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更新日:2016年5月26日
この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
(作成:広報広聴課)
平成28年5月26日(木曜日)
11時18分~11時36分会見室
共同(幹事社):幹事社の共同通信です。G7伊勢志摩サミットについてお伺いします。今日サミットが開幕となり、世界経済や政治外交問題についての討議がなされて27日に閉幕します。このサミットでどのような成果や議論を期待されますでしょうか。
知事:世界経済は極めて難しい状況になっておりますから、先進国が協力してそれにどう対応していくかということで、方向性を出せるかどうかということについて大変関心を持っております。
私どもとしても、世界の経済がこれから順調に発展していけるように、G7の場でしっかりした形をつくってもらえたらなと思っておりますし、また、テロ対策その他も議論されるようでありますので、そういう面でも話の進展を期待したいと思います。
共同(幹事社):G7伊勢志摩サミットに先立ちまして、先日、G7茨城・つくば科学技術大臣会合が開かれました。前回の知事会見で、つくば市の最先端の技術や県産品のPRに意欲を示されていましたが、実際に終わられて、相手方の反応や手応えはいかがでしたか。
知事:つくばコミュニケという形で発表された内容についてはご承知のとおりでありますが、今後の先進国がとるべき科学技術に関する政策をしっかりまとめていただいたということでは、まず成功だったのだろうと思います。
そして、この期間中、あるいはまた、会合が終わった後、つくばのさまざまな施設なども視察をしていただきました。中には、こんなに日本のロボット技術は進んでいるのかといったことを、初めて知ったという大臣もおられましたから、そういう意味では十分に発信できたのではないかと思っています。
また例えば、いろいろな農産物を活用した料理などにつきましても、例えば、ある大臣は残念ながら魚アレルギーだったのです。それに対してもきちんとした対応をしましたので、その大臣からは本当に感謝をされました。
その後、大臣さん方の反応を見ておりますと、マスコミそのものは海外からは1社しか来ませんでしたが、例えばフランスのベルカセム大臣などはツイッターでフォロワーが50万人もいるのです。あるいはフェイスブックで「いいね」が30万回も出ているとか。そういう点では、大臣さん方が現地でさまざまなロボットその他の最先端の技術を見て、発信役を務めていただけたのかなと思っております。
共同(幹事社):次に、茨城空港についてお伺いします。中国国際航空の杭州線について運航停止が発表されました。理由については、市場の影響や機材繰りの関係ということで説明が出ていますが、知事としての受け止めはいかがでしょうか。
知事:我々も機体繰りの都合としか聞いていないものですから、何とも言いようがないのですが、例えば、春秋航空の成都便などについては、成都も含めて春秋航空はもっと飛ばしたいというようなことを言ってくれておりますので、我々としては、機体の都合がつくなどといった暁には、増やしてもらえるのではないかと思っています。
ただ、最近、春秋航空は別といたしまして、茨城空港だけでなく他の空港においても中国便の運休や就航延期があるようでございますので、そういったことについては大変に心配しております。
共同(幹事社):これまで国際線の充実に向けて茨城空港はかなり順調に進んでいるように見えていたのですが、先ほども運航停止や休止が続いているところが全体的にあるということですが、今後、茨城空港で就航されているほかの路線についての影響など、出てきそうなものはありますでしょうか。
知事:それはないと思います。我々としては、これからも、今まで以上に就航に向けていろいろと勧誘をしていきたいと思っていますし、今回、チャーター便が、7月30日にベトナムの双方向チャーター便、そして、7月16日から韓国のチャーター便が運航される予定になっておりますので、そういったものを何度も積み重ねていくことによって定期便につなげていけたらと思っております。
共同(幹事社):杭州線についてなのですが、現在、運航停止ということですがこれは休止ということで、また再開される見込みなどはあるのでしょうか。先方から何か見通しについてはありますでしょうか。
知事:そういうことについて具体的な話は全く伺っておりません。
茨城:中国と台湾路線がこの1年でかなり増えましたが、運航停止ですとか休止ですとか、その辺、運航直後に見切りが結構早いのかなという気もするのですが、中国経済の減速等も連動しているようにも見えるのですが、その辺、どのように見ているのか、もう少し詳しくお聞かせください。
知事:そこがはっきり判断がつかないところでして、昨日、実は、三越銀座店で茨城フェアが開幕しました。その際に、銀座店の店長さんと20~30分、話をしたのですが、その中で、必ずしも中国人の数は減っていないのだと。ただ売上額は減っていると。前のようにがばっと買っていく人が減ってきたので売り上げは減ってしまっているのだけれども、人数は減っていないということを言っていました。ですから、どういう状況なのか、我々としてもつかみかねているところです。
茨城:一方で国内線では、スカイマーク社の民事再生が終了して、沖縄直行便が再開されるなど明るい兆しもあると思いますが、期待や働きかけなどはどのようにお考えでしょうか。
知事:まだ北関東でも茨城空港からそういうところに飛んでいるということを知らない人はたくさんいる。宇都宮あたりの人でも、わざわざ羽田へ行ってどこか国内へ行っているというような人もたくさんおられますので、そういったところについて、十分、相手側の協力もいただきながら、例えば、栃木県とか群馬県の協力、さらには埼玉県などはとても近いのですよね。ですから、そういうところの協力なども得ながら、我々としては勧誘を進めていきたいと思っています。
茨城:県北芸術祭について、参加アーティスト、会場が概ね出そろいましたが、今後、開催準備、機運醸成にどのように取り組んでいくか、お考えをお聞かせください。
知事:ある程度具体化してきましたので、これから市町も巻き込んで、作家との打ち合わせなどをやって、地元の協力体制もつくっていく。その中から、チケットの販売、あるいは公式ガイドブックの作成等に進んでいきたいと思っておりますが、何よりもPRということが大事だと思っていますので、そこにつきましては、できるだけ早くガイドブックなどをつくってPRできるようにしていきたいと思っております。
中身については、この間もチームラボの話が出ていましたが、大変面白いものが揃っているのではないかと思っていますので、期待をしていただきたいと思います。
茨城:今回、初めての開催になりますが、県としてどのような芸術祭を目指していくのか、また南條ディレクターからも1回で終わっては意味がないというお話がありましたが、2回目以降の開催についてどのようにお考えなのかお聞かせください。
知事:2回目以降をどうするかは、これまでも言っていますように、今回の状況を見なくてはいけません。
それから、どういうふうな芸術祭を目指していくのかということですが、南條さんも、他でやっているようなことをなぞらえるだけではしょうがないと。別な形でやっていきたいということを言ってくれていますし、本県の場合には会場となる地域が極めて広いということが他と違っているところでありますから、我々としても、県北地域の活性化のために大きな手段になってくれないかなという期待を込めて広げているところでありますから、ぜひ地元の人たちに、市役所、あるいは町役場の人はもちろんでありますが、そのほかのボランティアの人たちにも参加をしていっていただけたらと思っております。具体的に、ぜひ一緒にやりたいというような話も幾つかの市町で出てきております。
読売:オバマ米大統領が広島を訪問するということで、ある意味、歴史的な日になろうかと思うのですが、県内にも被爆者の会というのが存在して、全く無関係ではないと思うのですが、その歴史的意義というか、アメリカ大統領が広島を訪問することの意義について知事のお考えがありますでしょうか。
知事:私は、オバマ大統領が核廃絶・核兵器廃絶ということを目指しておられるのだと思いますので、そういった点では画期的な出来事、全世界にアピールできるような出来事ではないかと思っております。
色々謝罪する云々の話もありますが、そういったことがどうなるかは別にしましても、本当にこれまでなかなか話が先にいかないような面もあった、それを一気に進めてくれるような出来事になってくれるのではないかと期待しています。
朝日:茨城県広域避難計画の避難のシミュレーションについてお尋ねしたいのですが、既に東海村が避難計画案を作りまして住民説明会なども始めていて、県のほうでシミュレーションもされて、その内容も踏まえた上でまた作っていきたいという話がありまして、県で一度、地域防災計画の委員会の部会で示されたものがあったのですが、それ以降、県としてどのようにシミュレーションを進めているのかという進捗状況と、今後の予定、考え方がありましたらお聞かせください。
知事:前回のシミュレーションの場合には避難先が特定されていない状況下で行ったものでありますので、避難経路や避難方向ということも指定しないで、UPZ圏内の住民が放射状に避難する手法を用いておりますが、これはだいぶ変わってくるのだろうと思っております。それから、例えば、東海村ですと、南のほうの県内の市町村に行くとか、そういう方向が示されていますので、さらに、今、各県、あるいは各県の市町村とも協議を始めているところでありますが、それができた段階で具体的なシミュレーションをやっていかなければいけないと思っております。
朝日:今のお話にあった各市町村と協議をしている、それを踏まえてというのは、各市町村の避難先、方向が決まった時点、その方向を踏まえた上で、県でまたシミュレーションしたいということですか。
知事:そうです。各市町村ごとにどこのほうへ行くということが決まりますから、それに沿った形でシミュレーションをやってみて、どのぐらいの時間がかかるかということを調査していきたいと思っておりますし、調査の結果は公表していきたいと思います。
朝日:時期的にはいつというのはございますか。
知事:もう少し先になります。今、福島県とは具体的な協議が、だいぶ進み始めているのですが、他のところとまだ十分に協議が進み始めていませんので、それを待ってからになると思います。
茨城:広域避難計画の関係で、県北の入院患者については県外に避難・搬送していこうということで調整を進めているということを聞いたのですが、どの程度の規模になるのかと、県外のほうに避難・搬送していこうとしているその経緯、理由などについてお聞かせください。
知事:避難者の受入側の病院には病院機能の維持とか収容見込み等を勘案して、定員の1.2倍まで受けていただくことを想定して医師会などと調整を進めてきております。そういった中で、病院等の施設はUPZ圏内に129施設、病床数で12、199床ありますが、できるだけ一般住民の避難先と同じ避難地域、方向となるように大きな方針としては考えていきたいと思っておりますが、県外への避難が多くなる県北地域4市の病院44施設、現在の入院患者約3、200人については、現在のところ近隣の福島県、栃木県との調整を図っているところでありまして、できるだけ早くこういった調整を進めてまいりたいと思っております。
もちろん、どういう交通手段で移動するかということにつきましては、輸送事業者と調整を行うこともやっていきたいと考えております。
茨城:福島県、栃木県との調整というか協議は、先方は入院患者などの受け入れについてはある程度了承というか、理解を示していただいているのでしょうか。
知事:今、福島の方とはですね、5月になってから3度ほど会津若松、白河、郡山の合同庁舎で地元の市町村のほうと協議しておりますので、その中で、もちろんこの病院の入院患者等の話も出てきているとは思いますけれども、一応、我々としては医師会を相談相手としながらいろいろ進めているところです。
茨城:関連で、入院患者とは別に要配慮者に入る方々、福祉施設などの入所者の方々もいると思うのですが、入院患者以外の要配慮者については全て県内に収まると理解してよろしいのですか。
知事:社会福祉施設関係者については、避難の受入側に施設機能の維持や県内施設数等を考慮した上で、収容定員の1.5倍までを上限に受け入れてもらえないだろうかということをお願いをしております。
県外への避難という点では2つ、今、考えておるところでございまして、一つは障害者施設の県立あすなろの郷、あすなろの郷は入所者数が多いものですから、県内のどこかでというのはちょっと受け入れきれないかなと考えております。
もう一つほかの所に移っていただかなければいけないところがありますけれども、これは、同じ法人関連で移せるということでありますので、これについてはお任せをしております。
茨城:先ほどの入院患者については、コミュニティの維持というところを重点に置いているというお話でしたが、県立あすなろの郷については、その観点でいくと、どちらの県に行かれることになるのでしょうか。
知事:これはですね、栃木、群馬県内の施設へ避難させることを考えているところでありますけれども、まだ調整が十分に進んでいる段階ではありません。
茨城:改めてお伺いしておきたいのですが、今後、東海第二原発の再稼働の是非を判断するような時期になったときに、広域避難計画の実効性といった点は、知事の中でどの程度のウェートを占めるのか、その辺の考え方をお伺いできますか。
知事:規制委員会のほうでも、その辺を示さないで、そちらは自分たちの管轄外だと言ってしまってますので、国としてどう考えているのかよくわかりません。避難計画の扱いについては国としてきちんとした方向を示すべきではないかなと思っております。
共同(幹事社):ありがとうございました。
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