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更新日:2016年8月30日

 

知事定例記者会見における発言要旨160830

この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

 

・平成28年度9月補正予算案等について

 ※資料:第3回定例会平成28年度予算案関係資料 

・平成27年9月関東・東北豪雨災害について(1)

・八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更について

・平成27年9月関東・東北豪雨災害について(2)

・リオデジャネイロオリンピックについて

・原子力発電所の再稼働について

・茨城空港について 

(作成:広報広聴課)
平成28年8月30日(火曜日)
11時21分~12時4分 庁議室


 ○平成28年度9月補正予算案等について


毎日(幹事社):幹事社の毎日新聞です。まず知事から補正予算関係の説明をお願いします。

知事:大変お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。

第3回定例会に提案いたします予算案等につきまして、その概要をご説明申し上げたいと思います。

その中身については、財政課から詳しく説明しておりますので、私からは予算編成の基本的な考え方等についてお話を申し上げたいと思います。

現在の経済状況等については、皆さん方ご承知のとおりでございますが、緩やかな回復に向かうことが期待されておりますものの、新興国等の景気の下振れ、イギリスのEU離脱問題など、海外経済の不確実性の高まりなどのリスクが懸念されているところであります。

こうした中で、政府は、世界経済のリスクに立ち向かうため、今月2日に、総額28.1兆円規模の「未来への投資を実現する経済対策」を閣議決定し、来月の臨時国会に提出する総額4.5兆円規模の補正予算案を24日に閣議決定したところであります。

県といたしましても、国と歩調を合わせて、適時適切な対応をしてまいりたいと考えております。

そういう中で、国のほうから、公共事業などを中心に内示がありましたので、それに合わせる、あるいはまた、上期のほうで執行率を80%ということで努力をしておりますので、後半に向けてある程度の予算を確保するための県単事業を計上する。そういったことを中心にして今回の補正予算を編成したところであります。

そのほか、地方創生関係などにつきましても、今回、国の動向なども踏まえた対応をさせていただいたところであります。

この補正予算の中身でございますが、災害に強い県土づくりなどの社会資本の整備に引き続き取り組みますとともに、地方創生の推進や病児保育施設の整備など、緊急性が高い課題に対応するために必要な事業を計上することとして、その結果、一般会計補正予算の総額は約89億円となっておりますが、そのうち86億円が社会資本の整備を行う公共事業となっているところであります。

緊急輸送道路や茨城空港と常磐道を結ぶアクセス道路の整備のほか、県単公共事業として、河川等の防災・減災対策や観光拠点の周辺整備などに予算を計上しているところでございます。

また、地方創生の推進として、県産品の海外展開や、つくば霞ヶ浦りんりんロードのPRの充実などの地方創生推進交付金を活用する事業などを計上しているところであります。

以上です。

毎日(幹事社):まず補正予算について何点かお伺いします。今、ご説明がありましたが、特に力を入れた点ですとか、知事にとって特に思い入れのあるもの、目玉事業等ありましたらお願いします。

知事:国のほうの予算の反映というところが大部分でありまして、災害に強い県土づくりとして、緊急輸送道路等の整備、東日本大震災への対応ということで、かなりの予算を計上しているところでございますし、そのほか、先ほど申し上げた茨城空港と常磐道の石岡小美玉スマートインターチェンジを結ぶ道路なども積極的に整備していくことにしております。

そういった形での災害に強い県土づくりの次に、地方創生の推進ということで、DMO観光地域づくり推進事業などを計上しておりまして、積極的に誘客促進などに努めてまいりたいと考えております。

それから、病児保育施設の整備事業等も4,600万円ほど計上しておるところでございます。

そういった形でやっておりますが、先ほど申し上げましたように、ここのところ、大分、財政的にも厳しかったものですから、県単公共事業を当初予算も含めるとかなり減らしてきております。そうした中で、先ほど申し上げましたように、上期の公共事業の執行率80%ということですので、残り下期の分が大分少なくなってしまう。そういったことも踏まえて、今回、22億円ほどの県単公共事業を計上させていただいたところですが、その中で、特に、通学路等の安全対策、観光拠点周辺環境整備などをさらに積極的に進めていきたいと思っております。

毎日(幹事社):今ありました県単公共事業に関しましては、昨年度と比べても大幅にアップしていると思うのですが、この大幅アップの要因に関してもう少し詳しくお願いします。

知事:県単公共事業を9月補正後で見ますと、これまで大体250億円前後だったのですが、大震災も起きた、財政事情も厳しいということで、平成24年度以降、200億円前後以下になってきております。今回、22億円を追加しても205億円ということで、大震災前の240億円前後、250億円前後と比べるとまだまだ少ない状況にございますので、私どもとしては、例えば、道路の維持費などについても、当初予算で近年の水準よりは少し多めに計上させていただいているところでありますけれども、国補助事業として採択されないけれども、きわめて重要であるというような箇所について、今回、予算措置をしたところであります。

毎日(幹事社):観光拠点周辺環境整備事業ということで、これまで観光拠点ということに注目して予算をつけたということはなかなか少なかったように思うのですけれども、観光に県単事業での予算をつけた狙いについてお願いします。

知事:観光拠点の周辺環境整備といいましても、本格的な工事は公共事業として行うわけですが、道路の現道拡幅等でそれほど金額的にも大きくないようなものについては、県単事業として積極的に整備していくことによって、今、観光が大変脚光を浴びている時期でもありますので、そういった面で観光客の呼び込みにも少しでも資することができればと思っております。

渋滞を招くことが、観光客にとっては一番迷惑な話でもありますので、そういった面で少しでも対応していければと思っています。

毎日(幹事社):DMO観光地域づくり推進事業というのを当初予算でもつけられて、今回拡充ということなのですが、これまで半期やってこられて、見えてきたもの、今後の戦略についてお考えを聞かせてください。

知事:DMOの観光地域づくり推進事業で、今回入れているもののかなりの部分は民間宿泊施設の整備でありまして、この前、G7科学技術大臣会合のときにも、地元としてスイートルームが非常に少ないので、なかなかそういう大きな大会を呼べないということで、ホテル業界に大分協力をしてもらったところですが、今回も観光拠点については、まだまだ茨城として進んでいるとは言えない状況にありますので、その支援をしていきたいと思っております。

 

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 ○平成27年9月関東・東北豪雨災害について(1)


毎日(幹事社):関東・東北豪雨災害から間もなく1年になりますが、これまでの復興の取組ですとか災害支援を振り返って所感をお願いします。

知事:まずは、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。

昨年、誰もが予想もしていなかったような水害が起きてしまったわけでありまして、これに対して、市も県も、あるいは国も一生懸命に対応してきたところでありますが、これまでにあまり見られなかったような状況が、例えば、水の中に多くの人たちが取り残されてしまったといったこともあります。ヘリコプターによる救出だけで確か1,339人いたと思いますが、そういう形で4,258人ほど、ボートも含めて、水の中から救出された。そういう点では、ヘリコプターの動員の仕方、狭い区域に、消防も、自衛隊も、海上保安庁もということで応援に来てくれていたものですから、そういうものをどういう形で運用するかから始まって、初めてのことが多かったということが一番の印象であります。

県としても、現地対策本部というもの、これは要綱も何もないわけですが、我々としては、市役所のほうと十分な連携がとれなくなってしまったということも踏まえて、近くに県としても対策本部を置こうということで設置をさせていただいたところであります。

あるいはまた、被災者に対する支援という意味でも、国の今の制度のままではなかなかスムーズにいかないという点が幾つか出てきたところでありまして、それにつきましては県単独で対応をさせていただいた。こういったことにつきましても新しい芽を出せたのかなという感じを持っているところであります。

以上です。

毎日(幹事社):防災の面、復興の面、被災者支援の観点から、今後に向けての重点的な取組と課題をそれぞれお願いします。

知事:防災の面という点では、やはり被害者を出さないということが一番でありまして、特に人的被害を出さないということを重点にやっていくべきであろうと思っております。そのためにハードの面の整備を進める。今も鬼怒川緊急対策プロジェクトを、国や地元の市町と協力しながらやっているところでありますが、ハードの面を整備するとともに、タイムラインというものをしっかりと皆さんが意識することによって早めに避難する。そういったことも重要なのではなかろうかと思っております。

アメリカのほうで大変ひどい物的被害があったけれども、人的被害がなかったといったこともニュースなどで報道されておりますが、そういう形、仮に物的被害が何かの大雨などによって起きてしまっても、人的被害が出ないような体制というものを築いていく必要があるのではないかと思っております。

それから、復興という面では、先ほども申し上げましたが、道路や農地の復旧・復興ということは比較的進めやすいのですが、被災された個々人の生活の復興という点では大変厳しい状況にあるなと思います。

被災者生活再建支援法の対象にならない周辺市町村を対象にする、あるいはまた、大規模半壊でないと対象になってこないけれども、半壊でも1メートルと90センチの浸水のどこが違うのだというような感じを持たれることも、これも十分理解できるところでありますので、そういう制度上はっきり線が引かれてしまっている、しかし実態上はそんなに差がないといったものについてどう対応していくかといったことも大事になってくるのではないかと思っております。

特に今、高齢化なども進んでいて、商工業の方なども、一度災害に遭ってしまうと、この際、これから先、家族、子どもさんなども同じ仕事をやらないかもしれないから、そこでやめてしまおうといったケースも出てきているわけでありまして、そういったことになってしまうと、どんどん人口減が進んでしまう。それをどうやって食い止めるか、そのための対策をどうすればいいかということなども大変重要なのではないかと思っております。

避難所については、いろいろな課題があると思います。例えば、支援物資の届き方が必ずしも平等でなかったのではないかとか、いろいろなことが言われております。

今回、また、熊本のほうでもそういった同じようなケースが起きているわけでありますが、まず第一には、避難所の実態というものをきっちり把握できる体制をつくっておく。そこからそれぞれの避難所の状況を集約していって、支援物資などがどう足りないかといったようなことを把握し対応していくことが大変大事なのではなかろうかと思っております。

そのほか、避難所の環境整備ということもあります。この間の総合防災訓練でも段ボールベッドの展示をやっていたのですが、段ボールベッドなどが大分脚光を浴びてきておりますが、あれなども板と比べて柔らかいという感じを持てるのが一番なのかなと思っておったのですが、そうではなくて、ごみの吸い方などが、板の間に寝てしまっているのと、段ボールでこのぐらいの高さになりますから、そこに寝るのとでは全然違うというようなこともあるわけでありまして、いろいろと今回の経験を踏まえて、避難所の運営を適切にやっていくことが必要なのだろうと思っております。

特に、災害時の要支援者の方々にどう対応するか、あるいはまた、ペットがいないと生活できないといったような方たちへの対応とか、いろいろまだまだ課題が残されているなと思っています。

茨城:関東・東北豪雨に関連してなのですが、今回の補正予算でも災害に強い県土づくりが柱の一つになっていますが、改めて水害から1年を機に、災害に強い県土づくりをどのように進めていくお考えでしょうか。

知事:災害に強い県土づくりという点では、例えば、関東・東北豪雨であれば、堤防をどうするかといったことが中心になってきますし、津波などの場合ですと、避難道路をどうするかといったようなことが大きな課題になってきます。それぞれ災害によって課題が違うと思いますが、いろいろな災害をそれぞれの地域で想定しながら、しっかりした災害に強い県土づくりを進めていくことが大事なのだろうと思っておりますので、そういった一環として、今度の補正予算の中でも、その部分に重点を置いた形の予算編成をやらせてもらっていまして、公共事業の86億円のうち32億円が災害に強い県土づくりになっているところであります。

茨城:県でも国土強靭化計画について作業が再開されましたが、災害が起きてからどうするかということと同時に、災害の事前予防をどうするかということもこれから大事になってくるかと思いますが、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。

知事:日頃からいろいろな状況を把握していくということも大事だろうと思っております。急傾斜の脇を走っている道路など、今、どういう状況にあるかということを知っておかないといけませんし、あるいは、いろいろな道路関係の施設も、つくってから時間もたっているので、長寿命化対策などを進めておりますが、どうやって機能を十分に確保していくかといった問題もあります。そういったことも含め、何とかハード面でできるだけのことをやりながら、一方で、先ほども申し上げましたタイムラインをみんなに認識してもらう。それには、行政から指示等が出ても、それを真剣に捉える人の割合もまだまだ十分ではないと思いますので、そういったことについてももっと啓発していく必要があるのだろうと思います。

また、防災の訓練につきましても、この間の総合防災訓練でも、避難所の運営訓練などもやってもらいましたが、住民自身にどういうふうな形で災害に対応するかということを考えていってもらう自主防災組織の組織化をもっと進めていく必要があるのだろうと思っています。

 

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 ○八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更について

茨城:八ッ場ダムの建設について伺います。今回の議案にもありますが、基本計画の見直しで、建設費が増える結果になりましたが、知事としてどのように受け止められていますか。

知事:八ッ場ダムについては、我々、早期完成、それから、費用を増加させないようにということを言ってきているところでありますが、今回、いろいろな状況を踏まえると、どうしても費用を上げざるを得ない。特に労務単価、資材費の上昇、消費税のアップ、その他いろいろな要因があるわけでありますが、そういったことを踏まえると、ぎりぎりこれだけ上げなければいけない。前にいろいろな提案もあったものですから、関係県の課長さんなどが集まってしっかり数字については検証させていただいて、その結果が720億円という今回の金額に落ち着いたところなのですが、我々としては、一応、検証して、この金額はやむを得ないなということで、今回、議会に議案を提出させていただきたいと思っておりますが、もうこれ以上は絶対増やしてほしくないし、今回増えたことについては大変遺憾に思っているところです。

 

 

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 ○平成27年9月関東・東北豪雨災害について(2)

朝日:関東・東北豪雨の関連なのですが、先ほど知事も商工業の方が災害に遭うとかなり大変だというお話がありました。行政からもちゃんと支援があるというのはありがたいという声もある一方で、特に二次産業の方は機械を入れている業者だと、一度、水が入ってしまうと何千万円という損失があって事業再建に踏み出せるようなものには至らないという声も多く聞かれているのですが、そういったことに手当てしないと人口減が進んでしまうという課題は認識されていると思うのですが、具体的に何か県にできることや、今後考えていらっしゃることがあればお教えいただけないでしょうか。

知事:確かに、事業継続支援という形で行った補助は50万円ですから、それほど実質的に大きな効果は期待できないのではないかという声があるのは承知しておりますが、今までほとんどのところでこういう対策をやっていないという点では、大きな一歩を踏み出したことになるのではないかと思っております。

そして、大きな被害を受けてしまった事業者に対して、もうちょっと手厚い措置をということでありますが、これにつきましては、現在のところ、災害緊急対策融資という形で対応をさせていただいているところでございまして、平成27年度だけで、関東・東北豪雨で78億円ほど使われております。これにつきましては、保証料の補助、それから、利子補給という形で、それも、かなり手厚い形で、保証料も、直接被害は10割補助するとか、あるいはまた、利子補給も10分の10補助するとか、そういう形でやっていますので、我々として、普通の商工業ベースでこれまでやってきた中では一番手厚いような形での支援をしていると思っております。

東日本大震災のときにグループ補助というのがあったのですが、あれは産業として、いろいろな産業がなくなってしまう、そういうような危機だということでグループ補助という制度が導入されましたが、今回は、関東・東北豪雨についてもああいう制度ができないのかということは国にも話したのですが、そこまでの状況ではないということでできなかった。そのために、今申し上げたような緊急対策融資などをほかと比べればかなり手厚く措置させてもらったということです。

朝日:そうしますと、今後もそういった融資だとか補助を通じて支援するということでしょうか。

知事:大きい金額のところに、それに応じて補助していくというのは、地方自治体ベースだとなかなか難しいと思います。

 

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 ○リオデジャネイロオリンピックについて 


茨城:リオデジャネイロオリンピックが閉幕してから10日ほど経ちますが、茨城県の出身者も大分活躍されたということもありまして、テレビでも拝見されたと思うのですが、どんな感想をお持ちになったでしょうか。

知事:日本全体としては大成功のうちに終わったと言っていいのだろうと思います。

治安その他のことが言われましたが、致命的な事件というものは起きてもおりませんし、そういった点では、私は、日本ももちろんですが、サッカーで勝ったということもあるので、ブラジルにとっても大変盛り上がったオリンピックだったのではないかと思っております。

これから、日本としては、これだけの成果を上げられたものをどうやって東京オリンピックに向けてさらに発展させていくかということが課題だろうと思っています。

山室選手、吉村選手、金と銀ということで、随分頑張ってもらったことについては、我々としてもうれしく感じております。

茨城:今、知事がおっしゃいました古河市出身の山室選手が金メダルをとって、卓球の吉村選手が銀メダルをとったということで、ほかにも筑波大出身だったり、霞ヶ浦高校出身の選手もメダルをとったということで、そういった選手に向けて、県としては何か表彰等を含めて考えていらっしゃることはありますでしょうか。

知事:これまでも、例えば、県民栄誉賞とか特別功労賞といった形で顕彰はしてきている例がありますので、今後、パラリンピックの結果も見ながら検討していきたいと考えています。

茨城:リオ五輪が終わったということで、次は当然東京ということで、それに向けて県としても東京五輪の盛り上がりに向けて、観光とかいろいろな部分で準備しなくてはならないと思うのですが、改めて、東京五輪をどのような形で迎えて茨城県に活力を与えるようなことをしていきたいかということを教えてください。

知事:その前に国体があるので、まず国体でしっかりした成績を残してほしいなというのが、今、一番の重点かなと思っておりまして、特に選手強化ということに力を入れていかなければいけないと思っています。

それから、オリンピックということになりますと、今、それぞれ、幾つかの市町村で事前キャンプの誘致などに取り組んでおりますので、先般もアルゼンチンに行って、境町の人たちと一緒に向こうのオリンピック委員会の関係者と会ってきました。何とかたくさん事前キャンプを誘致できて、盛り上がる。それが結果的には観光誘客などにもつながっていくのかなということで、当面はその面で力を注いでいきたいと思っています。

それから、文化プログラムというのがあるのですが、これがどういうふうになっていくのか。これから、国あるいは関係機関が直接やるものと地方でやってもらうものと分かれてくるようでありますので、そういったことの国の方針がどう決まってくるのか、今、注目しているところです。

茨城:ロンドン五輪のときには文化プログラムというのは非常にうまくいったと聞いておりまして、東京だけではなくて茨城もあやかりたい部分はあると思うのですが、会場地、特にカシマサッカースタジアムでサッカー競技が開かれるということが決まればさらに効果が大きいのかなと思いますが、県が直接交渉するわけではないので難しい面はありますが、見込みというのは知事としてはどんなふうに把握されているのでしょうか。

知事:これは、今のところ、まだ方向性ははっきりしない状況にあります。できるだけコンパクトな形でということも打ち出している中で、周辺まで開催地が広がっていくのかどうかということも含めて、我々としては、例えば、周りに来ることによってどうしても若干のお金がかかるというのであれば、そういったことも少しは支援しながらでも持ってきたいなと思っておりますが、どういう段取りで進むかは今のところちょっとわかりません。

NHK:リオ五輪についてですが、知事として、今回の県出身、県ゆかりの選手たちの活躍について、画面を通じてどのように応援されたか、またその結果についてどんなふうに受け止められているか、もうちょっとお聞かせください。

知事:出身選手に関して言いますと、今申し上げた山室さん、吉村さんを除くとなかなか思ったような成績はあげられなかったわけでありますが、しかし、一生懸命、オリンピックを目指して頑張ってこられて、日本代表として活躍してこられたということでは、茨城県として誇りに思っていいのかなと思います。

それから、ゆかりの選手ですが、例えば、一番はレスリングでありますが、樋口黎選手、霞ヶ浦高校、大澤監督のもとでたっぷり鍛えられてということで、テレビで見ていても意欲的な感じがしますので、次は間違いなく金を取ってくれるのではないかなということで、期待が自然に出てくるような選手であります。そういった本県ゆかりの県内の高校、大学を卒業した選手についてもぜひこれから活躍をしてほしいなと思っております。

NHK:今お話に出ました山室選手とか吉村選手については、手に汗握ってご覧になったような場面もおありだったかとか、その辺はいかがですか。

知事:特に、卓球のほうは初めて銀メダルということですので、途中、吉村選手が活躍してくれれば、すごいなと期待をしながら見させてもらいました。かなりいいところまでいってくれた。特に、吉村選手、子どものときからサーブが得意だったそうでありますが、そういったサーブについても、周りの人に十分印象づけることができたのではないかなと思います。

NHK:今後の国体それから東京五輪に向けて、ひとつ茨城県から弾みをつけるという意味もあったかと思うのですが、その辺についてどのように評価されていますか。

知事:今度は、スポーツ専門員の方も、吉村選手もそうでありますし、それから、ボートの中野選手、新日鐵住金に籍を置きながらこっちでやってもらっていますが、中野選手なども僕のところに表敬訪問をしてくれたのですが、急速にたくましく成長してきている。自分がこれからも頑張ってもらうことと併せて、後輩の指導ということについてもしっかり当たってもらえればありがたいなという期待をしております。

スポーツ専門員、あるいはまた、県内企業へ就職された方々が結構数が揃ってきていますので、そういった方々などを中心に、これから、競技力の向上を図っていければありがたいと思っておりますし、そのほか、強化指定制度ということで、かなりの個人、団体を指定していますので、この強化指定制度によってその部門が強くなっていく。例えば、イギリスなどは、ロンドンオリンピックの後、有望種目に重点を置きながら強化してきたのが今回の好結果につながったのではないかなということも言われておりますので、我々茨城としても、国体に向けて強化指定制度というものを取り入れましたので、この分野などを中心に選手が力を伸ばしていってくれればいいなと思っています。

NHK:そういった意味でも、今回のリオ五輪での活躍というのはかなり意味があったとお考えでしょうか

知事:そうですね。吉村選手もエリートアスリート強化支援成年種別というところでSランクの対象になっているところでありますから、そういった選手がこれからどんどん活躍していってくれれば大変楽しくなるのではないかなと思います。

 

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 ○原子力発電所の再稼働について


東京:東海第二原発についてですが、先週、規制委員会が初の現地調査に来て審査は中盤に差しかかったと進捗を述べていましたが、知事としてご所感があればお聞かせください。

知事:施設の耐震設計に用いるべき地震の選定や、想定すべき津波の評価などについては、かなり審査が進んできていると見ております。そして、先般、原子炉や発電設備等のプラントに係る審査についても、3月31日から先行している東北電力女川原子力発電所などのグループに加わって審査が再開されたところでありまして、そういった点では進んできているのかなと思っておりますけども、現時点では審査が行われていない項目もまだ多く残っていると認識しておりますので、まだまだ、審査終了の時期というは見通せないのかなと思っております。

朝日:原発の関係なのですが、先日、鹿児島県知事が九州電力川内原発の一時停止と点検を九電に要請されました。そのことに対する所感と、この背景には熊本地震でかなり多くの家屋が倒壊したということもありまして、屋内退避できる場所がないではないかという住民の不安などもあると思いますが、そういった熊本地震を受けて、県の広域避難計画に与える影響だとか、今後考えなければいけないことなどがあればお教えください。

知事:避難計画については、今、それぞれの市町村を中心に具体的な計画を練ってもらっているところでありますので、我々としては、東海村でも、先般、住民の皆さんに発表されたところでありますので、そういったものを皆で練っていくことによって良いものができていくのではないかなと思っております。そして、川内原発について熊本地震を受けてということでありますけれども、これは、個々の事情が発電所によって異なっていると思いますので、我々のほうでコメントすべきものでもないなと思っております。

朝日:市町村と連携しながらみんなで取り組んでより良いものをということですが、複合災害というのはかなりの方々が不安を覚えているところだと思うのですが、そこは県の広域避難計画でもまだはっきり示されていないところもあると思うのですが、今後どうされていくのでしょうか。

知事:県としても、例えばスクリーニングをどういうところでやるかとか、いろいろ課題はまだまだありますけれども、問題点としてはそういったこともありますが、一番問題は避難先を十分確保できるかということだろうと思いますので、そちらを中心に、今、様々な検討を行っているところです。

朝日:UPZだと基本的にまずは一義的に屋内退避ということですが、熊本ではかなり多くの建物が屋内退避はできない状況になったわけなので、例えば、県内の住宅の耐震化の状況はどうなっているかとか、そういうことも関係してくるかなと思うのですが、そのあたりのお考えはいかがでしょうか。

知事:耐震化は原発と関係なしに、全県的に公共的なもの、人がたくさん集まるもの等については、今、進めてきているところでありまして、特に公共の建物、高校などは100%耐震化になっていると思いますけれども、小・中(学校)などがまだまだ不十分な面もありますので、そういったものを重点にやっていきたいなと思っています。個々の建物の耐震化についてまでは、なかなか県から助成するというようなことは難しいのかなと思っています。

 

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 ○茨城空港について


産経:茨城空港についてお伺いします。国際線の撤退が相次いでおりますが、利用者が少なければ仕方がないと思うのですが、聞くところによりますと搭乗率は70%を超えているところもあると伺っております。こうした中で、当然、戦略の練り直しも必要かと思うのですが、知事は搭乗率が高いのに撤退してしまうという、この辺をどのようにお考えかということと、今後どのように戦略を練り直していくかということをお聞かせください。

知事:搭乗率70%というケースの話がありましたですけれども、これは台湾関係のことを言われたのかと思いますが、台湾関係については、実は今年に入ってから便数がものすごく増えている。週あたり500便ちょっとだったのが、今600便まで増えてしまったということで過当競争、値下げ競争などもあったのではないかなと思いますが、要するに価格を高く設定できなかったということもあるのかも知れませんけれども、いろいろな面からですね、いくつかの航空会社が経営的にも厳しくなってきている、あるいはまた、親会社との関係などもあるという中で、今回、撤退されてしまったのは非常に残念なんですけれども、これからも我々としては、いかに茨城空港というものが東京などへも近くて利便性があるか、特に他の羽田・成田ですと飛行機が到着してから出てくるまでに相当の時間を要しますけれども、それだけ考えてもかなりの時間差がある、15分、20分という時間差があるのだろうと思いますので、そういったことなども含めた利便性というものを十分に説明しながら航路の誘致に努めていきたいなと思っています。オリンピックが控えてますので、私は東京への需要というものは当面、ますます大きくなってくるのだろうと思っておりますから、そういった点で、羽田・成田で受けきれるのかというと、受けきれない状況が十分に予測される、それを茨城空港としても受け入れられるように、今回も石岡小美玉スマートインターチェンジから茨城空港への道路を、これは空港専用というわけではありませんけれども、かなり地元にも便利だし、空港に行くにも便利だという路線を、今、整備すべく、努力しているところでありますから、そういう状況をつくりあげていくことによって更に良い航空会社に乗り入れてほしいなと思っています。

毎日(幹事社): ありがとうございました。

 

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