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更新日:2015年7月2日
この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
(作成:広報広聴課)
平成27年7月2日(木曜日)
11時16分~11時35分 会見室
茨城(幹事社):まずは夏の観光誘客について伺います。間もなく夏休みや海水浴シーズンを迎えますが,県として,観光客の呼込みに対して,どのように取り組んでいくお考えですか。
知事:7月から,イベント,キャンペーンなどを行ってまいります。私どもとして,風評被害がまだなくなっていないということもありますから,何とか少しでも多くのお客さんに来てもらえたらと思っております。
そうしたキャンペーン以外にも,例えば,ご承知のとおり,プレミアム宿泊券を6万枚,周遊券を3万枚発行しますし,さらに,昨日から「いばらきマリン券」を発行しているところでありますので,そういったものなども利用してもらい,できるだけ多くの人に来て欲しいと思っております。
茨城(幹事社):プレミアム宿泊券やマリン券ということで,マリン券は今年初めてだと思うのですが,特にどのような効果を期待されていますか。
知事:割安で利用できますから,より多くのお客さんが茨城へ来てくれる可能性は増えるのだろうと思っています。
茨城(幹事社):昨年の夏は天候不順もあって海水浴客が減る結果になりましたが,今年はどれぐらい来てほしいという目標はありますか。
知事:それはありません。できるだけ多くの人に来て欲しいということで。
我々としては,少なくとも放射性物質とかは全く安全だから大丈夫ですよといったようなことも強調していきたいと思っております。
茨城(幹事社):昨年よりは多くということでしょうか。
知事:もちろん多く来てもらいたいと思います。水質も,茨城の海は大変きれいですから,是非たくさんの方に遊びに来てもらえたらと思います。
茨城(幹事社):夏ということで,海以外でも県としてアピールするようなところはありますか。
知事:海以外でも,それは渓谷も湖もありますし,食もあります。いろいろな楽しみ方があると思います。夏の温泉というのも結構乙なものではないかなと思います。いろいろ見どころはございますし,例えば,水戸の市内でも,弘道館が日本遺産に認定された。そして,その周辺も白壁の通りになった。大変見栄えのする状況になってきていると思っています。
茨城(幹事社):次に,今月25日に就航する中国南方航空の深圳便について伺います。国際線としては上海便に次いで中国の2路線目ということになりますが,どのような期待を抱かれていますか。
知事:深圳は,経済特区で,今,大変繁栄している地区でもあります。人口も約1,000万人ということで,大変多いところでありますので,我々としては交流が深まってくれればありがたいと思っていますし,特に,つくば市との間で,友好都市の関係を結んでおられるので,そういうこともぜひ活用して,往来が多くなってくれればありがたいと思っております。
深圳には,在留邦人数も多いようでありますから,そういった人たちも,東京の本社に帰ってくるときに茨城空港を利用していただければありがたいと思っています。
茨城(幹事社):運航が土日のみということですが,先日,中国南方航空の日本支社長は将来的な増便や路線拡大などに意欲を見せておりましたが,知事として増便や路線拡大に対してはいかがでしょうか。
知事:我々も,支社長さんがおっしゃっていたように,何とか少しでも便数を増やしていければありがたいと思って期待はしておりますが,ただ,茨城空港は航空自衛隊との共用空港ということで,その保全や訓練との兼ね合いから一定の制約がある。その中で,防衛省,あるいは国土交通省と協議をしていかなければいけないという面があるものですから,そういったことも十分考慮しながら,少しでも往来が頻繁になるように,我々としても力を入れていきたいと思います。
茨城(幹事社):中国人観光客は増加傾向にあり,また9月にもベトナムのベトジェットのチャーター便が運航される予定ですが,今後,外国人観光客をどのように受け入れるお考えですか。
知事:我々,バスの利便を図ったりとか,いろいろなことをやっておりますが,今,東京などではなかなか宿も十分に確保できないといったようなことも聞いておりますので,地方都市にぜひ目を向けてほしいなと思っております。これまでもそうでありますが,現地の旅行代理店等々との折衝をする,あるいはまた,航空会社との折衝をするという形で,多くの外国人観光客を呼べるように努力していきたいと思います。
茨城(幹事社):国家公務員にあわせて,県でも昨日から朝型勤務を一部職員が始めましたが,どのような狙いで,どのようなことを期待されていますか。
知事:夏の生活スタイルということで,国でも,積極的に取り組んでいったらどうかということを地方に呼びかけてくれています。
夏は日も長いですから,できるだけ朝早く来て,夜早く帰ることによって,一日を有効に活用できる。特に,ワークライフバランスということがよく言われますが,夕方早く帰ることによって家族との時間がとれるなど,いろいろな面でいい効果があるのではないかと期待しています。
茨城(幹事社):夕方以降の時間を有効に使うということのほかに,長時間労働を抑制するような効果も期待されていますが,そのあたりについてはどのようにお考えですか。
知事:長時間労働については,先ほど申し上げましたように,ワークライフバランスということで,少しでも短く,そしてまた,生活を有意義なものにしようということは前々から言われているところでありまして,本県でも,特に7月から9月は時間外勤務縮減・ムダ排除推進月間と位置づけていますので,その中で,例えば,日によっては完全消灯を実施するとか,16時以降は緊急時以外の会議等を禁止するなど,いろいろなことを実施していきたいと思っています。
茨城(幹事社):昨日は安倍首相が美術館を訪れたなどの報道もありましたが,知事として,今後,朝型勤務に参加されるようなお考えはありますか。
知事:私の勤務時間は実は決まっておりませんが,今日も,夕方に労働組合との懇談の場があって,いろいろと意見交換することになっていますので,4時にはちょっと帰れないと思います。
共同:路線価が発表された件についてお伺いしたいのですが,水戸市が県内最高地点から落ちたということで,どのように捉えていらっしゃいますでしょうか。
知事:(調査地点が)水戸の特に北口なので,LIVIN(リヴィン)水戸店が撤退し,その後すぐに何かが建ったという状況にはなっていないということで,路線価が下がってきているのはやむを得ないのかなという感じをしております。
場所がどこかということも大変影響しているので,水戸市全体が勢いが弱いということではなくて,水戸駅の南口の方などでは結構活発にお店なども動いております。ヤマダ電機LABI(ラビ)水戸は今度撤退しましたが,それ以外は,結構活発な動きがあるのではないかと思っています。
一方で,つくばにつきましては,やはり日本を代表するサイエンスシティということで,着々とその良さが多くの人に評価されることによって,路線価なども維持できている。そういうことで今回の逆転現象になったのかなと思っています。
共同:その件で,つくば市が科学技術の日本の拠点ということもありますが,県庁所在地として水戸市がこういう状態というのは寂しいのではないかなとも思うのですが,その点についての対応というのは何かお考えはありますでしょうか。
知事:県で何か対応するということはありませんが,水戸市として,どうやって賑やかさを取り戻すかということは一つの大きな課題だろうと思っております。
水戸市自身も,これからLIVIN跡地の再開発から始まって弘道館周辺の整備,あるいは市民会館も泉町の方に持ってくる,あるいは東町の体育館も建て替えるなど,様々な北口の活性化のための施策に取り組んでおられるのではないかと思っておりますので,そういったことが効果を発揮してくれるように期待しております。
共同:自民党の若手勉強会で,報道について圧力をかけるような発言があって自民党のほうでも処分が出されましたが,その一連の騒動について,知事はどのように捉えていらっしゃいますでしょうか。
知事:報道に圧力をかけるということについては,これは論外のことだろうと思います。あえていろいろ言うまでも無く,新聞等でも批判されているところでありますが,同じような感想を持っております。
共同:安保法制に関して,国会も戦後最長の延長ということになりましたが,この法案に関して,どのような議論がされることを期待されますでしょうか。
知事:あらゆる面から議論しておくことが必要だろうと思っております。いろいろな人がいろいろな面から関心を持っていると思いますので,その方たちの疑問に答えられるような議論がなされていくことを期待したいと思います。
共同:個人として,賛成や反対などの意見がございましたら聞かせていただけますか。
知事:それは申し上げないことにしています。
朝日:先ほどの路線価に関連してなのですが,水戸駅北口は県庁所在地の顔という側面もあると思うのですが,それぞれのあり方について,知事個人としてはどんな思いがありますでしょうか。このまま衰退していってもいいのだろうかなど,今後どうあるべきとお考えでしょうか。
知事:衰退しているかというと,必ずしも衰退への第一歩を踏み出したということではないと思います。たまたま,LIVINが撤退してその跡地が有効に活用されていないということでありますから,是非,今,空いたままになっているところについて,しっかりとした活用をしていっていただければありがたいと思っておりますし,水戸市自身も,県央地区の首長懇話会を開催するなどして,この地域全体を盛り上げるような対策に取り組んでいるのではないかと思っておりますから,そういう効果が出てくれることを期待しております。
また,それとあわせて,先ほども申し上げました日本遺産などの認定もされているところですから,これから交流人口を増やすということも大変大きな課題になってくると思いますので,そういった方面でも力を入れていけばいいのではないかと思っております。
もちろん駅前が寂しいということはあまり好ましくないことなので,出来るだけ早くLIVIN跡地の再開発が進んでくれたらと思っています。
朝日:LIVINの跡地も民有地ということもあってなかなか難しいと思うのですが,県として何か手を差し伸べるといったことはありますでしょうか。
知事:県では,そういった再開発関係の補助は,今は出さないようにしております。かつては出していたのですが,水戸市が中心になってやっていただくことと認識しております。
朝日:県が県北振興に熱心であったり,またつくば市にサミットの閣僚会合を呼んでこようなどつくば市に対する取組みが手厚い反面,県央といいますか,特に水戸市に対する対応はどうなのかなと思うのですがいかがでしょうか。
知事:それはそんなことはありません。例えば,弘道館から水戸一高の薬医門に至る途中の道も,水戸二中側は水戸市で整備しておりますが,水戸市であのようにきれいにするのであれば県も協力しようということで,水戸三高側を白壁の塀にするなど,いろいろ協力はしていきますし,東町体育館も,県としては笠松運動公園に一つ持っていますから,同じ県北に二つ体育館は持てないだろうということで,水戸市と協議したところ,市でいろいろなイベントなども開催できるような体育館を作っていきたいということでありますので,我々としては精一杯の協力をしていく予定であります。
そういった形で,我々としては,水戸市の繁栄を絶えず頭に置いているつもりですが,科学技術担当大臣のサミットとなると,なかなか水戸市というわけにいきません。つくば市だからこそ呼べるというものですから,これはしょうがないのだろうと思います。
茨城(幹事社):東海第二原発の事故に備えた広域避難計画についてお伺いします。優先課題となっております他県への避難先の確保について,年度内にまとめたいということで聞いておりますが,作業の進捗状況についてお伺いしたいということと,もう1点が,埼玉,群馬両県への避難も想定されておりますが,これが浜岡原発を抱える静岡県と避難先が重なるという話題が先日の県議会の常任委員会で出たようですが,これについての今後の対応をお聞かせください。
知事:群馬県と埼玉県については,静岡県でも避難先として考えているということでありますので,我々のほうから避難していく場合と静岡県から避難してくる場合とで,受入れ条件などが違っても困ってしまいますので,そのあたりのすり合わせを今やっているところであります。これから同じような条件下で群馬県と埼玉県で受け入れてもらえるように,例えば,合同説明会を開催するとか,そうしたことも検討してまいりたいと思っております。
それから,全体の進み具合でありますが,隣接5県,埼玉県,群馬県も含めて,福島県,栃木県,千葉県との調整を行っているところでして,5月27日に栃木県,6月1日に千葉県のそれぞれの市町村に対して説明会を開催しております。7月中には各県市町村への説明を終えて,その後,各市町村の受け入れ状況の調査を行った上で,県内避難元市町村と各県避難先市町村で協議を行っていってほしいと思っております。そして,年内を目処に,避難先の割振りや避難ルートを決定できるように調整していきたいと考えております。
茨城(幹事社):そうしますと,埼玉県,群馬県へ避難することは変更なく,静岡県とは避難先の自治体をすみ分けるということになっていくのでしょうか。
知事:多分,同じ時に(原発事故が)起きることは考えにくいですよね,静岡県で起きて,東海でも起きるということは。地震も太平洋側と南海トラフ関係と違いますから。そういう点で,どのように調整すればいいかということについては,内閣府とも十分調整しながらやっていきたいと思います。別に,避難先を茨城県用,静岡県用と分ける必要はあまりないのではないかと思いますけど。
東京:先ほどの自民党の若手勉強会の件ですが,沖縄で論陣を張っている新聞社をつぶすという発言が出ることに関して,先ほど,知事は新聞等での批判と同じような感想を持っていらっしゃるということなのですが,もしお考えがありましたら詳しく聞かせてください。
知事:沖縄の2紙は,県民の支持,読者が一定程度おられるから,ああいう形で存続してきているわけでありますので,そうしたことを十分に踏まえて,これからも報道の自由を確保していく必要があるのではないかと思っています。
東京:その2紙に対して,つぶしたほうがいいとか,そういった発言に対して,知事はどのようにお考えですか。
知事:それは全く論をまたないのではないかと思います。
産経:つくば市の総合運動公園の建設をめぐって住民投票が行われますが,知事はどのようにご覧になっていらっしゃいますでしょうか。
知事:これは,今,一番難しい状況なので,僕のほうから意見を言うことは控えたいと思っております。
産経:なかなか難しいとは思うのですが,一般論で,大きな運動施設のようなものは県庁所在地の近くにはよくありますが,茨城県の場合,南のほうには少なく,この近くでは笠松運動公園など大きな施設がありますが,南のほうにも何かあってもいいのかなとか,そういうお考えはありますでしょうか。
知事:例えば,つくば国際会議場は南にあるわけで,極めて活発に使われております。公園もたくさんありますし,土浦にも体育館があります。いろいろなものが県南にもあります。どうしても県北にばかり偏っているのではないかと見られがちでありますが,そんなことはないわけでして,いろいろバランスを考えながらやっています。
洞峰公園の体育館も県立であります。
茨城(幹事社):ありがとうございました。
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