知事定例記者会見における発言要旨150203
この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
平成27年度当初予算編成について
茨城空港について(1)
指定廃棄物について(1)
農協改革について
茨城空港について(2)
指定廃棄物について(2)
茨城空港について(3)
科学の甲子園について
国民体育大会について
茨城空港について(4)
高レベル放射性廃棄物の地層処分について
首都圏中央連絡自動車道について
「ねば~る君」について
(作成:広報広聴課)
平成27年2月3日(火曜日)
11時16分~11時54分 会見室
平成27年度当初予算編成について
茨城放送(幹事社):それでは,知事定例記者会見を始めさせていただきます。まず,来年度予算に関することです。知事査定が大詰めかと思いますが,概ねの規模,それから力を入れたいところがありましたら教えてください。
知事:今,最終段階に入っているところでありますが,規模はかなり大きくなると考えております。大きな要因としては,一つは,震災関連予算が国の集中復興期間の最終年ということで,大分膨らんでまいります。それからもう一つは,地方消費税の税率が引上げられましたものですから,都道府県間の精算金,あるいは市町村への交付金が増えるということで,これまでで最大の予算規模になろうかと思います。
そういう中で,復興に力を入れることはもとより,そのほか,今年度の最終補正予算と絡めた予算調整をやっているところです。ご承知のとおり,かなり多額の国からの交付金が予想されるものですから,我々としては,地域消費喚起・生活支援型,あるいは地方創生先行型,この2つについて,先もにらみながら検討しているところでございまして,これらが国の方針に沿った形で金額的には大きくなってくると思います。
それとあわせて,来年度予算につきましては,これまでも申し上げてきていますように,「みんなでつくる 人が輝く 元気で住みよい いばらきづくり」という基本方針で,各分野にバランスよく予算を配分していきたいと思っております。それに加えて,世界に開かれたいばらきづくり,女性や若者が活躍しやすい環境づくり,さらには,県北地域の振興などに特に重点を置いていきたいと思っております。
茨城放送(幹事社):大体の大枠の額というのは,今日の段階では言えないですか。
知事:1兆1,500~1,600億円というところになるかと思っています。
▲ページの先頭へ
茨城空港について(1)
茨城放送(幹事社):それから,先週,航空会社のスカイマークが民事再生法の適用を申請しました。その前の週の1月 21日に減便がスカイマークから示されて,民事再生法を適用して,29日にさらに減便が示されて,二段構えの展開ということになったわけですが,動揺の広がりがあるのかなとも見られるのですが,就航対策,利用促進,修学旅行への活用,県民への利便性の低下などの点からご覧になって,いろいろな受け止めがあるかと思いますがどのようにご覧になっていますか。
知事:急速に資金繰りが苦しくなったということで,民事再生法の適用を申請されたようであります。そういう中で,21日に発表したこれからのダイヤがさらに厳しいものになったということで,29日の発表は,私はやむを得ないのかなと思っております。
ただ,できるだけ早く再建を果たして,また復活させてほしいという思いを強く持っているところです。
私どもとしては,茨城空港の利用につきましては,国内線は完全にスカイマークに頼っているところであり,スカイマークに再建してもらえないととんでもないことになってくるわけですから,精一杯利用促進に協力をしていきたいと思っております。
県民の皆さんにも,何とかスカイマークが残れるようにぜひ利用を活発化していただけたらありがたいと思っております。
茨城放送(幹事社):一部の学校では修学旅行の離着陸先として茨城空港の利用ということもやっているようですが,その枠を増やしていくなど現段階で考えとしてありますか。
知事:我々としては,修学旅行については,これまでも積極的に県立高校などに働きかけてきております。これを予定どおりに実施していただいて,そして,スカイマーク利用による修学旅行が安全・便利でしかも価格的にも有利であるということをしっかり各学校に理解できるようにしてもらいたいなという思いが,今一番強いところであります。
これから会社の経営がどのようになっていくのかわからない面もありますが,ある程度サポートしてくれるところも出てきそうだとの報道がなされておりますので,我々はそれがしっかりとしたものになっていくように期待をしております。
▲ページの先頭へ
指定廃棄物について(1)
茨城放送(幹事社):それから,指定廃棄物に関して伺いたいのですが,先週,会議が開かれて,その後,14市町村が別途会議を開くという流れの中で,その14市町村による会議というのはいつごろになりそうですか。
知事:まだいつごろということは申し上げることはできませんが,この間,福山政務官が,市町村会議の中で,保管自治体のご意見を伺いながら県とも相談し,環境省が検討していくと言っておられますので,環境省のほうにもいろいろお話をしていきたいと思っております。
ただ,2月,3月というのは市町村長さん方も予算編成や議会などで大変忙しい時期になりますし,4月に統一地方選挙ということもありますから,どういう形で進めていくのかについては,我々としても少し検討しながら,国にものを申していきたいと思っております。
単純に市町村長会議を開いて場所を決定するという以外にも,例えば,8,000ベクレルを超えるものについて分散保管を継続するという場合に,どういう施設をつくればいいのかとか,あるいはまた,8,000ベクレル以下になっているものについてどう取り扱うのかとか,いろいろ詰めていかなければいけないこともあると思いますので,そういったことなどについて環境省のほうとも意見交換をしていきたいと思っております。
茨城放送(幹事社):幹事社からは以上です。
▲ページの先頭へ
農協改革について
共同:農協改革についてお伺いいたします。昨年6月に北関東磐越5県の知事会で,政府に対して農協改革についての要望書などを提出されておりましたが,先日,県JA中央会のほうから要請書を受け取っていらっしゃいますので,今後どういった行動に結びつけていく予定があるのかを教えてください。
知事:これから状況を見ながら行動していくということになると思います。ただ,大分事態が急速に動いておりますので,その時間があるのかどうか,私自身まだ予算査定にかかりきりなものですから,それを少し心配しているところであります。また,各県の動きなども今のところあまり出てきておりません。そういうことも踏まえて,各県とも話をしながら,どうしていくかについて決めていきたいと思っています。
ただ,私自身は,この間も加倉井会長にも申し上げましたが,一つは,日本の農業がしっかりと存続していけるような,儲かる農業というものを実現していくことが必要であり,そのためには,例えば輸出や6次産業化などいろいろなことをやっていく上でも,日本の農業界をまとめていくということが極めて大事なことであろうと思っております。
いつも,みずほの村市場の長谷川代表が,「農家が自分の作ったものについて値段に全然関与できないのはおかしい」ということを言っておられますが,そういった点で日本の農業が強くなっていく,そのためにどういう組織が望ましいのかという観点が一つ。もう一つはやはりユニバーサルサービスという点で,この間,加倉井会長が要望に来られた時も,ある地域で銀行の支店が無くなってしまって,その銀行が取り扱っていた年金(の取扱い)の半分くらいは農協に来ているというお話がありました。そういった点からしても,郵政のほうで言われておりますが,農協も,ある意味,過疎化が進む中で,ユニバーサルサービスを分担している部分というのはかなり大きいし,これから益々大きくなってくるのかなと思っております。それは金融だけではなくて,石油やガス,物品の販売などもそうです。いろいろな形で農協が役割を果たしている,その役割を替わるところがあるのかというと,全くの商業ベースということになると難しい面も出てきますので,農協全体としてやっていただきたいことは,私はたくさん出てくるのではないかと思っています。
そういう点を踏まえながら,農協改革というものについて十分議論したらいいのではないかと思いますが,これまで,農業生産者が農協組織をどうするかという議論の場に入ってこなかった。加工や流通の関係者は入っておりますが,生産者の声を聞くという点では,そういった審議会などの場では(議論が)まだまだ十分ではなかったのかなという感じを持っております。
ただ,今,万歳全中会長を中心にして,国と直接話をしているということでありますから,それはそれでその行方を見守っていきたいと思っています。
▲ページの先頭へ
茨城空港について(2)
NHK:先ほどの茨城空港の関連で質問させていただきます。今回,スカイマークが民事再生法の適用ということですが,中期的な視点で今後の茨城空港をどうしていくべきなのか,踏みとどまって考えた場合どうあるべきなのだろうかというところで,知事の考えをお聞かせください。
知事:茨城空港については,首都圏の航空需要はまだまだ伸びると思っていますので,そういう点で果たすべき役割は十分にあるのかなと思っております。
それから,ドイツなどの例を見ておりましても,LCC空港が(大都市から)何十キロか離れているところにあるというのは結構多いものですから,そういったことなども参考にしながら,どうすれば利用客を増やせるかという点で力を入れていかなくてはいけないと思っております。例えば,アクセスをもっとよくするという点で,茨城空港へ常磐道から直接アクセスする連絡道路をもう少し便利なものをつくるとか,いろいろな検討をしていかなくてはいけないと思っています。
当面の課題としては,スカイマークさんに存続してもらうためにどういう形で支援体制を組めるか,平成26年度の補正予算の中で,我々としては,利用者を増やすための様々な提案をしていきたいと思っておりますので,それは後ほど発表させてもらいたいと思います。
NHK:平成26年度の補正予算の中で,スカイマークの存続を支援できるような何らかの施策を入れたいということですか。
知事:利用者対策という形で,実質的にかなり割り引いた形で乗れるようにするとか,乗った人に対して支援をするとか,そういうことを考えております。
NHK:補正予算の発表はまだ先だと思いますが,スカイマークの存続に向けて県として考えていることを,もう少し具体的に,今の段階で言える範囲で結構ですので,教えてください。
知事:今言ったぐらいですね。少し控えさせてもらいます。
NHK:アクセスとかそういうことはどうですか。
知事:アクセスについては,先ほど言いましたように,常磐道の石岡小美玉インターのほうから空港へ抜ける道路ができるかどうかという詰めを行っているところです。
NHK:空港の利用料とかのあたりについてはいかがですか。
知事:利用料などについては今までも対応してきていますので,これからやろうとしていることのメインは,利用者に対する支援,あるいは茨城空港のPRということになってまいります。
NHK:首都圏との交通手段の確保とかということはいかがですか。
知事:先ほど申し上げたように,500円バスが走っていますから,これをどうやって早く(走れるように)するかということが一番大切だと思います。
茨城:関連で,スカイマークの支援の中で,利用者対策ということで割り引く形でというお話がありましたが,搭乗者保証とかそういったものについてお考えですか。
知事:それは今のところ考えておりません。とりあえず,実質的な価格割引になるような方策を考えていきたいと思っております。例えば,搭乗者に対して,空港で利用できる券を差し上げたり,あるいは,後で航空券を買うときに使えるようなものを差し上げたり,そういうことを考えております。
茨城:そうしますと,茨城空港に来てもらうことを促進するというような従来の対策を強化するといったところでしょうか。
知事:そうです。
産経:関連なのですが,現在,茨城空港の国内線はもちろんスカイマークしかないわけですが,この存続に全力を挙げるというのは当然のことでありますが,なかなか難しいことであると思うのですが,LCCも含めて,ほかの航空会社に就航を呼びかけるために,新たに何かされるというお考えはございますでしょうか。
知事:それは海外の航空会社も含めて絶えずいろいろな形でアプローチはしております。ですから,これからも継続してやっていきたいし,これまで以上に力を入れなくてはいけないと思っています。
産経:これまでの流れ以外に,具体的にどこかの航空会社というものはございますでしょうか。
知事:これからLCCでも足(航続距離)の長いものができてくると,また対象範囲なども異なってきますので,そういったことなども期待しているところです。
NHK:茨城空港に関連してですが,先ほどの利用者に対する支援に関連して,主にスカイマークのほうにお金が流れるというよりは,利用者,地域の振興も兼ねたような対策方針ということでよろしいですか。
知事:そういう方法を考えています。
▲ページの先頭へ
指定廃棄物について(2)
東京:先ほどの指定廃棄物の件なのですが,もう一度確認で,今後の14市町村の会議のスケジュールですが,知事のお話ですと,早くとも来年5月以降でしょうか。
知事:先ほども申し上げましたが,このまま保管を継続するにしても,どのように継続していくのか,いろいろ課題もあると思っていますので,そうしたことをまず先に事務的な面も含めて詰めていく必要があるのだろうと思っております。環境省から返事が返ってくるのも時間がかかるものですから,すぐ3月,4月になってしまうのかなと思います。そして,議会とか統一地方選と関係する時期になってしまい,その間に全員が集まれるかどうかということもありますので,若干遅れる可能性はあるのかなと思っています。
できるだけ早く詰めていきたいと思いますが,何も詰まっていない段階で開催して分散保管を決めてしまっても,その後また時間がかかることになりますので,詰めるべきところはある程度詰めてやっていったほうがいいのだろうと思っております。
国の予算措置もどういう形になってくるのか,分散保管の場合にどういう対応をしてくれるのかということもこの間の会議の中ではまだはっきりしておりませんでしたので,そういうことについてもはっきりさせていく必要があるのだろうと思っています。
東京:この問題は基本的には環境省の管轄というか,環境省が最終的に決定をすることだと思うのですが,その中で,改めてなのですが,県の立ち位置というか,国に対して働きかけていくのはどういうところになるのでしょうか。
知事:指定廃棄物については,国の責任においてきちんと取り扱うことになっていますので,これは当然環境省が責任を持っていくことになります。ただ,県としても,各市町村だけではなかなか環境省のほうに声が強く届かないとかいうことであれば,県が間に入っていきますし,また,市町村間の意見をまとめないと具合が悪いのではないかというときには,間に入って,調整役をやってまいりたいと思っております。
▲ページの先頭へ
茨城空港について(3)
NHK:茨城空港の関連でお尋ねしたいのですが,補正予算の規模というのは,茨城空港の部分でいうとどのぐらいをイメージしていますか。
知事:茨城空港関係の補正予算で,結構大きい金額を考えています。何億円という単位になってまいります。それは年度内には全部は使いきれません。当然,来年度に使う形になりますが,5億円は最低超えるということでご理解いただきたいと思います。
NHK:当初予算と補正予算を合わせた額ということでしょうか。
知事:補正予算だけで5億円をかなり超えると思います。
NHK:6億円に近いということですか。
知事:そんなものではないです。もっと超えると思います。
今のところ,予定しているものはもうちょっと大きいので,まだここで言う段階ではないので,後でまた発表したいと思いますが,かなり思いきった金額を出していこうと思っています。
これはスカイマークの支援という観点もありますが,それとあわせて,地域消費喚起型の交付金の活用を考えておりますので,その交付金がどれだけ来るかということがまだはっきりしておりません。地域消費喚起型が(全国で)2,500億円で,そのうち1,000億円が都道府県分です。そのうち,本県に何億円来るかということになってくるわけですが,市町村のほうは,どちらかというと,例えば,1万2,000円の商品券を1万円で売るとかいう域内対応型になってきています。
県分のほうは域内・域外対応ということで,我々としては,県外のお客さんが本県へ来て消費してくれるような仕掛けをつくりたいということです。現在,県外のお客さんを呼ぶのに,プレミアム宿泊券をやっていますが,それと似たような形で,県外の人もこちらへ呼んできて消費をしてもらえればいいのではないかということで,その呼び水という意味でも,今回,茨城空港を利用した旅行を呼びかけていきたいと思っております。
それから,消費という点では必ずしも域内になりませんが,国全体として消費を喚起するという意味では,県内の人に利用促進するということも役に立ってくれるのではないかと思っています。
NHK:大変不勉強で申しわけないのですが,これは地方創生の制度を活用しながらというふうに理解してよろしいのですか。
知事:地方創生先行型ではないほうの地域消費喚起・生活支援型というほうを活用してやっていきます。我々としては,その交付金を活用する方策として,茨城空港の利用促進をするのはかなり有効なのではないかなということで力を入れております。
NHK:それでかなり大きな額というのは,10億円よりは下でしょうか。
知事:それは下です。
NHK:9億円よりも下でしょうか。
知事:あまり言わないようにします。
日経:茨城空港関連でお伺いしたいのですが,国内線の搭乗率が非常に低迷している路線が多いと伺っているのですが,一方で国際線に関しては,上海便などは非常に好調だというふうにも伺っております。今回のスカイマークの一件があって,先ほど,知事のほうからも海外の航空会社のアプローチなどという発言もありましたが,茨城空港を国際線により特化させていくというようなお考えも,可能性としてお考えの中にあるのでしょうか。
知事:特化するという考えはありません。両方に力を入れていきたいと思っております。もちろん,海外からの便について,先ほど申し上げたように,足(航続距離)が長くなってくればもうちょっと接触する範囲も広げていきたいと思っておりますし,それから,今度のハルビンのように,チャーター便というものについても増やしていけたらなと思っております。
いろいろな会合で,茨城空港の宣伝をしているところでありますので,これからも海外便についてもさらに力を入れていきたいと思います。
▲ページの先頭へ
科学の甲子園について
茨城:来月に科学の甲子園が茨城で行われますが,3年間は本県開催ということが決まっているようですが,せっかく開かれる中で,本県として独自のPRだったり発信だったり,科学のまちつくばというのをどう発信されていくのかお聞かせいただけますか。
知事:JSTのほうから,明日いろいろ具体的な発表があるようですので,今,私のほうから言ってしまうと明日の発表に影響しますので,明日聞いていただいたほうがいいと思います。
(県としては,)例えばイノベーションキャンパスとか,これまでも全国の高校生を1,000人規模で集めるようなイベントを,つくばを見ることに,あるいはつくばにいる人に会うことによって,高校生を刺激したりなどという取組みをいろいろ進めてきています。
今回の科学の甲子園もそういった点で,つくばとか,東海村のBNCTもありますが,そういう最先端の科学技術が集積している県だということをPRしたい,と同時に,全国の高校生に,そういったものを見ること,あるいは日本の有数の科学者に会うことによって刺激を与えるということに力を入れていきたいと思っています。
具体的な施策については,明日,聞いてください。
▲ページの先頭へ
国民体育大会について
茨城:あともう1点,茨城国体のことをお聞きしたいのですが,県政世論調査でも県民にあまり知られていないということもありまして,それと国体は2回目ということで,1回目は施設の整備といったところがメインだったと思うのですが,改めて2回目を行う意義というのを県民に知っていただくということも大切なのかなと思うのですが,その点,どのように県民に対して茨城国体をPRしていきたいと思ってらっしゃいますか。
知事:まだ内定したばかりでありますから,県民の皆さんが十分にご存じないのは,ある意味やむを得ないのかなと思っています。これから国体開催に向けて,雰囲気はどんどん上がっていくと思っております。学校関係などでの活動などもいろいろ活発化してまいりますし,各市町村で受入れ活動なども活発化していきますので,全市町村が何らかの形で関係することになっておりますから,そういう点ではあまり心配しておりません。
▲ページの先頭へ
茨城空港について(4)
読売:先ほど,補正予算での空港対策のお話がありましたが,当初予算のほうでは何らかの新規事業等を考えていらっしゃるのでしょうか。
知事:当初予算でもある程度のことはやっていきたいと考えておりますが,補正予算と比べれば規模的にはかなり小さくなってまいります。補正予算のせいぜい5分の1ぐらいということで,当初予算は通常ベースのものになっていくと思います。
読売:あともう1点,当初予算のほうで震災関連がかなり大きな額になるということでしたが,規模的にはどれぐらいになりそうなのでしょうか。
知事:これはほとんど,公共工事が多いものですから,今まで取り組んできたものの仕上げを平成27年度中に行いたいということで,かなり規模が大きくなっております。大震災関連のプラスだけで250~260億円になってきますので,ウエイトとしては大震災関連はかなり大きいものになってまいります。
▲ページの先頭へ
高レベル放射性廃棄物の地層処分について
茨城:先日,原子力発電環境整備機構NUMO主催の高レベル放射性廃棄物の地層処分について考えるシンポジウムが水戸市内で開かれました。高レベル放射性廃棄物については,東海村の再処理工場などにも一時保管された状態が続いておりますが,その中で候補地の選定作業というのはなかなか難航している状況で,国のほうも前面に立って科学的有望地というものを示すというような考えをしておりますが,この最終処分に関するご認識をお伺いしたいと思います。
知事:原子力発電の最大の課題の一つだろうと思っていますので,国が自分たちのほうでもっと積極的に関与していきたいということは,それはいいことだろうと思っております。
ただ,具体的に総論賛成各論反対という形になりがちでありますし,かつて,ある町で手を挙げた町長さんが次の選挙で落選してしまったといったようなこともあります。そういったこともありますので,やはり国民全体に理解を広めていくことが大変大事なのかなと思っておりまして,そういう一環だろうと思っています。
ただ,適地といっても,多分同じような条件のところがたくさん出てくると思いますので,その中でどこにするか絞っていくということになると,かなりの困難を伴ってくるのではないかと思います。いずれにしても,核のごみ(高レベル放射性廃棄物)の最終処分をやっていかなければいけないことは間違いないわけでありますので,それをきちんと力を入れていってほしいと思っております。
茨城:重ねて質問なのですが,仮に,今後,東海第二発電所の再稼働の判断を知事が下されるような時がきた際に,最終処分という問題の道筋が立っているか否かというのは,再稼働の判断をするに当たって,知事の判断材料になるのでしょうか。
知事:それほど大きなウエイトは占めてこないと思います。
茨城:あまり道筋が立っていなくても,再稼働の判断とは別にそれは判断できるというお考えということでしょうか。
知事:いつも申し上げておりますが,県議会や地元の意向を十分踏まえながら検討していきたいと思っておりまして,その廃棄物をどうするかということについても,東海村に今積み上がっているものがありますが,そこに積み上げるための地元の了解というものが必要になってくるわけですから,その判断の中で地元での検討がなされていくのだろうと思います。
▲ページの先頭へ
首都圏中央連絡自動車道について
日経:圏央道の開通の件で伺いたいのですが,先日,神崎インターチェンジ-大栄ジャンクション間の開通が,当初は平成 26年度末となっていたはずが,平成27年5月にずれ込む見通しだという発表がありましたが,企業立地を促進する上で圏央道というのは非常に大きな武器になると思うのですが,こうした開通時期が遅れるということに対して,知事の率直なご感想と,またその影響はどの程度大きいと見られているか伺えますか。
知事:盛土工事において,想定以上の圧密沈下,そういった現象が発生してその対策工事に時間を要したということでありますから,これは安全を確保するという意味でもやむを得ないことだろうと思っております。
そして,5月末までになったということでありますが,このことによって企業誘致などに直接影響してくるかということになると,それは当面はないと思います。
いずれにしても,これから誘致を進める企業については,5月末までに工場ができるわけでもありませんからそれは影響ありませんし,これまで決めてくださっているところは,今からどこかへ行くということもないでしょうから,そういった点で直接的な影響というのはないと思います。
しいて言うならばですが,5月末までとなっているので,いつになるのかわかりませんが,ゴールデンウイークの観光客という点で影響が出てくるのかなという心配はしております。
▲ページの先頭へ
「ねば~る君」について
NHK:緩い話題を一つお聞きしたいのですが,最近,昨年末ぐらいから,納豆のキャラクターの「ねば~る君」が,にわかに人気が出てきているのですが,まずこれを知事はご存じかということと,県のPRということでここまで吉本興業を使ってこられたと思うのですが,人気のキャラクターに相乗りするような動きなど考えていらっしゃるか教えてください。
知事:今はまだ考えている段階ではありませんが,「ねば~る君」が大分人気が出てきている。特に,子どもにとっては,急にぱっと背が高くなるので,大分興味があるのではないかなと思っています。
そういった点で,どこかの地域で非公認キャラクターとかも言われているところでもありますが,いろいろ協力していく,活用させてもらうことは考えていったほうがいいのではないかと思っています。
NHK:「ねば~る君」に対してラブコールを県として送っていきたいとお考えですか。
知事:そこまでまだ言えませんが,これからいろいろ活用できる方法があるかどうか,考えていきたいと思います。我々に協力できる体制がとれるのかどうかということもあります。
例えば,ハッスル黄門や黄門一座,水戸の人たちに神戸とか福岡とか札幌へ行ってもらっていますが,「ねば~る君」も,そういうところへたくさん行けるのかどうか聞いてみないとわかりませんので,そういったことも含めて検討していきたいと思います。
茨城放送(幹事社):それでは知事定例記者会見を終了します。ありがとうございました。
▲ページの先頭へ