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更新日:2015年3月23日

知事初登庁時記者会見における発言要旨130920

この資料は、県政記者クラブとの初登庁時記者会見での発言内容を要約したものです。

(作成:広報広聴課)
平成25年9月20日(金曜日)
13時00分~13時35分 会見室

 6期目を迎えて(1)

東京(幹事社):幹事社の東京新聞です。よろしくお願いいたします。
それでは,幹事社から,2点,質問をさせていただきます。
まず,6期目の任期を迎えるに当たって,優先的に取り組む課題,施策をお聞かせください。

知事:最優先で取り組まなければならないのは,大震災,原発事故からの復旧・復興ということになってくると思います。
それから,「人が輝く 元気で住みよい いばらきづくり」ということを前々から言ってきているわけでありますが,今,円安によって景気が回復してきているといっても,まだまだ地方にまでそれが及んでいないような状況ではないかと考えております。何とか地域の活力を維持するために,やれることは何でもやっていかなければいけないのではないかなと思っております。
それから,茨城県は日本の農業を支え,また,ものづくりや最先端の科学技術といった面でも極めて重要な役割を果たしているわけでありますので,これからの日本の発展の一翼を担っていけるような県にしていきたいと思っております。

 福島第一原子力発電所の汚染水について(1)

東京(幹事社):福島第一原発事故に関連してですが,汚染水漏れで,特に県内の漁業が大きな影響を受けているという状況にあって,県としてどんな対策とか働きかけをなさっていくお考えでしょうか。

知事:一つは,早く汚染源を突き止めて,汚染水の海洋放出がないようにしてほしいということで,これは国と東電にしっかり取り組んでほしいということを前々から申し上げているところです。
それから,県としては,県内の漁業者の方々が漁獲された魚などについて徹底して検査をして,安全なものしか世の中に流通しないという体制をつくって信頼を回復していく,それと併せて,消費者に少しでも食べてもらえるようなキャンペーンをやっていく,極めて地味ではありますが,こういったことに尽きるのではないかと思っています。

東京(幹事社):この間,かなり汚染水の問題が世界的にもクローズアップされて,非常に状況が厳しいかなと思うのですが,従前と同じやり方ということになってくるのでしょうか。

知事:我々が一番困っているのは,風評被害払拭に向けて,せっかく地道な努力をしてきているのに,途中途中で,突然,汚染水放出の話が出てくるものですから,それまでの努力が無になってしまうということなのです。
そういった点で,国が前面に出るということでありますから,しっかりと対応策を講じてほしいと思っております。

 円安対策について

日経:先ほど,円安が進んでいるというお話があったと思うのですが,今,原材料高で,県内企業さんは大変な状況になっているところもあるかと思うのですが,一部の県で,円高のときの支援策の基金を円安のほうの支援にも使おうという動きがあるようなのですが,県としては,円安対策といいますか,支援策というような部分で何かお考えになっているところはありますでしょうか。

知事:今の段階では具体的には考えておりませんが,必要に応じて,これからの状況次第で考えていきたいと思っております。今の段階では,中小企業,下請け企業の皆さんなどは,輸入している原材料の価格が上がって困っているということでありますから,そういったものをきちんと反映した(販売又は卸し)価格設定をしてもらって,赤字にならないようにしてもらうことが大切です。今,円安効果は大企業の内部留保に回っている面があり,政府の方でも経済界に働きかけているようでありますが,賃金への反映や,下請け単価への反映といったことが必要になってくると思います。そうしないと本当のデフレ脱却はできないのではないかと思っております。

 東京五輪決定について

茨城A:2020年の東京五輪が決まりましたが,本県にとってどのようなことを期待しているのか,また,つくば市とか合宿地の誘致などに意欲を見せているところもありますが,県としてどのようなバックアップがとれるのかということ,2点お願いします。

知事:まだ少し先の話なので,そこまで具体的な考えというものは持っておりませんが,せっかく東京で開催されるものですから,国を挙げて,また,茨城県としても,大いに歓迎し,協力していきたいと思っております。
そして,できるだけいい影響が茨城にも及ぶように努力していきたいと思いますが,先ほどお話がありましたように,キャンプ地,合宿地とか,そういったものを誘致するということも一つの大きなポイントになってくると思いますから,具体化した段階で,誘致に向けて県としても市町村や競技団体などと一緒になって取り組んでいきたいと思います。
それから,東京から大変近いので,余り時間的余裕がない状況でオリンピック見学に来られた方などは,まさに茨城ぐらいの距離というのは,厳しい日程の中で見学していくには大変良い距離になってくるのではないかなと思っていますので,茨城に魅力あるスポットがたくさんあることをアピールして,県内の観光地を訪れてもらいたいと思います。
さらに,お子さんたちもたくさん来ることが考えられますので,つくばの最先端の科学技術拠点を見てもらったりすると大変刺激になるのではないかなと思っています
いずれにしても,何とか少しでもいい影響が本県に及ぶように努力をしていきたいと思います

茨城A:前年の2019年には茨城国体がありますが,それぞれの相乗効果というものも考えていますでしょうか。

知事:一番の相乗効果として考えられるのは選手強化です。国体向けに若い人たちをこれから強化していきますので,その人たちがそのままかなりの割合でオリンピックに出場してくれたら大変盛り上がるのではないかなと思っています。
また,施設関係についてもうまく関連づけて使用できるかなど,いろいろな可能性があると思いますが,茨城国体の1年後に行われるということですから,選手強化という面で相乗効果が一番現れるのではないかと思います。

 東海村の現・新村長について

東京(幹事社):改めてになるのですが,知事選と同じ日に投開票された東海村長選で山田新村長が誕生することになりましたが,このことについてどのように受け止めているか改めてお聞かせいただきたいのですが。

知事:村上村長としても,一生懸命やってこられて,信頼できる人物だからというので山田新村長を推されたわけでありますので,私としては,山田新村長の誕生ということは大変いいことだと思っております。
原子力の問題については,彼は,村民の意見をしっかり聞いてから判断していきたいということを言っているわけでありますが,世論調査などを見ておりましても,だんだん傾向が変わってきているとか,地域によって傾向が違うとか,いろいろな現象が見られますので,国がどういう方針を出すのか,その時期までに村民の意向がどうなっていくのか,そういう中でできるだけ多くの方々に理解してもらえるような方向を求めていくという点では,私と同じような方向(考え方)ではないかと思っております。

朝日:今の質問に関連するのですが,本日,東海村で村上村長が引退の会見をなされていまして,知事とは任期がかなり重なっていると思うのですが,村上村長の原発に対する考え方とか業績に関してどのように評価されているかを教えていただきたいのですが。

知事:原発所在地の村長でありますから,私と若干考えが異なるところもあったかもしれませんが,精一杯やってこられたと思っております。最後はかなり精神的にも疲れているような感じがいたしましたが,それを自分で感じられて,後を託したいということでありますから,それはしっかり受け止めていかなければいけないと思っております。
私としては,原発について,いきなり廃止という決め打ち的な考え方ではなくて,国全体を考えた中で,減原発という方向を前々から申し上げているところであります。安倍総理も,今回,そのようなことを言っておられるわけでありますが,諸般の情勢を考えながら,減原発の動きの中で,どこの原発を今後も活用していくのか,あるいはまた,エネルギー政策の中で原発にどのぐらいのウエイトを求めていくのか,そういったことについてしっかり国として方針を出していくべきだろうと思っておりますが,そのための一つの問題提起として,村上村長の意見はそれなりの価値はあったのだろうと思っています。

朝日:同じ東海村なのですが,先ほども言及がありました山田村長ですが,今後,知事として,お付き合いの仕方といいましょうか,スタンスといいましょうか,姿勢のようなものを教えていただければと思います。

知事:もともと県職員で,私が副村長として派遣するときに人選したわけでありますから,そういった点ではしっかりと仕事をこなしていってくれると思います。
ただ,非常に厳しい時期なものですから,どのようにやっていくのか,私も想像はつきませんが,いろいろ困難にもぶつかると思いますので,そういったときにはこちらへ相談に来てもらえれば,我々もしっかりと受け止めて対応していきたいと思っております。
いずれにしても,当選した人がその地域の代表だという点では,私は地域の代表としての山田新村長としっかり連携しながら,県あるいは東海村の発展のために頑張っていきたいと思います

 東海第二発電所の再稼働について

朝日:もう1点お願いします。
一昨日ですが,原子力所在地の首長懇話会が原電に原子力安全協定の締結範囲の拡大等の回答の要求をしましたが,知事はこれに関して,たしか余り肯定的ではないお考えだったかと思うのですが,改めて,どのようにお考えか,教えていただけますか。

知事:「肯定的でない」というわけではないのですが,要するに,原電と関係市町村との間でしっかり進めてくれれば,県は,皆さん方が納得した方向で一緒にやっていきましょうということで,否定しているわけではないのです。
今回のことについてまだ方向が見えないものですから,どういう回答をされるのか,どちらにしても回答は比較的早い時期にするようなニュアンスで社長が答えていますので,その回答を見た後でないとなかなか意見は言いにくいのではないかと思っております。

 東京ガスの天然ガスインフラ整備に関する新たな合意に向けた協議について

日刊工業:日立LNG基地のことについてお伺いします。
先日,東京ガスの岡本社長が来庁され,その中で「県と新たな合意に向けた協議を始める」という話があるようですが,これは,日立・鹿島幹線の検討中の話を指しているのか,それとも,全く新たな話として進めていこうとしているのか,言える範囲でお願いしたいのですが。

知事:日立・鹿島幹線ということでは全然ありません。前に協定を結んでいますが,その後,大震災,原発事故もあったということで,環状の配管網というのが非常に重要になってきています。我々も,そういう点で,これまで以上に茨城港日立港区のLNG基地は役割が重くなっていくと感じていますので,そういうことを前提にした覚書といいますか,そういうものを結びたいというお話でした。我々としても,それはそれで早速取りかかりましょうという話をしております。

日刊工業:そうすると,近くそういった協定を結ばれるということでしょうか。

知事:はい。改定版ということですね。
リスクヘッジという意味で,ガスの安定供給に向けて極めて画期的なリング(環状網)になってくると思いますので,我々としてもその一翼を担っていくということで,協定を結んでいきたいと思います。

 本県のイメージアップについて

茨城B:茨城県のイメージアップのことでお聞きしたいのですが,6期目に当たり,イメージアップの戦略を今後どのように進めていくのか,これまでと違うものを何か打ち出そうとしているのか,その辺のお考えをお聞かせください。それと,来週だったと思うのですが,ブランド総合研究所が今年度の都道府県の魅力度ランキングを発表するそうなのですが,昨年46位ということで,茨城県は今年何位ぐらいに上がるか,もし知事としての予想をお聞かせいただきたいのですが。

知事:極めて厳しいと思いますよ。ただ,我々の目指している県づくりというものは,活力があって住みよい県づくりというもので,魅力度ランキングで旅先として訪問したいというところであがっていくかどうかとは違う観点から県づくりを進めています。
ただ,イメージ的に,47位などと騒がれると,住みよい県づくりの点でもあまりいい影響はないので,そちらのほうもがんばっていきたいとは思っておりますが,そこについて,そんなにナーバスになる必要があるのかというのが,私がいつも言ってきているところであります。住みよさランキングで100位以内に8市入っているわけですので,そちらの方にきちんと入っていけるような県づくりを目指していきたい。そして,例えば,冬とか夏とかの観光シーズンにお客さんが来るだけではなくて,常時,活力のある地域にしていかなくてはいけないわけであります。例えば,私は福井県に5年おりました。雪の中での生活がどのぐらい大変なものか。それはスキー場にとってはいいけれども,その中で日常生活を送るためには,例えば交通網がいつ寸断されてしまうかわからないことや,庭の植木については雪吊りをやらなくてはいけないこと,あるいは,朝起きて,雪が積もってしまっているから家の前の雪かきをしなくてはいけない。みんな自分でやらなくてはいけないわけで,そうなるとお年寄りなどにとって本当にきついものがあると思います。また,東京へ出張するにしても,東京まで長靴で行くわけにいかないので,駅まで長靴で行って,そのあと靴に履きかえていくことになります。いろいろな苦労があるんですよ。ですから,一時期,観光シーズンに行ってみたくなるところと,常時住みたくなるところというのは,私は当然違ってくるのだろうと思っておりますので,常日頃からここで生活を送れたらよいなと思うような県にしていけたらと思っております。

茨城B:関連なのですが,茨城県民が住みよさを実感できるということなのですが,その辺はどのように進めていこうとお考えでしょうか。

知事:それは,よく他の県から来られた方が言われるのは,何でこんなに住みよい県なのに自分が実感しないのか,という話を言われるわけですね。私は前々から言っていますけれども,そういう点でですね,もっと,自分の県が大変住みやすいということを認識してもらえるようなことを,あるいはまた,自分の県のことを知ってもらえるようなことをやっていかなければいけないと思っております。「いばらきっ子郷土検定」というのもその一つになると思いますけれども,我々自身も,もっともっと情報発信していかなければいけないなと思っています。
例えば,やや細かい話になりますけれども,保有土地に係る実質的な将来負担額は,平成21年度末時点で1,890億円程度見込まれていたものが,平成24年度末時点で1,080億円までに縮減させることができたということも,まずほとんどの方が知らないですし,今一生懸命返済(解消)している大部分はつくばエクスプレス関係と港湾関係です。港湾関係でいえば常陸那珂港区だけでも2千人以上の人が雇用されているということや,つくばエクスプレス沿線開発がなかったら,伊奈・谷和原地区(つくばみらい市)などは今頃どうなっているのだろうかといったことも知られていないわけです。つくばエクスプレスのおかげで,地元市町村の固定資産税は大変大きくなっているし,人口も増加しています。こうしたことについて,きちんと説明しないといけないのかなと思います。そうでないと一部の人から攻撃されるだけになってしまう。そういうことも含めて,もう少し広報に力を入れていかなければならないと思っております。

 福島第一原子力発電所の汚染水について(2)

IBS:福島の汚染水問題についてお聞きします。
東京オリンピックの招致の際に,安倍総理が「アンダーコントロール」,「コントロール下にある」という言葉を使って招致活動を行いました。
そして今,知事の汚染水問題の話の中で,地道な努力が無になってしまうというご発言がありました。国際的には安全性をアピールしなければならないという事情と,一方では,隣接県として風評被害が懸念されるという事情があります。
東京オリンピックが7年後に開催されるにあたって,国際的なイメージにもつながる話ですし,私たち茨城県民にとっては,漁業被害,そして風評被害に直接,密接に関係するお話ですので,この汚染水のコントロールという点につきまして,知事のご見解をお聞かせください。

知事:今,コントロールしていくための工程表をつくりたいという話になっているわけですので,それをできるだけ早くつくってもらって,それに沿った形で,汚染水を少なくとも海洋に放出しないようにしてもらえたらと思っています。海洋放出ということについては,やはりいろいろな風評被害をはじめとして影響が大きすぎるものですから,その辺についてこれからどうするのか分かりませんけれども,地下水が(原子炉建屋の)近くまで行かないようにして,外洋へ地下水として出せるような方式が本当に取れるのかどうかも含めて,早急な対応をしてほしいと思っております。

 指定廃棄物の最終処分場について(1)

共同:指定廃棄物の最終処分場の問題でお伺いします。
前回の市町村長会議で,県内の首長さんからは県内設置という意見もかなり多かったものの,反発する首長さんもいらっしゃいましたし,県内設置でも,1か所にするか複数箇所にするかでもまだ合意を得ているという感じではなかったと思いますが,県として,この問題について,今後どのように取り組むか,考えをお聞かせください。

知事:どちらにしても,今の状況がいいのかいうと,みんなこのままでいいとは思っていないわけですね。フレコンバックに詰めて,シートを被せてという形では十分ではないと思っている。そういうなかで,どういう方法があり得るのか。福島に持っていくと言っても,福島で受け入れると言ってくれるはずがない。そうすると県内で1か所にするということになるが,その1か所の合意が得られるのか,合意が得られない時にはどうすればいいのか。そういった発想で,実現可能な道を早く探していく必要があるのだろうと思っています。今のままでずっと風雨にさらされたままでは,例えば竜巻でも来たらどうなるのかなど,いろいろなことを考えなくてはいけないので,できるだけ早くある程度の安全が確保されているという状況にする必要があるのだろうと思っています。

 6期目を迎えて(2)

東京(幹事社):先ほど,訓示の際にもおっしゃっていましたが,多選批判,多選の弊害があって,それに対応してどのようにこれから乗り越えていかれるのかということを改めてもう一度お聞かせください。

知事:施策の面とか人事の面とか,いろいろ多選批判をされる方がおりますが,例えば,多選の知事の方が,県庁の職員をよく知っているわけですから,そういう点では,デメリットばかりではなくメリットもあります。それから,発想のマンネリ化ということについては,絶えず状況が変わっておりますから,その状況に応じた施策を考えていくという意味で,それほどマンネリ化するというものでもないでしょうし,県庁の仕事のかなりの部分は職員が考えて私に判断を仰いでくるものなので,そういう点では,私一人で考えているわけではありませんから,マンネリ化ということはあり得ないだろうと思っております。それよりも,私という存在がいて,いろいろなことを知っているので,職員の方がより緊張感を持ってしっかり仕事をしなくてはという気持ちになっていけば,良い効果が出てくるのではと思っております。
また,今日,職員への訓示でも話しましたが,これまで知事をやってきたことによって,知識,経験,人脈等々は新しい人よりはるかに持っていると思っていますので,そういったものをどう駆使していくか,より有効に活用していくかということを十分に頭において,そして,多選の弊害が出るのではということについては厳に戒めながらやっていけば,私は今言われているような状況にはならないだろうと思っています。

東京(幹事社):ちょっと失礼な言い方になるかもしれませんが,知事が変わると職員が緊張しなくなるとか,そういうこともあるのですか。

知事:そういう話ではなく,私が物事をある程度細かく知っているということになると,(職員は)自分も勉強して来なくてはいけない。過去の経緯や発想など,私のところで指摘されることが極めて多くあるということで,新しい人が知事になったばかりでは,そういうことができるだろうかということも含めて,私の財産ではないだろうか。少なくとも,職員としては,自分でできる範囲で最高の努力をして私のところに話を持ってこなくてはいけないという意味で言っております。

 指定廃棄物の最終処分場について(2)

NHK:今,指定廃棄物について,1か所にするのか,複数にするのかというようなお話がございましたが,前回の市町村長会議において,知事のご発言の中で,今の場所に留め置くという選択肢はないのかというようなことをおっしゃっておられたかと思うのですが,今時点,その選択肢についてはどのようにお考えでしょうか。

知事:次の会合で環境省からどういう考えが示されるのか,それに対して市町村が乗っていけるのかどうか,乗っていけないとすれば,どうすれば市町村が納得する中で,今よりも安全な状況で保管できるようになるかどうか,そうしたことを考えていかなければならないと思っております。
先ほど申し上げたとおり,天変地異がいつ起きるかわかりませんので,それに対してできるだけ早く備えをしておくということは必要だろうと思っております。

NHK:飛散防止というような対策をとった上でというお話だったと思うのですが,それ自体は有力な選択肢としてお持ちであるととらまえてよろしいのでしょうか。

知事:結局,1か所に集約するか,数か所に分けて集約するか,もしくは個別に今の場所で安全性を高めて保管するかということになってくるわけです。その3つのうち,1つ目の1か所に集約することについては受け皿がない,また,数か所に集約することについても受け皿がないとなると,3番目になってくる可能性がある,そういった意味では,それぞれに重要な選択肢だと思います。

NHK:仮にそうなった場合には,今まで甘んじて受け入れていたというか,ある面,仕方ないということで受け入れていた周辺の住民に対しても,改めて説明が必要になってくるかと思うのですが,その辺はいかがでしょうか。

知事:そこはそれぞれの事業をやっている方たちが地元に理解を求めていくということになるのだろうと思っております。

NHK:次回の会議については,いつごろというのは聞き及ばれていますか。

知事:今日が初登庁なので,まだ具体的には話を聞いておりません。ただ,前にも申し上げたかもしれませんが,指定廃棄物8,000ベクレル以上といっても,茨城県で保管されているものは余り濃度が高いものはなく,10年前後経つとどんどん基準である8,000ベクレル以下になっていきます。そういうことについても考慮に入れて,今後の検討を進める必要があると思っています。

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