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更新日:2015年3月23日
この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
(作成:広報広聴課)
平成25年5月10日(金曜日)
11時15分~11時35分 会見室
朝日(幹事社):幹事社の朝日新聞です。よろしくお願いします。
幹事社からは大きく2つの点についてお伺いしたいと思います。
まず1点目なのですが、今週の初めに大型連休が明けました。県内の観光客は昨年に比べて3割近く増えておりまして、東日本大震災の前に比べても増えているということですが、増えた要因について知事はどのようにお考えですか。増えたというのは、プラスの側面かと思うのですが、逆に増えたことによって浮上した問題点や改善点があれば教えていただきたいと思います。
知事:増えた要因というのは、ゴールデンウィークの前半と後半に休日が分かれたということもあって、あまり遠くへも行きにくいから近場へ行った人が多いのではないかということも言われております。
また、本県で一番人出が多かったのは笠間の陶炎祭なのですが、例えば、笠間の地場の土を使った焼き物を新しく提案するとかいろいろ新しい工夫をしていて、PRにも努めてきている。そういったことも影響しているのではないかと思います。
そういう中で、一番の問題点は渋滞対策でありまして、筑波山のほうでも麓からずっと車がつながっておりました。
笠間の陶炎祭では、4月29日の初日ですが、北関東自動車道の友部インターチェンジから会場入口まで車がつながっておりました。私は直にそれを見たものですから、すぐ案内人を要所、要所に配置をいたしまして、何とか少しでも渋滞がなくなるように努力をしたところです。畜産試験場跡地に臨時の駐車場を設けて、そこからシャトルバスを走らせるといったこともやっているのですが、なかなか十分にその利用が進んでいないということもございます。来年に向けては、畜産試験場跡地が少し会場から離れているものですから、教育研修センターの活用ができないかということを関係者の方々にも言っておりますので、そういったことも含めて検討をしていきたいと思っております。
もう一つの課題は、県北に観光客が十分に戻りきっていないということでありまして、風評被害の影響がまだ残っているのかなという感じをしております。これから県北対策についてもっと観光面などに力を入れていく必要があるのだろうと思っております
朝日(幹事社):2点目ですが、今お話がありました県北にも少し絡む話なのですが、東電の福島第一原発の汚染水が建屋に流れ込む地下水によって増えているということで、東電は混じる前に地下水を海に放出したいという意向であることが、7日の東電の記者会見のときにわかっております。週明けにも東京本社の方に説明をして、許可が得られれば実行したいということですが、くしくも7日に、茨城県ではシラス漁が本格的に操業されることになり、漁業などへの影響も含めて、知事は海洋放水についてどのようにお考えかお聞かせください。
知事:今度の場合は汚染水ではないということでありますので、この点についてしっかり国民の皆さんに理解してもらえるような形でやっていけるのかといったことがポイントになってくると思っております。
本日、5月10日午後1時から、茨城沿海地区漁連の理事会が開催される予定と聞いておりまして、そこで東京電力さんから地下水放水に関する説明が行われると聞いております。その結果、どのようになるのか、漁業者など関係者の皆さんの意見を十分踏まえた対応をしてもらいたいと思っております。
朝日(幹事社):その計画について、県には、公式、非公式で東電側から何か連絡や説明はあったのでしょうか。
知事:私のほうでは直接は聞いておりません。担当課のほうには来ていると思います。
これにより、1日100トン程度の地下水流入抑制効果ができる仕組みを考えているという説明があったようであります。また、皆さんが汚染について非常に気にされているところでありますので、汲み上げた地下水は、一時、貯留タンクへ移送して、水質が許容目安値以下であることを確認した後で放流するようにしたいといったことも説明があったようでございます。
朝日(幹事社):この件につきまして、知事から東電へ要望であったり働きかけであったりということはありますか。
知事:私のほうでは、沿海地区漁連の皆さんがどのような考えでまとめられるのかということを、今、見守っているところでございまして、その結果によってどう対応するかということを決めていきたいと思っております。
NHK:今日、4年1か月ぶりに1ドルが100円台に値下がりして円安の水準になりましたが、これは茨城県にはどのような影響があると知事はお考えですか。
知事:茨城県といいますか、日本全体として、輸出産業にとっては極めて追い風が吹いていくことになると思います。県内におきましても輸出関連産業がたくさんありますので、そういった企業にとっては業績の向上につながっていくのは間違いないだろうと思っています。
一方で、輸入品がますます高くなってきますので、そのような点で大きな影響もあるのだろうと思っています。
どの程度になるかはよくわかりませんが、円安が進むことによって非常に助かる企業と非常に困る企業が出てくるだろうと思いますし、さまざまな物価が上がっていくことも懸念されているところでありまして、輸入品を中心にこれからスーパーなどでの価格も上がってしまうのではないかと心配をしているところです。
我々としては、そのような輸入品の価格の上昇は避けられないだろうと思いますので、それをどうやって少しでも吸収していくかも大事でありますし、同時に、給与水準についても、儲かっている企業を中心に、所得が増えるような形にしてもらうことも大事です。今申し上げましたように、多分、輸出産業はかなり業績が回復すると思いますので、それを従業員に還元することによって購買力をしっかりつけていかなければならない。値上げだけが先行してしまうのでは困るのだろうと思っています。
共同:先ほどの海洋放出の関連でお伺いします。東京電力はバイパス工事という選択肢を選び、来週にも海洋放出をするとしています。この工事の選択をしたということについて、例えば、やむを得ないとか、別な工事や方法があったのではないかとか、その辺の知事の評価をお伺いします。
知事:汚染水ではない普通の地下水が海洋に流されていくということについて、国民の皆さんにしっかり認識していただく状況をつくっていただきながら、漁協などの了解も得られるのであれば、やむを得ないといいますか、非常に困るということではないのだろうと思います。
ただ、それが汚染水ではないということについてしっかり確認していただくこととあわせて、国民の皆さんへの周知徹底を図っていただくことが大事だろうと思っております。
毎日:風しんについてお伺いします。市町村レベルで、ワクチン接種の助成をするところも出てきていますが、他県では県で市町村への補助をするところも出てきているようです。茨城県ではそのような対応はお考えでしょうか。
知事:ほかの県の状況を見ておりますと、風しんの患者の報告数が、5月8日現在で、東京で1,813人、神奈川で740人、千葉でも375人です。本県の場合は、この時点ですと64人。今は70人に増えていますが、これまでの定期の予防接種率などを見ますと、本県の場合はほかの県より比較的高くなっておりまして、その成果もあって、患者の報告数がほかの県と比べると少なくなっているのではないかと思っております。
そのようなこともあって、ほかの病気とのバランスを考え、風しんの予防接種費用だけを特に助成することは考えておりません。風しん以外の病気の任意の予防接種は、おたふくかぜや水ぼうそう、成人の肺炎球菌感染症、B型肝炎、その他たくさんあるわけですが、これらの予防接種の費用については、県内の一部市町村では助成が行われておりますが、県ではこれまで助成しておりません。そういったこととのバランスも考えて、今のところ、私どもとしては風しんの予防接種費用に対する助成制度を設ける考えは持っておりません。
日経:公務員給与の関係で質問です。交付税の減額に合わせて、近県では埼玉や群馬は、知事が今までの難色から一転して削減の方針を示されているようですが、茨城県の検討状況はどのようになっていますか。
知事:きのう、組合に提案させていただきました。これは国準拠ということで提案させていただいております。
国のやり方がけしからんということはありますが、一方で、今回の大震災への対応に必要なお金を生み出す必要がある、また、地方交付税が現実問題として減ってしまっている、そのようなことを踏まえて、国準拠の削減率での提案をさせていただいているところです。
茨城:茨城空港について、7月1日から那覇便が直行便になりますが、茨城空港の利便性などを考えますと、知事はどうお考えですか。それから、新規就航もこれからまだどんどん進めていくことにもなろうかと思いますが、今現在の進捗状況などをお聞かせいただければと思います。
知事:那覇便が直行便になったのは大変ありがたいことと思っていますが、一方で、札幌便が1便減ってしまうのは非常に残念に思っています。飛行機の機体数が限られておりやむを得ないということですが、何とか早期に機体を増やしていただいて札幌便を元に戻してもらえたらと思っています。また、那覇便については、我々としてもスカイマークさんの期待を裏切らないようにしっかり乗客の確保に向けてPRなどを進めていきたいと思っております。
このほかにも、今の段階では具体的に申し上げられませんが、(就航促進に向けて)いろいろな活動をしております。最近では成功に結びつくものが少なくなっていますが、絶えずあらゆる方面に声をかけながら活動をしています。
東京:44市町村長をはじめ、その後も各種団体から知事選への出馬要請が続いているのですが、それだけ出馬を要請されたということについての感想をお聞かせください。
知事:これまでの私の活動について評価をしてもらっているものと思いますので、そういった点では大変ありがたく思っております。特に、東日本大震災や原発事故という大きな災難があった中で、私どもは、市町村や各種団体と一緒になりながら復旧・復興のために頑張ってきていますし、風評被害対策を講じてきているところです。そういった点についてしっかりやってきたという評価をいただいているのではないかと思いますので、それは先ほど申し上げましたようにありがたいと感じております。
東京:ここまで支持されるとちょっと引き下がるわけにはいかないのではないかなと思えるのですが、いかがですか。
知事:まだ自民党さんなどもいろいろと考えているようですので、状況を見ながら判断していきたいと思っております。
東京:大体、定石では6月にはその判断を示されるという考えでよろしいでしょうか。
知事:前回の知事選よりも投票日が遅れますので、そういった状況も見ながら判断していくということになると思います。
東京:6月定例会でその判断を示されるということですか。
知事:前回の知事選の際にも、議会では出馬について表明していませんので、今回はどのようにするか、これから考えていきます。
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