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更新日:2015年5月26日
林業ミニ情報No.117(平成25年5月発行)
1.小生瀬桜の里づくり植樹祭が開催される | 大子林業指導所 |
2.常陸大宮市立美和中学校でしいたけ栽培体験教室を実施 | 大子林業指導所 |
3.ひたち林業探検少年団が1年間の活動を終えて記念植樹 | 太田林業指導所 |
4.「カスミ共感創造の森」第3回植樹祭が開催される | 笠間林業指導所 |
5.竹林整備の現地検討会が開催される | 土浦林業指導所 |
6.「緑の募金」の街頭募金が行われる | 土浦林業指導所 |
〔林産情報〕素材・製材品価格及び新築住宅建設の動向 | 林業技術センター |
1.小生瀬桜の里づくり植樹祭が開催される
植樹地は、日頃から近隣住民に親しまれている「生瀬の地蔵桜」がある「小生瀬子安地蔵尊」を中心として、保存会が整備を進めてきた里山で、平成24年度には森林湖沼環境税を活用した「身近なみどり整備推進事業」により、整備が実施された場所です。 当日は、茨城県や茨城県林活議連、大子町、大子町教育委員会等の関係者のほか、近隣住民など多くの参加者で賑わいました。 今回植樹された苗は、「越の彼岸」という早咲きの種類で、開会式と作業方法の説明の後、参加者による植樹作業が一斉に始められました。参加者の中には唐鍬を用いての植樹作業に慣れていない人や、小さな子ども連れの家族もいましたが、大勢で取りかかったのであっという間に約100本の桜が植樹されました。植樹した桜の管理・育成は、保存会を中心実施していくことになっています。 里山は、山崩れなどの自然災害から私たちの生活を守るとともに、水や空気などを私たちにもたらす大切な財産です。里山の荒廃が全国的に問題視される中、こうした地域住民による里山保全の活動が少しずつ広がっていくよう当林業指導所でも支援していきたいと思います。 <大子林業指導所> |
2.常陸大宮市立美和中学校でしいたけ栽培体験教室を実施4月17日常陸大宮市立美和中学校においてしいたけ栽培の体験教室を実施しました。今回の体験教室は、美和中学校からの依頼によるもので、毎年1年生を対象に、しいたけの植菌作業を体験することが恒例となっています。 当日は、当林業指導所と常陸大宮市高部(旧美和村)でしいたけ生産を行っている河西和文氏の協力により1学年生28名を対象に林業普及指導員が、きのこの働きや、健康面での効果、しいたけ栽培の手順について説明した後、実際の植菌作業については河西氏が実演を交えた説明を行いました。 植菌作業にはいると、小さい頃から親のしいたけ栽培を見ている子供達や、河西氏がスポーツ推進委員として剣道を教えていた子供達など、顔見知りの子供達が多く、和気あいあいと作業を行いました。 植菌した原木は、生徒が一本ずつ肩に担ぎ校舎の裏手にある学校林へ山道を一列になって運び、河西氏の指導のもとに仮伏せを行いました。 当林業指導所では、原木の本伏せや散水などの管理方法を指導し、2年後の秋には子供達が自分たちで植菌したしいたけが収穫できるよう引き続き支援していくこととしています。
<水戸林業指導所> |
3.ひたち林業探検少年団が1年間の活動を終えて記念植樹3月17日日曜日、日立市折笠町内(南切関公園用地)でひたち林業探検少年団の記念植樹が行われました。ひたち林業探検少年団は、日立市教育委員会が実施している「日立市職業探検少年団(全10団)」の1つで、5月の入団式の後、森林の講話、ブナ原生林の観察、木材関連施設の見学、下刈り体験、間伐体験、木材利用体験など、月1回程度のペースでさまざまな体験学習を行ってきました。 今回は、1年間の活動を終えた記念に団員の小・中学生13名と指導員8名が参加して、クヌギ苗木10本(苗高約2.5m)の記念植樹を行いました。
今回の植樹は、「突き決め」という方法で行いました。「突き決め」とは、土を少しずつ根のまわりにいれ、棒などで突いては土を入れ突いてと繰り返して、根と土が密着するようしっかり突き固めて植える方法です。植樹の後は、各団員がそれぞれ植えた木の横で記念撮影した後、活動記念植樹と書かれた看板を中心に団員全員で記念撮影を行って1年間の活動を無事終了しました。 |
4.「カスミ共感創造の森」第3回植樹祭が開催される5月11日土曜日に「カスミ共感創造の森」第3回植樹祭が開催されました。「カスミ共感創造の森」は、平成22年に、株式会社カスミ、森林所有者、いばらき森林づくりサポートセンターの3者により締結された「いばらき協働の森パートナーズ協定」により位置づけられた、愛宕山の約4ヘクタールの山林(笠間市上郷地内)です。この山林は、株式会社カスミといばらき森林づくりサポートセンターが協力し平成23年度から4年間で植樹を実施し、その後6年間植栽木の保育等を行う整備計画となっています。
当日は雨にもかかわらず、株式会社カスミの小濵会長や藤田社長をはじめ、来賓の柴田農林水産部長、山口笠間市長、森林所有者、市内の緑の少年団のほか、一般ボランティアやカスミの社員など約450名が参加し、11種、約2、800本の植樹を行いました。参加者からは、「植樹が楽しかった」「また、参加したい」という声が聞かれました。
<笠間林業指導所> |
5.竹林整備の現地検討会が開催される4月18日木曜日、牛久市女化地内の高松求氏の竹林において「ふるさと農地再生委員会」(委員長:塩谷哲夫東京農工大名誉教授)の主催による、現地検討会が開催されました。ふるさと農地再生委員会は、竹林の再生と放射性セシウムの吸収を抑えたタケノコ作りを目的としており、原発事故後、基準値を超えた放射性セシウムが検出されて出荷制限や出荷自粛となっているタケノコ農家の栽培技術などを検討してきています。 今回の検討会は、先進的な農法(いわゆる高松農法)で農産物を生産している高松氏所有の竹林において、茨城大学農学部などの教育関係者や林政課、林業技術センター、県南農林事務所、牛久市役所などの行政関係者、NPO法人たけもりの里などの団体と地元の竹林所有者など約40名が参加しました。
高松氏の竹林は、現在、「阿部農園」(阿部信吾園長)が農業経営を任されており、竹を適切な密度に伐採し、5月頃には穂先を揺すり落として(ウラ止め)管理しやすい高さに調整しています。土壌の管理は、6月頃に微生物(EM菌)ボカシ肥料の散布により有機物を分解するとともに、母竹を間伐する10月頃に、カバー・クロップ(緑肥)として小麦を播くことにより、青々として弾力性があり雑草が抑制された林床に改良するという有機的な手法「高松農法」を実践しています。 塩谷名誉教授の挨拶の後、整備された竹林(約0.6ha)の現地見学が、高松氏の案内により行われました。小松崎准教授の説明によると、他県の竹林で高松農法で実証試験を行ったところ、タケノコの放射性セシウム濃度を約70%低減させる効果が認められたとのことであり、この技術をタケノコ生産技術に取り入れることにより、竹林の再生を進めたいとのことです。 <土浦林業指導所> |
6.「緑の募金」の街頭募金が行われる「緑の募金」(春期)は、4月1日から5月31日までの2か月間行われていますが、特に、4月15日から5月14日までの1か月間は「みどりの月間」、「緑の募金」の強調月間とし、全国各地で緑に関するイベントや「緑の募金」運動を重点的に展開しているところです。このため、多くの県民の皆様に、森林や緑の大切さを知っていただくことを目的に、4月18日木曜日に、JR常磐線土浦駅西口において、公益社団法人茨城県緑化推進機構が主催し、土浦市、茨城県(県南農林事務所)が協力して、街頭募金活動を実施しました。
この貴重な「緑の募金」は、今後、学校や市町村の公共施設の緑化や、森林ボランティア団体などによる地域の森林づくり活動、国際緑化活動などに活用されることになっています。 当林業指導所としては、今後とも関係機関との連携を深めながら、緑化意識の普及啓発を図るこの活動を積極的に行っていくこととしています。 <土浦林業指導所> |
[林産情報]茨城県の素材・製材品価格(平成25年)単位:円/立方メートル
注:ヒノキ材1.は、平成11年以前10.5センチメートル角 WW(ホワイトウッド)集成材は、1本あたりの単価を立方メートルに換算 カスケード:大陸中央部カスケード山脈から産出される目詰みの材 コースト:太平洋沿岸部コースト山脈から産出される目荒の材 J・ソート:北米における末口径11インチ下の細丸太、または日本向け丸太 茨城県の新設住宅建設の動向単位:戸
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