ここから本文です。
更新日:2022年10月25日
この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
知事定例記者会見の動画は、こちらから視聴いただくことができます。
※配布資料(令和4年度11月補正予算案について)(PDF:574KB)
最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科 第2次目標の進捗状況について
※配布資料(最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科 第2次目標の進捗状況について)(PDF:59KB)
(作成:報道・広聴課)
令和4年10月25日(火曜日)
11時10分~11時56分 会見室
知事:お願いいたします。
読売(幹事社):よろしくお願いします。
幹事社の読売新聞です。
まず、知事の方から発表があるということで、よろしくお願いします。
知事:2つほど発表をさせていただきます。
ちょっと遅くなりましたが、令和4年度の11月補正予算案についてでございます。
今回の補正予算については、コロナ禍における原油価格・物価高騰等への対応として、経営環境が特に悪化している事業者などへの応援金の給付を実施しました。
そのほか、新型コロナ対策で様々なご負担をいただいている医療機関、さらにはG7の担当大臣会合の開催準備などへの対応を盛り込んでおります。
総額は158億7,900万円ということで、内訳は、表のとおりでございます。
まず最初の事業でございますが、事業継続臨時応援金という新規事業でございます。
コロナ禍からの経済の回復が遅れて、価格転嫁も進まないことなどによって、売上高が減少して、経営環境が特に悪化している事業者(中小企業者、農林水産業者)などを応援するための臨時応援金でございます。
要件としては、一定期間の売上げがその前年度に比べて20%ぐらい減少しているということで、一定の事業規模を持っていることを条件にして、一律10万円の応援金を提供させていただくというものでございます。
2つ目が、融資でございます。
中小企業の様々な新たなビジネスモデルの転換に向けた取組、特に、エネルギー価格高騰ということを踏まえて、抜本的な事業転換を目指す、そういう動きを後押しするための新分野進出融資の融資枠、これは非常に好評でございますので、この融資枠をさらに拡充するというものでございます。
新規融資枠として、300億円を追加した450億円という設定をさせていただきます。
3つ目が、土地改良区の省エネルギー化促進事業です。
農業者の集合体という組合的な形としての土地改良区が、様々な水の汲み上げなどに使うポンプにかかる電気など、エネルギー価格の高騰で相当厳しい状況に追い込まれているという状況を踏まえて、省エネルギー化に取り組む土地改良区に対して、農業水の利用施設の電気料金高騰分を支援するというものになっております。
次が、新型コロナウイルスに対応する医療機関などへの物価高騰応援金というものでございます。
物価高騰が続く中、新型コロナウイルス感染症に、発熱外来の医療機関など、大変ご協力いただいているわけでございますが、これまで、コロナ病床を持って空床補償などをいただいている病院を除いて、外来などでの取組をされているところに対して応援金を給付して、今後も続くであろうコロナ禍への持続的な対応体制を確保していくという狙いでございます。
次が、産科医療機関院内感染防止対策事業ということです。
新型コロナウイルスは、重症化率は非常に下がっておりますが、感染力が非常に強いこの第7波を経験したわけで、今後、第8波というものも見通せる中で、新型コロナウイルスに感染した妊産婦の受入れが体制として強化することが求められているということで、コロナウイルスに感染した妊産婦の受入れができる産科の拡充を狙うために、その必要な施設設備の整備のための支援ということでございます。
最後が、G7内務・安全担当大臣会合準備事業ということで、G7内務・安全担当大臣会合が2023年に本県水戸市で開催されることが決まりましたので、そのための準備を始めるため、新たに準備室も設置して事業を進めていきたいということでございます。
私の方から、予算については以上です。
読売(幹事社):ありがとうございます。
それでは、補正予算に絡んだ質問を幹事社からまずさせていただきます。
今、事業のポイントについてはご説明いただきましたが、今回、特に、事業者や病院に対して10万円という現金給付をしたことが新しいポイントかなと思うのですが、こういった補助金ではなくて現金を直接給付する狙いや効果について、どういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。
知事:十分かどうかという点については、我々としてもはっきり確証を持てるわけではございませんが、現下のエネルギー価格高騰など様々な厳しい環境の中で、本当に厳しい状況に置かれている方に少しでも支援ができればということでございます。
特定の業種を支援するというやり方もあるのですが、業種を、横断的に、本当に売上基準という形で、厳しいところを抽出して、そこに対して支援策を講じるというやり方を、今回、茨城県としては選択させていただきました。
今後、物価高騰などの状況、それから、様々な業界の今後の状況などを踏まえながら、必要に応じてさらに追加の策も考えられるというふうには思っていますので、今回は、業種横断的に、一番苦しいと思われるところ、大体1万6,000事業所ぐらいが該当するのではないかなと思っていますが、その辺に的を絞った支援を行ったということでございます。
読売(幹事社):ありがとうございます。
もう1点伺います。
予算の中で、G7関係閣僚会合に向けた予算も入っておりますが、今後の準備に向けた具体的な動き、改めてどう準備を加速させていくかというところをお願いいたします。
知事:県庁内で準備室を早急に設置したいと思っています。
また、水戸市との協力体制もしっかり組んだ上で、万全の対策を今後取っていくということになろうかと思っています。
読売(幹事社):ありがとうございます。
幹事社からは以上ですので、各社、ありましたらお願いします。
NHK:今回の補正予算案全般に対して、知事が今どういったことを課題として受け止めて、どういう施策を出したかということを、もう一度、説明をお願いします。
知事:課題としては、最大の課題は、コロナ禍の後、経済活動の回復が道半ばという状況の中で、エネルギー価格をはじめとした物価高騰が押し寄せている。そこの対応として、あくまでも自治体などの予算で行えるものは緊急避難的なものだと思いますが、一時的な緩和療法だと思いますが、最も苦しんでいらっしゃる事業者などを対象に少しでも支援をさせていただいて、価格高騰などを乗り切るための力にしていただきたいということと、あと、融資の拡充が中に含まれていますが、抜本的には、価格転嫁も含めて、事業構造を大幅に変えていくという努力を併せて行わないと、真水を、10万円もらって、それが大きく状況を変えるということではないかと思いますので、そういうことを抜本的に変えていただくということを含めて、しっかりと事業者側にも努力を促せるような予算にしていきたいと思っています。
NHK:ありがとうございました。
茨城:先ほど話にあったG7の関係で追加なのですが、準備をこれから加速させていくということですが、水戸市との具体的な役割分担とか、その辺で決まっていることとか、どうなりそうかということがあれば、教えてください。
知事:ある程度大枠は決まってきていると思いますが、基本は県が中心になりながら、水戸市の持っている市民会館をはじめとした施設を利用させていただきながら、エクスカーションとか、そういうところにおいて様々分担していくということだと思いますが、その辺の分担はおのずと決まってくると思いますので、今後、それに向けて、全体をしっかりと国とも相談をしながらコーディネートしていって、準備を進めていくということだと思います。
茨城:ありがとうございます。
読売(幹事社):それでは、次の発表事項をお願いします。
知事:続きまして、医師確保に関する発表でございます。
第2次目標でございます令和5年度に向けてさらに必要医師数の確保が確定いたしましたので、ご報告いたします。
令和5年4月の昭和大学の寄付講座の開設が決定いたしました。
第2次目標の7.5人については、これによって4.2人の確保が決まり、残り1.8人ということになりました。
小山記念病院への循環器内科の常勤医師2名が昭和大学の寄付講座の開設に伴って派遣をいただくということになっております。
年度内に締結式を開催いたします。
循環器内科の不足によって、鹿行地域で特に土日の診療体制を組むのが難しかったということでございますので、これによって、土日も含めてしっかりと循環器の救急即応体制を取ることが可能になったということで、特に医師不足の厳しい地域の一つである鹿行地域で循環器内科の増員が確定できたことは非常に喜ばしいことだと考えております。
以上です。
事務局:先ほど、最優先の医師確保の進捗状況の発表の中で、知事のご発言の中で、第2次目標の7.5人のうち4.2人の確保が決まりというご発言がございましたが、今回の2名の確保によって、7.5人のうち6.2人の確保が決まりということになります。
よろしくお願いいたします。
読売(幹事社):今の発表事項について、実務的な確認なのですが、昭和大学の寄付講座の開設と医師の派遣の関係をかみ砕いて教えていただけますでしょうか。
知事:昭和大学の寄付講座を開設することによって、寄付講座に伴う研究という形で、小山記念病院で昭和大学の先生2名が勤務いただくという形になるわけでございます。
締結式は、この後、昭和大学と結ばせていただきます。
読売(幹事社):分かりました。
その上で、知事のご発言にもありましたが、改めて、今回、鹿行地域で医師が確保できた意義と、残りの必要数の確保に向けてどういった努力をしていきたいか、お願いします。
知事:鹿行地域は、特に医師不足の厳しい地域でございまして、昨年度、神栖済生会病院の整形外科医の確保に加えて、今回の鹿嶋の小山記念病院における循環器内科の2名確保ということは、鹿行地域の中核的な病院における機能をしっかり確保できる礎となると考えております。
これによって、地域において、県民が安心して暮らしていくことができるようになる一つの大きな前提がもう一つ整ったのかなと思っています。
そのほか、県北の常陸大宮済生会病院の循環器内科であるとか、あるいは、筑西市の西部メディカルセンター病院のこれもまた循環器内科、この辺の確保がまだ残っております。
今、循環器内科は全国的にかなり不足をしている状況ですが、様々な大学にアプローチを取りながら、何とか残りの1.8人の確保を目指してまいりたいと考えております。
読売(幹事社):ありがとうございます。
読売(幹事社):幹事社から、質問は以上ですので、各社、お願いします。
では、ないようですので、その他の一般的な質問をさせていただきます。
まず、先日、ブランド総合研究所から発表されました都道府県魅力度ランキングの関係で伺います。
本県は2年ぶりに最下位を脱出して、46位になったということなのですが、まず、率直な受け止めをお願いします。
知事:ブランド総研の魅力度ランキングなのですが、正直申し上げて、40何位とかという話でコメントする価値は僕はもうないと考えております。完全にエンターティンメント化しておりまして、群馬県知事が発表しているように、調査としての信憑性、それから、価値についてもかなり疑問があると言わざるを得ない。この調査に行政機関が一喜一憂して振り回されることは全くナンセンスではないかなと思っています。
我々としては、しっかりとデータに基づき、県の総合計画に位置づけている県の幸福度指標において、現在、茨城県は全国でも9位くらいの非常に恵まれた県であるということを発表させていただいております。
また、最近、日本総研が幸福度ランキングという形で新しいランキングを発表されておりました。これによると、茨城県は14位ということでございます。
ブランド総研さんは、日本テレビの某番組と組んでかなり盛り上げておりますが、あれは完璧なエンターティンメントだなということでございますので、コメントは私のほうからは申し上げることはないのかなと思っております。
読売(幹事社):分かりました。
その上で、今回の魅力度ランキングとは切り離して、改めて、県として、そういった観光を取り込む策としてどういったことに取り組むか、一言、お願いします。
知事:デスティネーションキャンペーンのプレキャンペーンが始まりました。また、全国の旅行キャンペーンも始まりまして、各宿泊施設には、開始当初は電話が鳴り止まなくて、それが大変だったというお話も伺っております。
そういう動きもしっかりと捉えながら、茨城県がほかにない独自の魅力をいかに見せていけるか、それが大事なのかなと思っています。
県としては、茨城県の魅力として、アウトドアをしっかりと中心に据えながら、県での観光の魅力というものを今後アピールし、かつ、そういう方向で観光政策もしっかり組んでいきたいと思っています。
読売(幹事社):ありがとうございます。
読売(幹事社):幹事社から、話題が変わりまして、もう1点、お聞きするのですが、洞峰公園の整備計画の関係なのですが、県のほうで検討されているグランピングなどをつくるという計画なのですが、先日、再アンケートをしたところだと思うのですが、改めて、その結果と今後の対応方針について決まっていればお伺いします。
知事:洞峰公園でございますが、こちらは、つくば市民の一部の方々から懸念の声が出ていることは十分承知しております。
一方で、県の公園として、つくば市以外の北は大子町から南は神栖市、利根町、古河市まで様々な方々の税金を頂いて、その費用で維持管理している公園でございます。
そういう中で、公園の利便性を上げて、施設運営で県民の負担が下がるような形を取ることができないかということでパークPFIをご提案させていただいております。
様々な説明会などでの懸念も、我々としても、調査をし、必要なものについて、引き続き、対応策を取っていくということも考えているわけでございますが、我々としても、ある意味、一部の反対という結論ありきの人たちの声だけを聞くのではなくて、しっかりと幅広く県民の方々の声を聞くという形でアンケート調査をさせていただきました。
これによりますと、県並びにつくば市内においても賛成が反対を上回るという結果になっております。こちらの結果について、しっかりとつくば市にもお伝えして、今後、反対される人たちの意見にもある程度配慮をしながら、どういうところで落としどころがあるのか、そういうことについて、今後、議論をしていきたいと考えております。
読売(幹事社):その上で確認ですが、となると、県としては、基本的に計画を推進するという立場だと理解していいでしょうか。
知事:そのとおりです。
読売(幹事社):分かりました。ありがとうございます。
読売(幹事社):最後に、東海第二原発の広域避難計画の関係で伺います。
東海村が、先日、守谷市への村外避難訓練を実施しまして、その際、山田村長のご発言として、広く自治体や県、国が入らないと実際の事故を想定した訓練にならないという指摘もされているところです。
県として、周辺市町村との訓練における連携の在り方、現時点で何か考えていらっしゃること、具体的な準備などというのはあるのでしょうか。
知事:東海第二原発の周辺市町村で訓練を実施して、問題点の洗い出しを行っていただけることについては非常に私は良いことだと思いますし、県も、配車サービスなどでシステムを提供するなど、様々なご協力をさせていただいているところです。
しかしながら、最終的に、どういう規模の、どういう手順の、どういうタイムスパンでの避難を今後想定しなければいけないか、あるいは実施するべきかということについての前提として、被害がどのような形で起き得るのかというシミュレーションがやはり必要になってくるということでございます。
日本原電に対しては、そのシミュレーションの検討をして、提供いただくことになっておりますので、それを受けて、しっかりと被害想定をしながら、今後、実効性ある避難計画を、我々県が中心になって、市町村と協力してつくっていくということになるかと思います。
その際には、様々な市町村との連携ということも当然含まれてきますので、その段階でしっかりと連携がどう組めるのか、あるいは組むべきなのか、そういうことも、当然、視野に入ってくるというふうに考えています。
読売(幹事社):ありがとうございました。
幹事社からは以上ですので、各社、お願いします。
日経:先ほどの東海第二に関連してなのですが、日本原電が今年中にもシミュレーションを県の方に提供して、そこから関係自治体にも返していくといった話があったかと思うのですが、先ほどの知事のお話で言うと、そちらのシミュレーションの提供があった後に避難計画を策定する。その中で他の自治体との避難訓練というのも入ってくるというふうな理解になるかと思うのですけれども。
知事:被害がどの程度起きるかということの前提がないと避難計画はつくれませんよね。要するに、30キロ圏内の人が一斉に避難しなければならないのか、あるいは、どういう範囲の人たちが避難する必要があるのか、そういう想定をするためにも、事故の規模がどのくらいになり得るのかということをシミュレーションしていく必要がある。
その場合、そのシミュレーションを踏まえて、実際にこのぐらいの被害が例えば最悪のケースが起こるだろうということを踏まえて、どういう範囲で、どういう手順で、どれぐらいの時間、スパンを許容範囲として避難をするのかということを考えないと避難計画はつくれないのですよ。だから、それを待っているということです。言っている意味は分かりますか。
日経:その手前に合同での避難訓練とかというのは考えていないのですか。
知事:やる必要はないと思っています。
日経:分かりました。
知事:意味がないですもの。
基本的な動作確認とかという意味では必要ですよ。でも、実効性ある避難計画になるかどうかという意味では、まず状況の推測ができないことには、今の規模で足りるのか、足りないのかということについても全然何の答えもないわけですから、それは、私は、実効性という観点で言うと、あまり意味がないかなと思っています。基本動作の確認としては、意味があると思いますけれども。
日経:分かりました。ありがとうございます。
共同:今年度の上半期の振り返りについてお伺いしたいと思います。
2022年度ももう上半期が終わるわけですが、10月までの半年を振り返って、総括として、まずどのように捉えていらっしゃるのでしょうか。
知事:難しいですね、上半期。
今年度に入ってから、昨年度までの最大の懸案であったコロナ対策が変質してきたなと思っています。
そういう意味では、重症化率が大幅に下がって、以前の発表でもお伝えしましたように、重症化率は、前回の第7波ではほとんどインフルエンザと変わらないというお話もさせていただきましたが、そういう状況になった中で、視点は、命を守るためにコロナ対策をしっかりやるというところからもう切り替えて、経済をどう立ち上げるか、伸ばしていくか。それでなくても、人口減少という流れの中で、ロシアのウクライナ侵攻やコロナ禍後の様々な供給網の混乱、エネルギー価格の高騰など、国民生活、あるいは県民生活を直撃する環境の変化があるわけですので、それに対する対応・対策ということが大きくクローズアップされてきたという大きな流れなのかなというふうに思っています。
その中で、県としても、G7の閣僚会合誘致であるとか、あるいは、今回の南米訪問を皮切りとした海外へのプロモーションの再開であるとか、あるいは、台湾なども含めて、輸出促進であるとか、そういうことも含めて、経済の活性化ということをしっかりと中心に置きながら対応を変えていくという転換点がこの上半期だったかなと思っています。
共同:もう少し個別のお話になってしまうのですが、今年度の当初予算として計上した中に、大きくカーボンニュートラルポートを軸とした脱炭素化の推進ですとか、あとはTX延伸を目指した議論の開始、それから、ヤングケアラーの条例施行といった大きな目玉となるものもありました。これらの進行状況については、いかがでしょうか。
知事:カーボンニュートラルについては、先月12日に三菱ケミカルと戦略パートナーシップという形を結ばせていただきましたが、このように個別の企業のプロジェクト、あるいは企業自身を、茨城における新しい産業の創出という観点で、今後、どれだけ引っ張ってこられるかということが大きな課題になっているわけですが、一つ、成果が少し出たのかなと思っています。今後とも、引き続き、こういう形で大きな経済を取り巻く環境変化を乗り越えるためにも、新しい産業をどんどん県内で育てていくという努力を続けていきたいと思っています。
また、つくばエクスプレスについては、今年度内に様々な観点から調査を行って、その調査を踏まえて、12月くらいに第三者委員会を立ち上げるということで、第三者委員会でしっかりと揉んでいただいて、年度内に結論を出していきたいと思っています。
それから、ヤングケアラーについても、7月までに大体の実態調査を終了いたしました。それを踏まえて、今後、対策を取りまとめていくということになりますが、分析をする前に、もう既にどこに相談したらいいか分からないという話が非常に多かったということもあったので、その相談窓口についての整備が非常に重要だということは明確になりましたので、各市町村などと連携しながら、そういう相談体制というのを窓口の一本化も含めて検討していきたいと思いますし、また、ヤングケアラーについては、伴走支援ということを、今、計画しておりまして、ヤングケアラー自身、あるいは、ヤングケアラーの親の方に対して、しっかりと伴走支援をしていけるような体制をつくれないかということで、NPOのカタリバと、今後、連携をさせていくということを、今、考えております。これらについては、また、後ほど、正式に発表させていただきます。
以上です。
共同:ありがとうございます。
茨城:先ほど、代表質問であった洞峰公園の件で確認させていただきたいのですが、再アンケートの結果、賛成が上回ったということですが、大体どのぐらいの規模で、何割ぐらいが賛成だったかを教えてください。
知事:こちらについて、後ほど、資料も含めて担当課から発表させていただきます。
茨城:その結果についてなのですが、その結果を受けて、知事は、その結果に対してどういった評価といいますか、お考えでしょうか。
知事:周辺地域の人の中に、一部、強い懸念を持っていらっしゃる方がいて、様々な声を上げていらっしゃるということの一方で、そうではない人たちでは、県の施設を有効活用するということについて理解を示す方の方が多いということで、これはよくある現象だと思いますが、心配されている方の懸念を一つ一つ丁寧に対応する中で、基本は変えないということなのかなというふうに私は今、考えております。
茨城:今後、つくば市との議論というお話でしたが、知事としてはどのぐらいのタイミングでつくば市との協議を進めたいとお考えですか。
知事:もう早速始めたいと思います。
一つ、加えるとすると、懸念の声を上げている方々には、つくば市内にある公園なので、つくば市が管理すべきだというお話もありまして、そういう声にも我々としては対応する方策をつくば市に対して提案したいと思っています。
具体的には、県の公園から市の公園に移していただくということも一つの選択肢なのかなと思っています。
茨城:それは、市が管理していくという提案。
知事:市の所有にしてもらうということですね。
茨城:分かりました。ありがとうございます。
茨城:もう1点、今後のコロナの対策についてなのですが、年末に向けて、冬にかけて、また再拡大というのも懸念されると思うのですが、インフルエンザとの同時流行に対しての県としての対応策などについて、もし何かあれば教えてください。
知事:インフルエンザとの同時流行ということを非常に政府の方は警戒されておりますが、現在、県内の状況を見ますと、例年に比べても、インフルエンザは全くと言っていいほど発生していません。
ということで、本当に同時流行という最悪の事態を想定して備えるということの意味であるというふうに考えておりますが、大体、同時流行をした時のケースとして、後で資料を配布させていただくことになりますが、1日当たり1万9,000人ぐらいの発熱者が発生するということです。1万5,000人ぐらいまでは今の体制でも発熱外来として対応できますが、それを超えると非常に苦しくなるということでございます。
それに対して、我々としては、発熱外来を拡充するとか、あるいは、医療機関を役割分担をしながら、コロナ患者以外は発熱外来以外で対応するとか、あるいは、自己検査を推奨するとか、あるいは、臨時の発熱外来を設置するとか、こういう策で残りの4,000人という規模を何とか対応できるような仕組みをつくりたいということで、今、県の医師会などとも調整を図っております。
そういうことがきちんと固まれば、また発表することになるかと思いますが、現在、そういう方向で調整を進めています。
茨城:ありがとうございます。
茨城:先ほど、海外へのプロモーションの再開という話がありましたが、先日、南米の方への歴訪をされたかと思うのですが、その成果と、その成果をどのように今後生かしていくか、お願いします。
知事:今回の出張では、カナダとブラジルとアルゼンチンの3か国を回ってまいりました。
まず、カナダにおいては、バンクーバーを中心とした流通卸の会社との話し合いということでありましたが、アジア系の移民の方も非常に多い地域でもあって、今後、アメリカ大陸、特に北米アメリカ大陸の窓口として大いに期待できる、熱意を持った事業者と組めているのかなと思います。
彼らとしても、付加価値をどう見せていくかということについて、例えば、肉の部位ごとの切り分け方、部位ごとの売り出し方、そういうことなんかも日本から学んで、カナダ市場のみならず、北米市場を開拓していきたいというお話だったので、今後、しっかりと協力をしていこうという話になっております。
ブラジルでは、県人会が60周年ということだったのですが、150人ほどの方がコロナ禍にもかかわらず参加をされまして、非常に大きな盛り上がりをいたしました。
彼らにとっても、大変久しぶりの対面での県人会をすることができたということと、日本から私を含めてdelegation(※)が来たということで、非常に喜んでいただけたことに、我々としても大変感謝しております。
※delegation=代表団
プロモーションという点では、日本酒をはじめ様々な県の産品について、展示即売会ではないですが、展示会のようなこともジェトロの協力をいただきながらやらせていただきまして、非常に好評を得たと思っています。
今後は、輸送費なども含めて、コストをどうカバーしながら、ブラジル市場をつくっていくのかということになるかと思いますが、今後、個別のビジネスとして成り立たせるための商談ということが進んでくることを期待したいと思っています。
アルゼンチンにおいては、外貨規制が非常に厳しくて、輸入しても外貨での輸入代金の送金ができないとか、様々な経済的な制約が厳しい状況でございます。その体制が変わらないと経済取引はなかなか厳しいかなという状況の中で、その中でも日本人コミュニティは非常に大きなものがございますので、特に、日本酒などの紹介もさせていただいて、今後、そういう状況が変わった際に、是非茨城県との取引を拡大したいというような業者さんとのお話し合いもさせていただくことができました。
一方、県人会も100人程度集まって、大変な盛り上がりで、式典が突然カラオケ大会に移ってしまったり、我々的にはちょっとおおっと思うようなノリがありましたが、非常に楽しく共にさせていただくことができましたし、ああいう在外の県のコミュニティ、世代を追うに従ってなかなかつながりを維持することは非常に厳しくなってくるのですが、我々が思っている以上に、何倍も向こうの人たちは茨城県のことを考えていて、研修制度などを含めて、茨城県に若い世代を送ってつながりを維持したいと本当に切に願っているのです。是非そういう気持ちに我々としても応えていきたいと思いました。
以上です。
茨城:ありがとうございます。
茨城:先日、知事ご自身、新型コロナに感染されて、自宅療養もされたと思うのですが、心配されていた県民もたくさんいると思いますが、今、体調の方はいかがでしょうか。
知事:体調は全く万全で、問題ございません。
検査当日に38度超えの熱が出ましたが、その後は落ち着きまして、ほとんど風邪と変わらなかったなという感じです。
しっかり休養させていただきました。
茨城:そういう経験をされてみて、茨城県のコロナ対策とか、改めて見つめ直されたりしたとか、何かそういったことがありますでしょうか。
知事:海外へ行って特にそう思ったのですが、もうコロナについては特別視する必要はだんだんなくなってきているのかなと思います。カナダに行っても、ブラジルに行っても、アルゼンチンに行っても、街でマスクをしている人を見かけることはほぼありません。
そういう中で、茨城県を含め、日本についても重症化の程度がインフルエンザと同じぐらいになってきているわけですので、コロナを恐れるのではなくて、コロナと共にどう生活していくかということに大きく舵を切っていく必要があるのかなと思います。
茨城:ありがとうございます。
毎日:先日、政府の方で、健康保険証を廃止して、マイナンバーカードの方に一本化する方針が示されたと思うのですが、これについての知事の受止めと、それについて、県として普及について何かしら後押しをされるかどうかについて、よろしくお願いします。
知事:マイナンバーカードの普及ということは、デジタル化社会を築く上での一つの大きな基盤だと思います。いろいろなシステムを利用する中で、個人の認証というものが、デジタル社会において、全てそこが基本になりますので、入り口になりますので、それがないと様々なサービスを構築できないということだと思います。
そういう意味では、マイナンバーカードの普及ということは私も大賛成ですし、これまでほとんどe-Taxを使う時ぐらいしか役に立たなかったマイナンバーカードが、今度、実質的に保険証となるということであるので、それを機に、大いに普及が進んでいただくといいなと思っています。
我々としても、マイナンバーカードの普及に、各市町村と連携しながら、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
共同:原発について、追加で一つお伺いします。
東海第二なのですが、8月に、政府が、東海第二を含む7基の再稼働方針ということの時に、知事は、会見で、まだ何を前面に立ってやるのか、何の連絡を受けておらず、とにかく確認する必要がある、調整する必要があるとおっしゃっていました。
その後、国とのやり取りですとか、どういったことが進んだというようなことがあれば、お聞かせください。
知事:発表の後、しばらくして、経産省の資源エネルギー庁から担当の幹部の方が2人いらっしゃって、意見交換をさせていただきました。
決意表明として、何でもやりますよとおっしゃってお帰りになりましたが、その後、事務方で何か話が行われているかどうか分かりませんが、具体的に政府として何をするということが提案されているという認識は私の方ではないので、我々の方から、日本原電にお願いしているシミュレーションを踏まえながら、我々が考えている実効性ある避難計画というものをつくっていく上で、何がどれだけ足りないのかとか、そういうことをはじき出しながら、国に対して、ではここの部分について協力してくれということをこっちから持ち出して提案をしていくということを、今後、積極的にしっかりと行っていくことによって、県民の皆様に提示できるような実効性ある避難計画の案をつくれるように努力していきたいと思っています。
読売(幹事社):各社、大丈夫でしょうか。
それでは、ないようですので、以上で、会見を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
知事:ありがとうございます。
毎日:東海第二の避難計画の件でちょっと確認したいのですが、先ほど、原電からのシミュレーションを待っているということで、そのシミュレーションを待った上で、県として、今、面積の問題で、1人当たりの面積を調整していると思うのですが、シミュレーションがあって、被害の状況が分かってから面積の問題による自治体との割り振りを行っていくという理解でいいですか。
知事:面積の話はそれと切り離して。
移動する人間の数はマックス何人かというのは分かっていますので、それが収容できる避難所のキャパということですので、それとは切り離して、今、進めております。
毎日:シミュレーションの状況によっては、例えば、風向きとかで避難する人数って変わってくるのかなと思うのですけれども。
知事:変わってきます。でも、今の避難所のキャパは、全員が避難した前提でその避難所の割り当てを決めて行っていますので、それに影響されることはありません。
毎日:そちらの調整の進捗は、今、どのような感じですか。
知事:もう十分進んでいて、今、どのぐらい進んでいるの。
事務局:今現在、避難元市町村さんと、避難所の1人当たり面積の拡大につきまして、どの程度まで広げてやるべきかといったところで、県の方針としては、感染症等にも対応して、3平米以上でどうですかといったところで協議をしておりまして、もう間もなく、どの程度広げたら良いかといったところが避難元市町村さんと合意できるかなというような状況でございます。
毎日:それは、逆に、コロナが収束した場合には、また2に戻るという可能性もあるのですか。
知事:いや、それはないです。
毎日:それはない。それはなぜなのですか。
知事:コロナが収束したと、誰が、いつ言えるかというのは、それは言えないですよね。収束したように見えても、また次の波が来るかもしれないという状況なので、それで戻すということはあり得ないと思っています。
毎日:分かりました。
原電からシミュレーションを示すめどというのは年内ということで聞いていたのですが、それ以上のことはまだ聞かれていないですか。
知事:聞いていません。
毎日:分かりました。ありがとうございます。
知事:いいですか。
ありがとうございます。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。
このページに関するお問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください