ここから本文です。
更新日:2023年11月9日
A.放射線は、アルファ線、ベータ線、中性子といった高速で運動している粒子や、ガンマ線などエネルギーの高い電磁波(光)のことをいいます。放射能は、放射線を放出する能力のことをいい、放射線を出す物質のことを放射性物質といいます。
A.ナノグレイ(nGy)は、放射線量の単位です。環境放射線監視季報や放射線インターネット・テレメータ表示局では、この単位を用いています。グレイ(Gy)は、緊急時において人体への影響を表す単位のシーベルト(Sv)と同じ値になります。また、ナノ(n)は、マイクロ(μ)の1,000分の1の単位であり、ナノ単位で表記された値を1,000で割ると、マイクロ単位で表すことができ、さらに1,000で割るとミリ(m)単位で表すことができます。
(例)
1ナノグレイ(nGy)=1ナノシーベルト(nSv)
1ナノグレイ(nGy)=0.001マイクログレイ(μGy)=0.000001ミリグレイ(mGy)
A.法律では、一般公衆の原子力施設からの影響による被ばく限度は、1年間で1ミリシーベルトと定められています。また、原子力施設における空間放射線量の測定値が1時間当たり5,000ナノグレイ(5マイクログレイ)以上を示した場合、原子力事業者は、原子力災害の発生又は災害に至る可能性があるとして、法令に基づき、国や県、市町村など関係機関に対して通報を行うことが義務付けられています。
県による空間放射線量の監視では、1時間あたり100ナノグレイ以上の値が検知された場合には、その都度原因究明のための調査を行っています。なお、現在は、平成23年3月に発生した、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性物質の影響により、1時間あたり100ナノグレイを超えることがあります。
A.放射線を放出する放射性物質は、自然の放射性物質が存在するため、原子力施設からの放出がなくても値が検出されることがあります。また、自然放射性物質の量は、その場所の地質や地形などにより異なります。例えば、ブラジル・ガラパリでは、トリウムという自然放射性物質を多く含む岩石や砂が多くあることから、空間放射線量は高くなっています。
A.大気中にある自然放射性物質(ラドンやラドンが変化した物質)が、雨とともに落下し、地表面に集まるため、地表面の空間放射線量が上昇することがあります。雨が止むと、空間放射線量は、元の状態に戻っていきます。
A.放射線は、体内に蓄積しません。放射性物質は、呼吸や飲食によって体内に取り込まれますが、放射性物質の種類によりその体内残留期間が異なるものの、放射性物質の減衰、代謝による体外への排出により減少します。
A.平成23年3月に発生した、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性物質により、多くの地点で空間放射線量が上昇したり、農畜水産物が出荷制限されるなどの影響がありました。なお、現在では、空間放射線量は、徐々に低下しており、また、農畜水産物は、一部の品目で出荷制限が継続しているものの、多くの品目で影響はなくなってきています。県の各部局では、この事故直後から、空間放射線量の測定地点を増やす、農畜水産物のモニタリングを強化するなど、安全性の確保に努めています。
その他のご質問については、下記のページに掲載されている原子力ハンドブック等からご覧になれます。
このページに関するお問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください