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更新日:2023年11月9日
核実験によって大気中に放出された放射性物質が世界各地に降下し、その影響が懸念されつつあった昭和29年3月、ビキニ環礁における核実験によって第五福竜丸の船員が被ばくする事故がありました。これが契機となり、日本をはじめ世界的規模で放射能調査が実施されることになりました。
このような情勢の中で県は、昭和29年から独自に核実験による放射性降下物を調査するため雨水等の放射能調査を始め、昭和32年4月からは旧原研東海(現原子力機構原子力科学研究所)及び水戸気象台の協力を得て調査を行ってきました。
昭和33年からは、旧科学技術庁(現文部科学省)の受託調査となり、その後、全国47都道府県で実施され、平成2年度からは環境放射能水準調査という名称になりました。現在は、原子力規制委員会の受託調査として、実施しています。
この調査は、日常生活に関する環境試料等の放射能を測定し、放射能の分布及び生活環境の放射能レベルについて調査を行うことを目的としています。
核実験の影響調査を全国レベルで行うことは、実験の規模、放射能分布状況及び拡散機構を把握できることに加え、原子力施設からの影響を評価する上で重要です。
このようなことから、本県では、水戸市を中心として空間放射線量率、上水、土壌、農畜産物(精米、野菜、原乳など)、海水、魚類等の環境試料中の放射能測定を行っています。
また、この水準調査では、環境中に放射性物質が放出され、放射線被ばくや環境への放射能汚染のおそれがある場合、調査を強化する場合があります。
平成18年、21年、25年には、北朝鮮の地下核爆発実験に伴い、全国的に調査を強化し、その結果が公表されました。
測定項目 | 地点 | 頻度 | |
空間線量率 | 水戸市(石川、笠原町)、土浦市、龍ヶ崎市、高萩市、北茨城市、鹿嶋市、守谷市、筑西市、大子町 | 常時 | |
環境試料核種分析 | 大気浮遊じん | ひたちなか市 | 四半期 |
降下物 | ひたちなか市 | 毎月 | |
水道水 | ひたちなか市 | 年1回 | |
湖水 | 霞ヶ浦 | ||
土壌 | 那珂郡東海村 | ||
精米 | 水戸市 | ||
野菜 | 水戸市 | ||
牛乳 | 水戸市 | ||
淡水産物 | 霞ヶ浦 | ||
海水 | 東海村沖 | ||
海底土 | 東海村沖 | ||
海産物 | 大洗町沖 |
空間線量率は、以下のページでご覧いただけます。
茨城県における調査結果のほか、他都道府県の調査結果については、以下のサイトでご覧になれます。
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