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更新日:2022年3月29日
茨城県においては、農業用ため池のうち、決壊時の浸水想定区域に家屋や公共施設等が存在し、人的被害を与える恐れのあるため池を「防災重点農業用ため池」に指定し、ソフト及びハードの両面で重点的に対策を講じることにしています。
鹿行農林事務所管内においては、潮来市の『川尾池』が指定されており、茨城県、潮来市、津知地区土地改良区、津知・延方地域資源を守る会など、行政と地域住民が協力し、適切な保全管理に努めています。
県、市、土地改良区、多面的機能支払交付金活動組織、学識経験者、地域住民が集まり、『川尾池』の抱えるリスクや多面的機能について話し合いを行い、より良い保全管理体制を築き、保全管理活動に取り組んでいくことを確認しています。
『川尾池地区環境情報協議会』
【構成員】
茨城県鹿行農林事務所、潮来市農政課、津知地区土地改良区、
津知・延方地域資源を守る会、学識経験者、地元農業者
【協議事項】
(1)地区環境及び動植物の現況整理について
(2)事業計画における環境に配慮すべき事項について
(3)地区環境との調和に配慮した整備手法の提案について
農業用ため池は、田んぼに必要な水を貯める機能以外にも様々な多面的機能を有しています。『川尾池』はどんな多面的機能を有しているのか、地域の話し合いにより、地域の財産としての価値を見出し、地域住民の参画を得た継続的で適切な管理体制を構築していくことが重要となっています。
【川尾池で期待される多面的機能】 | |
・洪水防止機能 | ・保健、休養機能 |
➢集中豪雨時に一時的に雨水を貯留する | ➢地域住民の憩いの場となる |
(事前放流の実施) | ・環境教育機能 |
・生態系保全機能 | ➢子ども達への環境教育の場となる |
➢ため池を中心とした生態系を保全する | ・良好な景観の形成機能 |
➢良好な水辺環境を保全する |
川尾池での生き物調査及び水質調査の様子
堤体の草刈りや水路の清掃等の日常管理を、市、土地改良区、多面的機能支払交付金活動組織が連携して実施しています。また、近年多発している集中豪雨や大規模地震の発生に備え、県、市、土地改良区、多面的活動組織が話し合い、ハザードマップの作成や緊急連絡体制の整備など、保全管理体制の構築に向けた様々なソフト対策を講じています。
防災重点農業用ため池『川尾池』の諸元やハザードマップについては、周辺住民及び関係機関で情報共有しているほか、潮来市のホームページでも公表しています。
『川尾池』においては、令和元年度から令和3年度にかけて詳細調査(劣化状況評価及び地震・豪雨耐性評価)を行い、ため池堤体の沈下や漏水が確認されました。このため、人命や財産、公共施設等への被害を防止することを目的に、令和4年度から防災工事を行う計画になっています。
鹿行農林事務所管内には、約150箇所の農業用ため池があります。皆さんの地域において、老朽化が進んでいたり、大雨時にあふれてしまうような農業用ため池はありませんか。適切な整備や保全管理について相談がありましたら、下記連絡先までお気軽にお問い合わせください。
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