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当事者・ご家族・一般の方向けQ&A

こちらのページでは,高次脳機能障害についてよくある質問・疑問についてまとめています。

 

 よくある質問・疑問一覧

Q1.「高次脳機能障害」って何ですか?

Q2.高次脳機能障害にはどのような症状がありますか?どのように対応したらよいですか?

Q3.発達障害,認知症とはどのように違うのですか?

Q4.どのような治療をしますか?

Q5.どこに相談したらよいですか?

Q6.高次脳機能障害はよくなるのですか?

 

 

茨城県高次脳機能障害支援センタートップページ

 

 Q1.「高次脳機能障害」って何ですか?

交通事故や転倒などによる外傷性脳損傷や,脳卒中・脳炎・低酸素脳症などの疾患より,脳が損傷を受け,記憶・注意・認知的判断などの「高次な」脳機能に障害があらわれることがあります。これらの障害を『高次脳機能障害』といい,その症状により生活や仕事,対人関係に問題が生じる場合があります。この障害は外見上ではわかりにくく,周囲の理解を得られにくいという特性があります。また,障害の内容によっては,本人でも気づきにくいということがあります。

 

こちらのページもご覧ください。

高次脳機能障害って

診断基準

 

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 Q2.高次脳機能障害にはどのような症状がありますか?どのように対応したらよいですか?

高次脳機能障害の症状は脳がダメージを受けた場所によって様々ですが,代表的には以下のようなものがあります。また,症状に応じた対応例もあわせて示しました。これらの対応法はあくまで一例であり,実際には個々の状況によって異なることも多いです。家族だけで対応すると難しいことが多いため,主治医や療法士,施設職員と相談しながらご本人にあった対応方法を考えていくとよいでしょう。

症状の種類と対応

症状の

種類

特徴・例

対応例

注意

障害

ぼうっとしていることが多い
集中できない
すぐに飽きる
ミスが多い

注意障害

 

  • 覚醒レベルを上げる
    ・生活リズムを整える,深呼吸をする等
  • 集中しやすい環境づくり
    ・静かな環境を整える,作業時間の調整
    ・時間の見通しを示す等
  • 注目する対象を明確にする
    ・作業は一つずつ順番に取り組む
    ・何かを伝える前には必ずこちらを見ているか確認する
  • まめに声かけをする
    ・こまめに休憩をとる
    ・確認して注意を継続させる

記憶

障害

約束を忘れる
場所を覚えられない
昨日何をしたか覚えていない
同じことを何度も聞く

 

記憶障害

  • 覚えやすくするための工夫を取り入れる
    ・情報は具体的・簡潔に伝える
    ・言われたことを復唱するようにする
    ・見てわかるように文字や絵を活用する
    ・メモをとる習慣をつける
    ・覚えてほしいことは繰り返し示す
    ・物の置き場所を決める
  • 補助手段を使う
    ・スケジュール帳やカレンダー,スマートフォンアプリなどを活用する

遂行

機能

障害

計画を立てられない
優先順位が決められない
片づけができない
指示がないと動けない
思いついたことを何でもやってしまう

遂行機能障害

  • 無理のない計画づくりをする
    ・時間に余裕をもって計画を立てる
    ・できるだけ毎日の活動を規則正しく行う
    ・決断しやすいように選択肢を提示する
  • 補助手段の活用
    ・手順書など見て確認できるものを用意する
    ・アラームやタイマーの活用
  • 確認の習慣化
    ・頻繁に立ち止まって確認する癖をつける
    ・周囲に質問するようにする

社会的

行動

障害

すぐに怒る/泣く
やる気がない
一つのことにこだわる
相手を思いやることができない

社会的行動障害

  • 自信をつける
    ・できたことを具体的にほめる
    ・できることを役割として設定する
  • 環境を調整する
    ・イライラしたときは場所や話題を変えてクールダウンを促す
    ・環境からの刺激(音や光)を減らす
  • 気づきを促す
    ・当事者同士の集まりに参加し,交流をもつことを促す
    ・相手との話題を思い出させるような言葉をかけて振り返させる
    ・ロールプレイなどで練習をしてみる
  • 主治医と相談して薬物療法を検討する

 

  • その他の症状

失語:うまく話せない、何を言われているか理解できない

失行:動作がぎこちない、体が思い通りに動かない

失認:身近な道具の使い方がわからない、人の顔が見分けられない

半側空間無視:視界の片側のことに気づかない、片側の食事だけを残す、体の片側をよくぶつける

 

こちらのページもご覧ください。高次脳機能障害って>症状について

 

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 Q3.発達障害や認知症とはどのように違うのですか?

  • 発達障害との違い

発達障害者支援法によると,発達障害の定義は「自閉症,アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害,その他これに類する脳機能の障害であって,その症状が通常低年齢において発現するもの」とされています。

一方,高次脳機能障害は厚生労働省の定義によると,脳の損傷した原因となる事故や病気の事実があることとされています。そして,その損傷により様々な症状があって日常生活や社会生活に制約があり,問題が生じていることです。また,発症からの時間の経過とともに症状が変化(改善)していくことがあります。

以上から,発達障害は原因を特定せず,一般的に先天性の障害と考えられている一方,高次脳機能障害は発症原因が明確に規定される後天性の障害であること,症状が変化していくことが違いだといえます。

 

  • 認知症との違い

認知症とは,アルツハイマー病やレビー小体型認知症など,様々な脳の器質的変性疾患が原因で脳の機能が阻害され,記憶力や判断力が低下し日常生活に支障をきたす状態になることです。記憶障害など,認知症と高次脳機能障害の症状には共通したところが多く,症状や治療法が様々なところも似ているといえます。

ただ,認知症の原因疾患は進行性のものが多く,そのリハビリの目的の多くは脳機能の維持ですが,高次脳機能障害では原因となる疾患は治癒固定したものとされ,リハビリによって脳機能が改善する可能性があるといえる点が違いだといえます。

 

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 Q4.どのような治療をしますか?

急性期の治療を終えると,様々な検査や行動観察によって状態を把握した,個々の症状に応じたリハビリが行われます。

(専門職によるリハビリの例)

  • 理学療法:運動機能の回復,姿勢,集中力を養うための運動訓練,体力向上など
  • 作業療法:注意・集中を高めるための訓練,日常動作の訓練など
  • 言語療法:言葉の理解や表現,記憶障害への対応など
  • 心理療法:本人の症状の自覚を促すことや心理的問題の支援,認知的リハビリテーション,家族や周囲の人の理解や対応への働きかけなど

 

 

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 Q5.どこに相談したらよいですか?

福祉行政関係

  • 茨城県高次脳機能障害支援センター

当事者・ご家族・関係機関・医療機関、どなたからのご相談にも対応しています。ご本人や家族から、既往歴や現在の状況、生活環境、不安なこと、ご要望等をうかがいます。お気軽にご相談ください。

総合支援法や介護保険法、手帳制度など福祉制度を利用するには市町村への申請が必要になります。

こちらのページもご覧ください。支援制度

 

  • 地域ケアコーディネーター

茨城県では、地域ケアコーディネーターが中心となり、医療・保健・福祉・ボランティア等の関係者でチームを作り支援をしています。

問い合わせ先:各市町村の地域ケアセンター(市町村・社会福祉評議会)

 

医療機関

茨城県では高次脳機能障害の診断等に協力いただける医療機関を対象に、高次脳機能障害支援協力病院の指定を行っています。詳しくはこちらをご覧ください。

茨城県高次脳機能障害支援センター>高次脳機能障害支援協力病院

なお、医療機関において診療体制や提供できるサービスの内容が異なる場合がありますので、全ての方に対応できるとは限りません。そのためご希望に添えないことがございますが、その際には協力病院と茨城県高次脳機能障害支援センターが連携して対応させていただきます。

 

 

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 Q6.高次脳機能障害はよくなるのですか?

医学的には完全に元の状態に戻るかどうかというと難しいようですが,リハビリや地域での生活の仕方により,経年的に回復・改善する例が少なくありません。

日常生活や社会生活における様々な困難や課題についても,周囲の対応や環境調整および本人の工夫によって解決できる可能性があります。ぜひかかりつけの医療機関や利用している施設,高次脳機能障害支援センターにご相談ください。

 

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茨城県高次脳機能障害支援センタートップページ

このページに関するお問い合わせ

福祉部障害福祉課企画

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-887-2605

FAX番号:029-887-2655

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