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こちらのページでは,高次脳機能障害についてよくある質問・疑問についてまとめています。
Q2.高次脳機能障害にはどのような症状がありますか?どのように対応したらよいですか?
交通事故や転倒などによる外傷性脳損傷や,脳卒中・脳炎・低酸素脳症などの疾患より,脳が損傷を受け,記憶・注意・認知的判断などの「高次な」脳機能に障害があらわれることがあります。これらの障害を『高次脳機能障害』といい,その症状により生活や仕事,対人関係に問題が生じる場合があります。この障害は外見上ではわかりにくく,周囲の理解を得られにくいという特性があります。また,障害の内容によっては,本人でも気づきにくいということがあります。
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高次脳機能障害の症状は脳がダメージを受けた場所によって様々ですが,代表的には以下のようなものがあります。また,症状に応じた対応例もあわせて示しました。これらの対応法はあくまで一例であり,実際には個々の状況によって異なることも多いです。家族だけで対応すると難しいことが多いため,主治医や療法士,施設職員と相談しながらご本人にあった対応方法を考えていくとよいでしょう。
症状の 種類 |
特徴・例 |
対応例 |
注意 障害 |
ぼうっとしていることが多い
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記憶 障害 |
約束を忘れる
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遂行 機能 障害 |
計画を立てられない |
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社会的 行動 障害 |
すぐに怒る/泣く |
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失語:うまく話せない、何を言われているか理解できない
失行:動作がぎこちない、体が思い通りに動かない
失認:身近な道具の使い方がわからない、人の顔が見分けられない
半側空間無視:視界の片側のことに気づかない、片側の食事だけを残す、体の片側をよくぶつける
こちらのページもご覧ください。高次脳機能障害って>症状について
発達障害者支援法によると,発達障害の定義は「自閉症,アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害,その他これに類する脳機能の障害であって,その症状が通常低年齢において発現するもの」とされています。
一方,高次脳機能障害は厚生労働省の定義によると,脳の損傷した原因となる事故や病気の事実があることとされています。そして,その損傷により様々な症状があって日常生活や社会生活に制約があり,問題が生じていることです。また,発症からの時間の経過とともに症状が変化(改善)していくことがあります。
以上から,発達障害は原因を特定せず,一般的に先天性の障害と考えられている一方,高次脳機能障害は発症原因が明確に規定される後天性の障害であること,症状が変化していくことが違いだといえます。
認知症とは,アルツハイマー病やレビー小体型認知症など,様々な脳の器質的変性疾患が原因で脳の機能が阻害され,記憶力や判断力が低下し日常生活に支障をきたす状態になることです。記憶障害など,認知症と高次脳機能障害の症状には共通したところが多く,症状や治療法が様々なところも似ているといえます。
ただ,認知症の原因疾患は進行性のものが多く,そのリハビリの目的の多くは脳機能の維持ですが,高次脳機能障害では原因となる疾患は治癒固定したものとされ,リハビリによって脳機能が改善する可能性があるといえる点が違いだといえます。
急性期の治療を終えると,様々な検査や行動観察によって状態を把握した,個々の症状に応じたリハビリが行われます。
(専門職によるリハビリの例)
当事者・ご家族・関係機関・医療機関、どなたからのご相談にも対応しています。ご本人や家族から、既往歴や現在の状況、生活環境、不安なこと、ご要望等をうかがいます。お気軽にご相談ください。
総合支援法や介護保険法、手帳制度など福祉制度を利用するには市町村への申請が必要になります。
こちらのページもご覧ください。支援制度
茨城県では、地域ケアコーディネーターが中心となり、医療・保健・福祉・ボランティア等の関係者でチームを作り支援をしています。
問い合わせ先:各市町村の地域ケアセンター(市町村・社会福祉評議会)
茨城県では高次脳機能障害の診断等に協力いただける医療機関を対象に、高次脳機能障害支援協力病院の指定を行っています。詳しくはこちらをご覧ください。
茨城県高次脳機能障害支援センター>高次脳機能障害支援協力病院
なお、医療機関において診療体制や提供できるサービスの内容が異なる場合がありますので、全ての方に対応できるとは限りません。そのためご希望に添えないことがございますが、その際には協力病院と茨城県高次脳機能障害支援センターが連携して対応させていただきます。
医学的には完全に元の状態に戻るかどうかというと難しいようですが,リハビリや地域での生活の仕方により,経年的に回復・改善する例が少なくありません。
日常生活や社会生活における様々な困難や課題についても,周囲の対応や環境調整および本人の工夫によって解決できる可能性があります。ぜひかかりつけの医療機関や利用している施設,高次脳機能障害支援センターにご相談ください。
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