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更新日:2023年5月10日
本病は,細菌の一種によって引き起こされる土壌および種子伝染性の病害で,多くのアブラナ科野菜で発生する。ハクサイにも発生するが,キャベツやカリフラワーで発生が多い。本病に感染すると,はじめ外葉の縁が黄化し,ついで葉脈が黒変し,やがて淡褐色のV字型等不整円形の病斑となる(写真1)。病斑が拡大すると葉は乾燥して破れやすくなる(写真2)。根では維管束が黒変するため,切断すると導管が黒くなっているのがわかる。1次伝染源は,被害残渣と汚染種子である。被害残渣中の病原菌は乾燥に強く,乾燥状態でも1年以上生存し,雨粒とともにはね上がり傷口や水孔から侵入する。このため,アブラナ科連作ほ場において,秋に雨が多いと発生が多くなる(写真3)。また,台風などで葉が傷つくと発生が助長される。
1.イネ科やマメ科の作物を栽培し,アブラナ科野菜の連作は避ける。
2.種子伝染を防ぐため,消毒済みの種を使用する。
3.薬剤防除は,予防につとめる。特に台風等で葉に傷が付いた時は注意する。
4.害虫(キスジノミハムシ,コオロギ等)の食害痕から病原菌が侵入しないよう,これら害虫を防除する。
5.発病した株は伝染源となるため,できるだけ早い時期に畑の外に持ち出し適切に処分する。
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写真1 V字型の病斑(葉裏)
写真2 葉が乾燥して破れた病斑
写真3 発生の多い圃場
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