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更新日:2023年5月29日

麦類(コムギ)-赤さび病(Puccinia recondita)

発生及び被害の状況と発生条件

 本病は糸状菌(かび)による病気である。はじめ葉や葉鞘に,さび色をした盛り上がった斑点(夏胞子層)をつくり,その後夏胞子層の表面が破れ,中からさび色の粉(夏胞子)が飛散する。夏胞子は風で飛散,発芽,侵入後8~10日で夏胞子層を形成し,麦が成熟するまで飛散と増殖を繰り返す。
 赤さび病の発生による被害は,穂数と一穂粒数の減少や粒重の低下で,多発すると20~30パーセント減収する。さらに粒質等にも著しい影響を及ぼす。
 コムギの生産ほ場では収穫後のこぼれ麦上で夏を越した夏胞子が秋に播種された麦に感染し,植物体上で夏胞子または菌糸の形で越冬して翌春の伝染源となることが多い。多肥条件下や冬が温暖で雨が多い年,春先に麦がよく繁茂した年は発病が多い。

防除のポイント

1.過繁茂になると発病しやすいので,適正な播種量と播種時期及び施肥量を守る。
2.発病ほ場で収穫後に発芽したこぼれ麦は抜き取って適切に処分する。
3.薬剤防除は発生初期に行う。

 

 

※画像の無断使用および転用を禁じます。

 

コムギ赤さび病

コムギ葉上に形成された赤さび病菌の夏胞子層

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〒319-0292 茨城県笠間市安居3165-1(園芸研究所内)

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