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更新日:2024年6月3日
本病は土壌中の放線菌の一種によって引き起こされる土壌病害である。発病苗は,植付後2週間頃から,葉色が黄色や赤紫色になってしおれ(写真1),つるが伸びず生育不良となり,発病が激しいと枯死する。発病が軽微な場合,株が枯死することはないが,塊根に黒色円形でやや陥没したかさぶた状の病斑を生じる(写真2)ため,商品価値が著しく低下する。病斑が塊根の内部に進展することはなく,腐敗臭もない。塊根の肥大とともに病斑部が治癒することもあるが,病斑部分がくびれて奇形となることが多い。
本病は,pH(KCl)5.6以上や高温乾燥した土壌条件で発病が助長される。したがって,畦内が高温乾燥となる畦立てマルチ栽培では発生しやすい。「ベニアズマ」は,主要な青果用品種の中では抵抗性が強く,被害程度は比較的軽いが,現在普及している品種の中に完全な抵抗性を有するものはない。
1.土壌pHが高いと本病の発生が助長されるため,石灰の多施用は控える。
2.植付前にクロルピクリンが主成分の土壌くん蒸剤を用いたマルチ畦内消毒を行う。
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(写真1)立枯病の地上部病徴
(写真2)立枯病の塊根病徴
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