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更新日:2023年5月12日
本病は,糸状菌(かび)の一種によって引き起こされる土壌病害である。本病は茎葉や塊根を侵すが,特に収穫後,貯蔵中の塊根に発生すると被害が大きい。発病初期の病斑は緑を帯びた黒褐色をしているが,病勢が進展すると黒色がより強くなり,表面がくぼんだ円形となって,中央部にかびを生じる。
本病は,罹病した種いもから採苗した苗により伝染する他,土壌伝染する。土壌伝染の場合,主にハリガネムシ(コメツキムシ幼虫)やコガネムシ類幼虫等の土壌害虫やネズミによる塊根の食害痕から感染し,貯蔵中に発病することが多い。また,収穫時に発病が認められた畑の塊根は,外見上健全であっても貯蔵中に著しく発病することがある。
1.病徴のない健全な塊根を種いもとして用いる。
2.種いもや苗は,温湯消毒(47~48℃のお湯で,種いもは40分間,苗は15分間浸漬)または農薬で消毒してから用いる。
3.貯蔵中の発病を防止するには,キュアリング処理を行うと効果が高い。
4.多発圃場では,サツマイモやマメ科以外の作物(トウモロコシ等)を導入して1~2年輪作すると土壌中の病原菌密度の低減に効果的である。
5.本病の防除に加え,ネズミや土壌害虫の被害が多い畑では,これらの防除も併せて行う。
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黒斑病の円形黒色病斑(塊根表面)
病斑の切断面
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