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更新日:2023年5月29日
オオムギの縞萎縮病はオオムギ縞萎縮ウイルス,コムギの縞萎縮病はコムギ縞萎縮ウイルスによって発病する。オオムギ縞萎縮ウイルスはオオムギにのみ,コムギ縞萎縮ウイルスはコムギにのみ感染する。また,ムギ類萎縮病はムギ類萎縮ウイルスによって発病し,このウイルスはオオムギにもコムギにも感染する。
これらの病原ウイルスは土壌中に存在し,ムギ類が播種された後,土壌中で生存しているポリミキサ菌によって媒介され,ムギ類の根に感染する。病原ウイルスに汚染された土壌は何年も病原性を維持するため,難防除病害の1つと言われている。
感染すると,2~3月頃,展開葉に退緑斑点が現れ,それが黄白色となり`かすり状'となる。分げつは不良となり,株は萎縮する。4月頃から,気温が高くなるにつれて次第に病徴は不鮮明になる。ウイルスの系統,品種により発病程度に差がある。
1.耕種的な防除対策として,発病圃場では,標準的な播種時期(本県は,11月1日から10日まで)より10日ほど播種時期を遅らせる。
2.オオムギ縞萎縮病の発生圃場では,オオムギからコムギへ,コムギ縞萎縮病の発生圃場では,コムギからオオムギへの麦種転換がある。
3.抵抗性品種(コムギは「さとのそら」「きぬの波」,オオムギは「カシマゴール」等)の導入は,有効な防除手段である。
4.本病は土壌伝染性であり,発病圃場の土壌や被害株の根部残渣が伝染源となるため,作業時には,発病した圃場を最後にして,伝染源を無病圃場に持ち込まないようにし,作業後は機械に付着した土は必ず洗い流す。
コムギ縞萎縮病の病徴
オオムギ縞萎縮病の病徴
オオムギ縞萎縮病発生圃場
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