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更新日:2023年5月9日

ブドウ-チャノキイロアザミウマ

発生及び被害の状況と発生条件

 成虫は体長0.8~0.9ミリメートル,体色は黄~淡褐色,翅が重なっているので背中に黒い筋があるように見える。発育期間は短く,1世代に要する日数は春期および秋期が約25日,夏期が約15日である。
 チャ,サザンカ,ツバキ等多くの植物に寄生し繁殖する。ブドウには開花期ごろから移動し,加害は7月頃まで続く。越冬は,主に粗皮間隙や地表面等で成虫または蛹で行われる。
 成虫・幼虫がブドウの葉,穂軸,果粒等を加害する。葉では葉脈沿いの部分が初め水浸状になり,やがてかすり状の斑点が無数にできる。また,葉脈が加害されると葉は十分に開かず,裏側へ湾曲する。果房では穂軸と果粒を加害する。穂軸では表皮の褐変後,コルク化し脱粒しやすくなる。果粒は落花後から着色期まで加害され,初めは黄褐色になり,しだいにコルク化する。幼果では果粒肥大が妨げられる。

防除のポイント

1.開花前から落花後しばらくが重要な防除時期である。大豆粒大期以降の防除は果実の汚れや果粉溶脱が生じるため,早めに防除する。
2.果粒の後期被害防止と穂軸の被害防止のために袋かけ後の防除も大切である。

ブドウの耕種的防除法

※画像の無断使用および転用を禁じます。

成虫 成虫

幼虫 幼虫

チャノキイロアザミウマによるブドウ被害果チャノキイロアザミウマによるブドウ被害果

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〒319-0292 茨城県笠間市安居3165-1(園芸研究所内)

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