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金属加工科は、金属を「切る・曲げる・つなげる」といった溶接や板金の技術を学ぶ訓練科として、
平成14年に開設しました。令和4年(2022年)現在まで20年の歴史があり、その間、地域のもの
づくり産業の人材ニーズに応えてきました。修了生は、主に溶接、製缶、金属加工業を中心に就職して
います。
金属加工科はなぜ就職に強いのか?
理由の1つめは、1年間のカリキュラムの2/3以上の実習時間を設けることで、製造業で必要と
なる実践的な技術を習得できることです。
2つめは、金属加工業への就職が非常に有利となる,、自動溶接やステンレス鋼溶接などのJIS溶接
技能者評価試験を、ほとんどの生徒が在学中に取得することです。
最後の3つめは、20年間で築き上げた地域産業との連携と、少人数制を活かした就職内定までの
マンツーマンサポートです。キャリアコンサルティングはもちろん、戦略的な履歴書作成や面接練習
など、きめ細やかに指導します。
参考として、最近10年間の就職実績を掲載します。
令和3年度 修了生18名 就職希望者 18名 全員内定
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
(株)川崎溶缶 | 3名 | 製缶・溶接 | 製缶・溶接 |
(株)川和工業所 | 1名 | 技能職 | アルミニウム合金鋳物製作 |
(株)小松製作所茨城工場 | 1名 | 現業技能職(溶接) | ダンプトラック等の製作 |
(株)大東工業所 | 2名 | 製缶・溶接 | トラック部品製造等 |
日立建機(株) | 7名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
水戸暖冷工業(株) | 1名 | 空調機製造作業員 | 冷暖房機器等の製造作業 |
(株)山口産業 | 1名 | 鉄骨加工、溶接工 | 大型テント製品の製作 |
山藤鉄工(株) | 1名 | 製缶・溶接 | |
(株)ユミノ金属工業 | 1名 | 製缶・溶接 | 鉄道部品製造等 |
令和2年度 修了生17名 就職希望者 17名 全員内定
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
(株)川崎溶缶 | 1名 | 製缶・溶接 | 製缶・溶接 |
(株)小松製作所茨城工場 | 1名 | 現業技能職(溶接) | ダンプトラック等の製作 |
常陽電機工業(株) | 1名 | 製缶溶接員 | 各種制御盤製作 |
鈴木鉄工(株) | 1名 | 溶接 | |
大三工業(有) | 1名 | 溶接 | 鉄骨加工業(溶接) |
(株)大東工業所 | 1名 | 製缶・溶接 | トラック部品製造等 |
日立建機(株)土浦工場 | 5名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
(有)馬場工業所 | 2名 | 製缶・溶接 | |
水戸暖冷工業(株) | 2名 | 製缶・溶接 | |
(有)三吉電器工業所 | 1名 | 製缶・溶接 | |
縁故 | 1名 |
令和元年度 修了生18名 就職希望者 16名 全員内定 進学 2名
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
(株)木村管工 | 2名 | 溶接員 | 医療器・制御盤の板金加工等 |
(株)小松製作所茨城工場 | 1名 | 現業技能職(溶接) | ダンプトラック等の製作 |
(株)三栄製作所 | 1名 | 製缶・溶接 | トラック部品製造等 |
大三工業(有) | 1名 | 溶接 | 鉄骨加工業(溶接) |
(株)大東工業所 | 1名 | 製缶・溶接 | トラック部品製造等 |
(株)中村自工深川製作所 | 1名 | 溶接 | |
日立建機(株)土浦工場 | 3名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
日立建機ロジテック(株) | 2名 | 技能職 | |
ひたちなかエネルギーロジテック(株) | 1名 | 技能職 | |
(株)森下鉄工所 | 1名 | 薄板板金加工 | 建設機械部品製作 |
山藤鉄工(株) | 2名 | 製缶・溶接 |
平成30年度 修了生12名 就職希望者 12名 全員内定
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
(株)協栄テクニカ | 1名 | 溶接員 | 医療器・制御盤の板金加工等 |
(有)クレスト | 1名 | 鋼構造物工事業 | 鉄骨加工 |
(株)小松製作所茨城工場 | 1名 | 現業技能職(溶接) | ダンプトラック等の製作 |
(株)大東工業所 | 2名 | 製缶・溶接 | トラック部品製造等 |
日立建機(株)土浦工場 | 5名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
(株)森下鉄工所 | 1名 | 薄板板金加工 | 建設機械部品製作 |
(株)ヨシダ | 1名 | 製缶・溶接 | 容器等の設計製作据付け |
平成29年度 修了生10名 就職希望者 10名 全員内定
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
(株)岩手製作所鍍金工場 | 1名 | メッキ作業 | 電気メッキ業 |
(株)川崎溶缶 | 1名 | 製缶・溶接 | 製缶・溶接 |
(株)小松製作所茨城工場 | 2名 | 現業技能職(溶接) | ダンプトラック等の製作 |
(株)小峰製作所 | 1名 | 製缶・溶接 | 重電気機器製作 |
(株)ショウエイ | 1名 | 溶接員 | 電力設備等製作 |
(有)鈴木工業所 | 1名 | 製缶板金加工 | 制御盤・配電盤筐体製作 |
(株)大東工業所 | 1名 | 製缶・溶接 | トラック部品製造等 |
日立建機(株)土浦工場 | 2名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
平成28年度 修了生11名 就職希望者 10名 全員内定
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
日立建機(株) | 2名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
(株)小峰製作所 | 1名 | 製缶・溶接 | 重電気機器製作 |
(株)旭製作所 | 1名 | 製缶・溶接 | 発電機・建設機械製造 |
(株)ユミノ金属工業 | 1名 | 製缶・溶接 | 鉄道部品製造等 |
大三工業(有) | 1名 | 溶接 | 鉄骨加工業(溶接) |
(有)山辺鉄工 | 2名 | 製缶作業員 | 製缶業 |
カーレポ(株) | 1名 | 自動車整備 | 自動車整備 |
(株)川崎溶缶 | 1名 | 製缶・溶接 | 製缶・溶接 |
平成27年度 修了生9名 就職希望者 9名 全員内定
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
日立建機(株) | 1名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
(株)小峰製作所 | 1名 | 製缶・溶接 | 重電気機器製作 |
山口産業(株) | 1名 | 溶接工 | テント構造物等製作 |
(有)鈴木工業所 | 1名 | 製缶板金加工 | 制御盤・配電盤筐体製作 |
(有)菊池エンジニアリングサービス | 2名 | 技能職(溶接・旋盤) | 一般機械部品製作 |
(有)中條線材興業 | 1名 | 製缶工 | ダクト溶接等 |
一条工業 | 1名 | 溶接工 | 配管作業 |
平成26年度 修了生12名 全員内定
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
日立建機(株) | 2名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
(株)小峰製作所 | 2名 | 製缶・溶接 | 重電気機器製作 |
常陽電機工業(株) | 1名 | 製缶溶接員 | 各種制御盤製作 |
(株)旭製作所 | 1名 | 製缶・溶接 | 発電機・建設機械製造 |
照栄製作所(株) | 1名 | 溶接員 | 電力設備等製作 |
大東工業所(株) | 2名 | 製缶・溶接 | トラック部品製造等 |
(株)ユミノ金属工業 | 1名 | 溶接 | 鉄道部品製造等 |
(有)菊池エンジニアリングサービス | 1名 | 技能職(溶接・旋盤) | 一般機械部品製作 |
(株)南部製作所 | 1名 | 金属加工業 | 精密板金等 |
平成25年度 修了生15名 全員内定
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
日立建機(株) | 3名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
(株)小峰製作所 | 1名 | 製缶・溶接 | 重電気機器製作 |
(株)旭製作所 | 2名 | 製缶・溶接 | 発電機・建設機械製造 |
照栄製作所(株) | 2名 | 溶接員 | 電力設備等製作 |
大東工業所(株) | 1名 | 製缶・溶接 | トラック部品製造等 |
(株)ユミノ金属工業 | 1名 | 溶接 | 鉄道部品製造等 |
岸倉興業(株) | 1名 | 金属加工(溶接) | 制御盤・配電盤等部品製作 |
田中工業所 | 1名 | 製缶 | 金属加工・製作・取付 |
(株)日立産機システム | 1名 | 溶接 | 一般機器製作 |
(有)鈴木工業所 | 1名 | 製缶板金加工 | 制御盤・配電盤筐体製作 |
三恵工業(株) | 1名 | 金属加工 | 一般鉄骨製缶 |
平成24年度 修了生13名 全員内定
進路先 | 就職者数 | 職種 | 事業内容 |
日立建機(株) | 2名 | 製造技能職(溶接) | 建設機械製造 |
大東工業所(株) | 3名 | 製缶・溶接 | トラック部品製造等 |
照栄製作所(株) | 1名 | 溶接員 | 電力設備等製作 |
(株)西野精器製作所 | 1名 | 精密部品製造 | 精密板金・機械加工・溶接等 |
(株)後藤製作所 | 1名 | 溶接工 | 各種自動機製作等 |
(有)菊池エンジニアリングサービス | 2名 | 技能職(溶接・旋盤) | 一般機械部品製作 |
(有)鈴木工業所 | 1名 | 製缶板金加工 | 制御盤・配電盤筐体製作 |
(株)タケムラ | 1名 | 配管作業 | 住宅設備工事等 |
茨城県警(修了後内定) | 1名 | 事務職 | 公務員 |
結婚して家庭を持ったり、家を建てたり。そんな修了生もたくさんいます。
金属加工科と機械加工科、似たような名前で違いがわかりにくいと思います。
ざっくりしたイメージで表現すると、
機械加工科は、材料を「旋盤などの機械で」削って部品を作ります。
材料のサイズは、旋盤やマシニングセンタにセットできる大きさとなります。
ねじ、歯車など、比較的小さい部品や精密な製品を作ります。
金属加工科は、金属どうしを溶接などでくっつけて、どんどん大きな製品を作ります。
ショベルカー、発電所、電車、鹿嶋サッカースタジアム、東京スカイツリーの部品など、
自分の作った製品が多くの人の目に触れ、未来に残り続けることが魅力です。
JIS溶接技能者評価試験とは、一般社団法人日本溶接協会が実施する資格試験であり、
溶接作業者の技術レベルを証明する資格です。
溶接で製品を作る上では、必須と言える資格であり、作った製品の品質が保証されるため、
就職が非常に有利になります。
仕事で溶接をしている人も大勢受験しますが、合格率は60%前後とも言われています。
金属加工科の生徒は、手アーク溶接、半自動溶接、ティグ溶接など、必要な資格を受験
し、例年ほぼ100%の合格率です。
(1)手アーク溶接 A-2F
「溶接」といって、イメージされることが多い溶接方法です。溶接業界でのシェアは10~15%とも言われていますが、溶接機が安価で壊れにくいこと、屋外での使用も可能なことなどから、根強い需要があります。
アーク溶接特別教育で使用されることも多い溶接ですが、仕事で使うためには熟練を要します。
(2)半自動溶接 SA-2F
非常に能率の良い溶接方法で、工場で主に使用されています。溶接業界のシェアは70%前後と言われています。金属加工科では、業界ニーズの高い半自動溶接機の取扱いに、多くの練習時間を設けています。そのため、生徒は就職先でスムーズに仕事を覚えられるようになります。
(3)ティグ溶接 TN-F
ステンレス鋼やアルミニウムなど、さまざまな金属の溶接に使用できます。
溶接業界でシェアは15%前後と言われています。付加価値の高い製品を
作ることができるので、日立市周辺では取り入れる企業が増えてきています。
専門的な知識が必要となるので、仕事で溶接をしている人でも合格は難し
いのですが、金属加工科では、特別カリキュラムを用意していますので、
ほぼ100%の合格率となっております。
溶接機は、スイッチ類の機能を覚えることは、さほど難しくありませんが、
品質の保証された製品を作るためには、溶接トーチの操作に習熟する必要が
あります。それには、視覚、触覚、聴覚を総動員した、長い練習期間を要し
ます。
しかしながら、そうして身につけた技術は、一生の財産となります。
自転車の乗り方を身につけた人は、わざと転ぼうと思っても、上手く転べ
ないのと同じように、溶接の技術が自然と発揮できるようになります。
そのような理由から、金属加工科の訓練は、機械に頼る部分が少なく、
自らのカン・コツを強化することに重点を置いています。
金属加工科は、「自らが価値ある存在になること」を目指します。