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更新日:2023年5月9日
ナシを加害するコナカイガラムシ類には,クワコナカイガラムシ,マツモトコナカイガラムシ等がある。
幼虫と雌成虫が,果実,葉,新梢,枝,幹などに寄生し,吸汁加害する。果実に寄生すると,奇形や着色むら等の被害を生じる。発生が多くなると,排泄物上に黒いカビが生えるすす病が生じ,果実の商品価値を著しく損なう。
コナカイガラムシ類の雌成虫は,体が白色粉状のロウ質物で覆われている。クワコナカイガラムシの雌成虫は,楕円形,体長3~4.5ミリメートルである。体の周りにはロウ質分泌物を出す突起があり,体後部末端にある1対は長い。マツモトコナカイガラムシの雌成虫は,長楕円形,体長3~4ミリメートルで,体の周りにある突起は中央部より後方のみにある。両種とも年3回の発生であり,主に卵や幼虫で粗皮下等に越冬する。
1.秋~冬期にかけ,誘引バンドの設置による捕殺や,粗皮削りを行い,越冬密度を低下させる。
2.ナシの休眠期に機械油乳剤等で防除を行う。
3.成虫では薬剤が効きにくいため,幼虫の第1回発生時期でふ化した幼虫がロウ物質で覆われるまでの5~6月に薬剤防除を行う。ただし,コナカイガラムシの種類により発生時期が多少異なるため,幼虫の発生を確認してから薬剤防除を行う。
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クワコナカイガラムシ雌成虫
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