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更新日:2023年5月10日
1989年に,日本への侵入が確認された。施設栽培の野菜,花きなどで発生が多い。
本種の発育適温はオンシツコナジラミのそれよりも高く,高温期に発生が多くなる傾向がある。成虫は,オンシツコナジラミよりやや小ぶりで,体色は黄色みを帯びる。蛹は,オンシツコナジラミが白色であるのに対し,タバココナジラミは黄色である。
多発生すると,排泄物によりすす病(症状)を生じる。葉の寄生部位に退緑小斑点が生じ,茎葉,果実が退緑~白化する着色異常を起こし商品価値をなくす。また,本種はトマト黄化葉巻病の病原ウイルスであるTYLCVを媒介する。
※画像の無断使用および転用を禁じます。
タバココナジラミ類幼虫及び蛹 タバココナジラミ類成虫
タバココナジラミ類によるトマトの着色異常果
1974年に,日本への侵入が確認された。野菜,花きなど多くの植物に寄生する。
発育適温はタバココナジラミよりも低く,冬季は,加温施設内であれば増殖を続け,野外では雑草上で越冬する。施設野菜では,気温が上昇する3月以降,及び盛夏期を過ぎた8月下旬以降に多くなる傾向がある。
多発生すると,排泄物によりすす病(症状)を生じ,葉,果実等が汚れる。また,本種はキュウリ及びメロン黄化病の病原ウイルスであるCYVを媒介する。
※画像の無断使用および転用を禁じます。
オンシツコナジラミ幼虫及び蛹
1.施設内外の除草を徹底する。また,観賞植物等をハウス内に持ち込まないなど,耕種的な措置を徹底する。
2.オンシツコナジラミとタバココナジラミとでは感受性の異なる薬剤があるため,発生種を正確に判別することが重要である。
3.育苗期の防除を徹底する。また,葉裏に寄生するため,ノズルを上向きにして下方から散布するなど,薬液が葉裏によくかかるようにする。
4.多発生してからの防除が困難であるため,初期防除を徹底する。
5.同系統の薬剤を連用すると薬剤抵抗性の発達をもたらすので,異なる系統の薬剤でローテーションを組む。
6.天敵製剤(寄生蜂)は,コナジラミ類の密度が極めて低いうちに処理する。
野菜 | |
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ウリ科(カボチャ,キュウリ,スイカ,メロン) | イチゴ |
サヤインゲン,サヤエンドウ,未成熟ソラマメ | ナス科(トマト,ナス,ピーマン) |
花き | |
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キク | トルコギキョウ・バラ |
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