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更新日:2023年5月29日
本病は,イネ縞葉枯ウイルスを保毒したヒメトビウンカがイネを吸汁することにより感染・発病する。一度発病すると治療する方法はない。ヒメトビウンカの老齢幼虫及び成虫がウイルスを獲得し,経卵伝染する。越冬前の保毒虫率が高いと,次年度の発生が多くなる傾向があり,地域の保毒虫率が10%を越えると発病株が多くなる。
発病株は葉および葉鞘に黄緑色または黄白色の縞状の病斑を生じ,生育が不良となる。生育初期に発病すると,分げつが葉先から‘こより状’に垂れ下がって枯れ上がる。穂は出すくみとなり,不稔になることにより減収する。
本病を媒介するヒメトビウンカの防除を徹底する。また,イネ縞葉枯病抵抗性品種を導入する。
<薬剤防除>
1.育苗箱施薬あるいは6月中旬頃の本田散布による初期防除を徹底する。第1世代成虫は6月以降本田に侵入するので,育苗箱施薬剤は効果の長い薬剤を選択するのが望ましい。
2.発生が多い場合は,6月下旬~7月上旬に第2世代幼虫を対象に本田防除を行う。
<耕種的防除>
1.抵抗性品種を導入する。
2.イネの収穫後は速やかに耕起し,ヒコバエ(再生イネ)やイネ科雑草を鋤き込む。
3.冬季に畦畔や水田のイネ科雑草を防除し,越冬場所をなくす。
葉の退緑症状
分げつの枯死症状(農総セ.農業研究所提供)
穂の出すくみ症状
イネ収穫後のヒコバエ(再生イネ)に発生した病徴
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