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更新日:2023年5月19日
サツマイモに寄生するネコブセンチュウ類には4種あるが,本県では主にサツマイモネコブセンチュウが発生している。寄生を受けた塊根は,はじめ細根発生部分がえくぼ状に深くなり,症状が進むとえくぼ状のへこみ部分から菱形に割れを生じる。さらに被害が激しくなると,割れが拡大して裂開したり,他の割れと融合してケロイド状を呈し,著しい形状不良となる(写真1)。割れ等の被害部位の表皮下には,直径1ミリメートル前後の球形で,乳白色の雌成虫が寄生していることが多い(写真2,3)。
ネコブセンチュウ類による被害は,火山灰土壌や砂質土壌等,水はけのよい土壌で発生が多い。被害根やトラクター等の機械に付着した汚染土壌等が第一次伝染源となる。
1.サツマイモの連作を避け,ギニアグラスやクロタラリア等のネコブセンチュウ対抗植物や,ネコブセンチュウ類が寄生できないラッカセイ等を栽培すると,圃場のネコブセンチュウ類密度を低減させる効果がある。
2.ナス科やウリ科等の作物はネコブセンチュウ類の増殖に好適なため,これらの作物の跡地には,できるだけサツマイモを栽培しない。
3.発生圃場では,植付前に土壌くん蒸剤や土壌処理剤を用いた土壌消毒を行う。
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写真1 ネコブセンチュウ類の被害を受けた塊根
写真2 塊根に寄生した雌成虫
写真3 塊根に寄生した雌成虫(拡大)
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