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更新日:2023年5月9日
主に果実及び枝に発生する病害で,「いぼ皮病」とも呼ばれる。病原菌は糸状菌の一種で,枝上にいぼ病斑を形成する。病斑上に生じた柄子殻内の柄胞子が飛散することで伝染する。柄胞子の飛散量は梅雨期に最も多くなり,飛散した柄胞子は果実の気孔や枝の皮目から侵入して感染する。果実に感染した菌は,潜伏期間を経て収穫期頃になると活性化し,果実を軟化腐敗させる。果実及び枝の被害は以下のとおり。
【果実】
熟期の約1か月前から,直径1~2ミリメートルの黒褐色でへこんだ病斑ができる。病斑は徐々に広がり,収穫期の頃には1~数センチメートルの黒褐色ではっきりした同心輪紋が2~3本ある病斑になる。未熟果が発病することはなく,収穫後に病斑が現れる場合もある。
【枝】
皮目や葉の落ちたあと付近に,直径2~数ミリメートルの柔らかく丸いイボを生ずる。イボが古くなるとイボとその周囲の樹皮が枯れ,後に小黒粒(柄子殻や子のう殻)ができる。
1.枝に発生したいぼ病斑と周囲の樹皮を削り取る。切り取った部分は園外に持ち出し,深く埋めるなどする。
2.有袋栽培では,早めに袋かけ作業をする。
3.5月下旬~7月下旬の果実感染時期に,果実とともに新梢にもよくかかるよう薬剤散布する。
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果実に発生した輪紋病斑
枝上に形成されたいぼ病斑
枝上に形成された'いぼ病斑'
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