ネギ-黒斑病（Alternaria porri）

発生及び被害の状況と発生条件

主に葉身に発生する。はじめ淡褐色の紡錘形の病斑ができ,やがて暗紫色になり,くぼむ。その後,病斑は同心輪紋状になり,すす状のかびが発生する。症状が進むと,病斑は拡大し,そこから上部が枯れたり,上下に枯死して折れ曲がる。
気温が比較的高く,降雨が多い場合に多発しやすい。梅雨期や秋の台風時に降雨と風による傷が伴うと特に発生しやすい。
病原菌は菌糸や分生子の形で被害植物についたまま越冬し,第一次伝染源となる。翌春,分生子を飛散し,これにより生じた病斑上に分生子が形成され,これが飛散して伝染する。分生子の発芽適温は24～27℃である。

防除のポイント

1. 発病初期の防除に重点をおき,その後の発病状況および気象状況に応じて薬剤散布を行う。
2. 肥料不足や過多になると発病しやすいため,生育状況に合わせて適切な肥培管理を行う。
3. 伝染源となる被害茎葉,株などは圃場外へ運び出し速やかに処分する。

ネギの耕種的防除法および物理的防除法

• 耕種的防除法
• 物理的防除法

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葉の病徴

黒斑病菌（Alternariaporri）の分生子

［参考］黒斑病菌によく似た病斑をつくる葉枯病菌（Stemphylium属菌）の分生子