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更新日:2023年5月10日
チョウ目の害虫であり,主に幼虫が果実に被害を与える。無袋栽培では,7月以降に果実に食入し,被害を与える。
越冬は枝幹の粗皮の割れ目等に繭を作って行う。越冬世代成虫は4月中旬から5月中旬頃に発生し始め,ウメやモモに産卵し,ふ化した幼虫(第一世代)は枝先に食入する。
第一世代成虫はモモやナシ果実に産卵し,ふ化した幼虫(第二世代)は果実内に食入する。幼虫は食入した穴から糞を出しながら果肉を食害し,中心部へ向けて進む。ナシ果実の産卵部位は主として,底部のへこみや果実どうしの接触部であり,通常1つの果実に1卵が産み付けられる。ナシのほかにもモモ,リンゴ等を加害する。
成虫の生存期間は5~12日で,その間に産卵を行う。気温が高くなるにつれて,産卵間隔は短くなり,次世代の出現が早まる。発生量は世代数を重ねるほど多くなるため,果実の被害は収穫期が遅いものほど多くなる傾向がある。
1.世代が揃っている6月中に確実な防除を行い,収穫時期の発生と被害を防ぐ。
2.被害果は,速やかに水に浸漬するか,土中深く埋める。
3.薬剤散布量は,10a当たり300リットルを目安に十分な量を丁寧に散布し,かけむらのないように努める。
4.冬季に粗皮を削ったり,栽培残渣を回収したりするなど,越冬場所を無くすようにする。
ナシヒメシンクイ成虫
ナシヒメシンクイ幼虫
ナシヒメシンクイ幼虫が排出した糞
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