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更新日:2023年5月9日
ナシを加害するハマキムシ類の主要種はチャハマキ,チャノコカクモンハマキ,リンゴコカクモンハマキであり,幼虫が花弁や葉,果実を加害する。葉では,1枚の葉を巻き込んだり,2~3枚の葉をつづり合わせて食害する。果実では,特に幼果期で被害が多く,果実と葉が接触しているところが食害されやすい。被害の状況から種を区別することは困難である。
チャハマキは,年4~5回発生し,成虫の体長は約15ミリメートル(開張20~35ミリメートル)である。チャノコカクモンハマキは年4回発生し,成虫の体長は約7ミリメートル(開張13~20ミリメートル)である。両種は,常緑樹で幼虫が越冬し,翌春,越冬世代成虫がナシ園に飛来し産卵するため,ナシ園での第一世代幼虫の発生は5月以降である。リンゴコカクモンハマキは,年4回発生し,成虫の体長は約9ミリメートル(開張12~22ミリメートル),ナシ樹の粗皮下などに粗い繭を作り幼虫の状態で越冬する。越冬幼虫は4月上旬(りん片脱落直前)頃から花そうに移動するため,この時期の被害は本種による可能性が高い。チャハマキと他の種は体長で見分けることができるが,チャノコカクモンハマキとリンゴコカクモンハマキを外見で見分けることは難しい。
1.リンゴコカクモンハマキの越冬場所を少なくするために,粗皮削りを行う。
2.交信攪乱剤が有効である。
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リンゴコカクモンハマキ
蛹
幼虫による葉の加害
幼虫による果実加害
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