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更新日:2023年5月10日
チョウ目の害虫であり,幼虫はナシ,リンゴの枝を食害して,被害を与える。産卵は,樹皮の隙間や枝の裂傷部に卵塊で行う。幼虫は赤紫色で芋虫の姿をしており,20~30頭の集団で枝内部に生息している。羽化するまで1~2年の期間を要する。蛹には枝内部でなり,食入した穴の入り口まで移動して羽化する。羽化した後の抜け殻は,半身を乗り出した格好で残される。成虫は開張40~60ミリメートルあり,全身が灰色で,鱗粉に覆われている。
被害を受けた樹は,幼虫の食入により枝内部が空洞化してしまうため,樹勢低下や収量減少する。被害が激しくなると,枯死する場合もある。加害部位からは幼虫の糞や,木くずが排出され,枝内部を食害するので樹液がしみ出して,独特の異臭がする。
1.被害を受けた枝はできるだけ切り取り,適切に処理する。
2.樹皮の隙間等に産卵を行うので,冬期に粗皮削りを行い,卵ごと取り除くようにする。
3.ヤナギやポプラにも寄生するので,これらの樹木が果樹園に植えられている場合は,成虫が飛来する恐れがあるので十分注意する。
平成22年9月1日発表病害虫発生予報特殊報第1号「ヒメボクトウの発生について」(PDF:517キロバイト)
※画像の無断使用および転用を禁じます。
被害枝とヒメボクトウ幼虫
ヒメボクトウ幼虫
トラップにかかったヒメボクトウ成虫
枝上に残されたヒメボクトウの抜け殻と排出された糞
ヒメボクトウにより枯死した枝
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