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更新日:2023年5月10日
本病は主に果実に発生する。緑色の幼果実に発生すると黒色の小斑点が現れ,後にコルク化し,黒点型病斑になる。果実の成熟が進むと,淡褐色の点から墨がにじんだように扇状に病斑が拡大して,腐敗型病斑になる。腐敗型病斑の表面には,オレンジ色のネバネバした,おびただしい数の胞子堆を作る。
病原菌は結果母枝,巻きひげなどで菌糸の状態で越冬する。翌春,降雨などで湿度を得ると胞子を形成する。胞子形成は20~25℃が最適であり,10月頃まで長期にわたるが,6月~7月の梅雨期が最も盛んである。形成された分生胞子は雨滴によって飛沫感染する。発病適温は25~28℃である。果房への感染は6月~7月頃までの越冬源からの第一次伝染によるものと,成熟期における発病果からの第二次伝染によるものとがある。梅雨期の降雨は第一次伝染を,成熟期の降雨は第二次伝染を多くする。
1.薬剤防除のみで防ぐことは難しいため,耕種的防除との組み合わせが重要になる。
2.本病は降雨によって発病が助長されるため,雨よけ栽培や袋かけが有効である。
3.潜伏期間が長く,成熟期に発病を確認した時にはすでに手遅れなので,梅雨期の防除が重要である。
4.袋かけは時期が遅れたり,果実が濡れていると効果が低下するため注意する。
被害果房全体
被害部の様子
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