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更新日:2024年2月6日
長い歴史と日本一の生産量を誇る神栖市波崎のセンリョウですが、近年のお正月の風習の変化や生活スタイルの変遷により国内での需要が減少しています。
そこで、縁起の良い赤いものを旧暦の正月(春節)に飾る風習がある台湾等の中華圏への販路拡大をねらって、「革新的技術開発・緊急展開事業(うち地域戦略プロジェクト)」により生産者・関係機関(農研機構、高知県、普及センター)と連携しながら研究開発に取り組みました。
①1か月程度の輸送を可能とする技術(STSの利用)
②切り花の観賞期間が長くなる技術(「後処理剤」の利用)
③輸出時の検疫で問題となる病気や害虫を防除する技術
このような技術を開発するとともに、マニュアルにまとめました。
「センリョウの輸出を見据えた輸送および病害虫対策技術マニュアル」(PDF:7,827KB)
上記の1~3の成果は、いずれも現場へ普及しています。
また、1の鮮度保持技術については、鹿行農林事務所経営・普及部門の支援により、現場で実施できる使用方法の確立がなされています。
<背景>
PMMoV(ペッパーマイルドモットルウイルス)によるモザイク病は、1980年代より現在まで発生が続く難防除病害です。
これまでは抵抗性品種と臭化メチル剤による防除で発生を抑えてきましたが、2013年に臭化メチルが全廃され、防除体系の見直しが必要となりました。
<成果の概要>
そこで、当所では国や他県の研究機関などと連携し「臭化メチル剤から完全に脱却した産地適合型栽培マニュアルの開発」プロジェクトに取り組み、代替防除技術を確立するとともにマニュアルとしてまとめました。
ダウンロードはこちらから
平成26年度版 茨城県のピーマン産地のための脱臭化メチル栽培マニュアル(PDF:3,154KB)
注意:マニュアル内に記載されている植物ウイルスワクチン(弱毒ウイルス)「グリーンペパーPM」は平成29年2月28日で「トウガラシマイルドモットルウイルスによるモザイク病」に対する農薬登録が失効しています。
参考:(独)農研機構 中央農業総合研究センターHP
「臭化メチル剤から完全脱却した栽培マニュアルの開発について」(外部サイトへリンク)
<成果の概要>
養液土耕とはピーマンの生育にあわせて、必要な時期に必要な分だけ少量ずつ潅水・施肥する栽培方法です。ピーマンの養液土耕栽培により、慣行栽培に比べ施肥量を約45%削減し、かつ、12~15%増収することができました。
<現在の普及状況>
養液土耕栽培は広く産地に普及しており、2017年には鹿嶋・神栖地域のピーマン産地において56ha導入されています。
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