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更新日:2024年10月21日

花き>多年生切り花

研究成果

このコーナーでは、園芸研究所で公表した主要な研究成果をPDF形式で掲載しています。

生産現場に普及できる技術から研究段階の成果などを部門別に掲載しています。

なお、研究成果中の農薬については、最新の農薬登録情報を十分に考慮したうえでご活用ください。

多年生切り花(花き)

ここでは、花き部門・多年生切り花の研究成果を紹介しています。

コギク

7月東京盆出荷向け黄色小ギク新品種候補「ひたち24号」(仮称)の育成(PDF:184KB)(令和6年5月7日)

小ギク「ひたち24号」は季咲きで7月上旬から下旬に開花する黄色系統で、7月東京盆出荷向けに適する。花色がよく、花と葉のバランスに優れるため市場性評価が高く、作りやすさや茎葉色が優れ、白さび病発生が少ないため生産者評価が高い。【令和5年度・園研花き研、生工研果樹花き研】

小ギク挿し芽前の4週間の穂冷蔵は採花期間を短縮させる効果が高い(PDF:112KB)(令和6年5月7日)

小ギク挿し芽前の穂冷蔵は、早期の発蕾と開花を抑制し、採花期間を短縮させる。冷蔵期間が長いほど効果は安定して高く、4週間の処理が優れる。7~8月作型の採花期間が長い品種では、開花揃いが改善されやすい。【令和5年度・花き研】

小ギク電照栽培での開花揃いが優れる8月作型品種(PDF:126KB)(令和5年5月29日)

8月作型において、「精ちぐさ」、「精そよかぜ」、「すばる」の3品種は電照栽培時の開花揃いが優れる。また、「精ちぐさ」、「精そよかぜ」は消灯後の日長の影響が少なく、開花調節しやすい。【令和4年度・花き研】

小ギク移植機は作業時間を1/3以下に削減できる(PDF:178KB)(令和4年5月9日)

小ギクの機械植えにより、移植作業時間は手植えと比較して1/3程度に削減でき、栽培様式によっては、省力効果はさらに大きくなる。深植えや斜め植え等が発生するが、採花日や切り花品質への影響は少ない。【令和3年度・花き研】

高温開花遅延しやすい小ギク品種への後夜半電照効果(PDF:209KB)

8月盆向け小ギク品種「はじめ」、「精しらたき」、「精こまき」は高温の影響を受けて開花がばらつきやすいが、後夜半電照(0時~4時)により開花のばらつきが慣行電照(22時~2時)以下に軽減される。【令和2年度・花き研】

高温耐性に優れる8月盆向けの小ギク品種(PDF:140KB)

小ギク「精なつぜみ」、「精みやこ」、「精あかり」、「小鈴」、「はるな」、「精そよかぜ」の6品種は、消灯後の高温条件下でも開花が遅延しにくく、8月盆出荷に適する。【令和元年度・花き研】

キク白さび病に対する親床から梅雨入りまでの水和硫黄剤による防除(PDF:135KB)

小ギクの親床および定植から梅雨入りまで、水和硫黄剤の7日間隔での薬剤散布により、キク白さび病の梅雨入り前までの発病を低く抑えられる。散布間隔が長い場合でも、発病葉の除去を実施することで、防除効果は向上する。【平成30年度・病虫研】

小ギク「常陸サマーライト」は電照栽培で8月旧盆需要期に開花する(PDF:199KB)

「常陸サマーライト」は、自然日長下の開花期が7月下旬から8月上旬であるが、電照栽培を行うことで8月旧盆需要期に開花する。また、電照栽培では切り花長が長くなることから、上位階級の生産が可能になる。【平成29年度・花き研】

小ギクにおける後夜半電照は開花調節に効果的である(PDF:144KB)

小ギク露地電照栽培では、慣行の電照時間帯(22時~2時)と比較し、後夜半(0時~4時)で花芽分化の抑制効果が高く、開花調節に効果的である。また、後夜半電照では、慣行と同程度の切り花長、切り花重、フラワーフォーメーションが得られる。【平成29年度・花き研】

小ギクにおける白さび病に対する有効薬剤(PDF:132KB)

小ギクにおける白さび病に対し、供試薬剤15剤のうち多くは室内試験において高い予防効果を示し、そのうち5剤は治療効果を有する。両効果を有する剤を露地圃場において梅雨時期に散布すると高い防除効果を示す。【平成29年度・花き研・病虫研】

小ギク栽培におけるキク白さび病の助長要因(PDF:533KB)

小ギク栽培における白さび病の発病は、罹病苗の利用により助長される。苗の罹病は、前作の切り下株に由来する親株が感染源となるため、親株床から徹底した防除が必要である。また、感受性品種も助長要因となるため、作付けを控える。【平成29年度・花き研・病虫研】

キク白さび病に対する感受性の低い小ギク品種の選定(PDF:88KB)

小ギク「精ことひら」、「精はんな」、「精あかり」、「精やすらぎ」、「精はやま」は、無防除の露地栽培試験においてキク白さび病の発病が少ない。これらの品種は、栽培地の異なる圃場から採取した菌に対しても感受性が低い。【平成29年度・花き研・病虫研】

高温による開花遅延の少ないコギク品種の選定(PDF:178KB)

コギクの8月盆出荷電照栽培において、「舞人」、「精ちぐさ」、「すばる」、「糸子」、「常陸サマールビー」、「精しまなみ」は消灯後の高温による採花日の遅延が少ない。【平成26年度・花き研】

夏秋コギクが高温により受ける開花遅延の品種間差(要約のみ掲載)

8月出荷作型のコギク電照栽培において、消灯後の花芽発達期に極端な高温を与えた場合に採花日が遅延する程度は、品種によって大きく差がある。【平成24年度・花き研】

複数の需要期に出荷可能な夏秋コギク品種の選定(PDF:224KB)

電照を使用して7月東京盆、8月旧盆、9月彼岸の3つの作型に出荷が可能な品種は、「はるか」、「ホタル」である。7月東京盆、8月旧盆の2つの作型での出荷が可能な品種は、「精こまき」、「すばる」、「精ちぐさ」、「やよい」である。【平成25年度・花き研】

コギク8月出荷作型では、露地電照栽培に、蛍光灯、LEDが使用できる(PDF:265KB)

コギク8月出荷作型での露地電照栽培において、光源に蛍光灯(電球型)またはLED(赤色、電球色)を用いても白熱電球とほぼ同等の効果が認められる。ただし、蛍光灯、電球色LEDでは品種により若干効果が劣る場合もあるので注意が必要である。【平成25年度・花き研】

コギク9月出荷における蛍光灯、LEDの開花抑制効果(要約のみ掲載)

コギクの9月出荷作型での露地電照栽培において、「常陸オータムホワイト」では光源に蛍光灯、LEDを使用しても白熱電球と同程度の開花抑制効果があるが、「常陸オータムレモン」では蛍光灯、LEDで開花抑制効果がやや劣る傾向がある。【平成24年度・花き研】

花束加工用に供給するコギクの切花形質(要約のみ掲載)

近年増加してきている花束加工用のコギクは、見た目のボリューム感が重要であり、従来のものに比べて花房幅が大きいことが求められている。花束加工用のコギクとして目標となるコギクの形質を2つのモデルにまとめた。【平成24年度・花き研】

コギク9月彼岸出荷露地電照栽培では2時間の暗期中断で開花を抑制できる(PDF:147KB)

9月彼岸出荷作型での露地電照栽培では、暗期中断の時間を2時間に短縮しても「せせらぎ」、「天露」、「常陸オータムパール」等5品種では、暗期中断4時間の採花日との差が1日以下となり、暗期中断4時間と同程度に開花を抑制できる。【平成22年度・花き研】

コギク7月東京盆出荷作型露地電照栽培における品種別の電照終了時期(PDF:149KB)

コギク7月東京盆出荷作型露地電照栽培において「常陸サニールビー」、「玉姫」、「たそがれ」は5月26日に、「雪舟」、「白鳥」、「常陸サニーホワイト」は5月21日に、「はるか」は5月16日に電照を終了すれば、7月東京盆需要期に出荷できる。【平成22年度・花き研】

コギク露地電照栽培における電照終了後の高温による開花遅延の品種間差(要約のみ掲載)

コギク露地電照栽培では、電照終了後の高温による開花遅延には品種間差がみられ、「はるか」、「紅姫」、「ほたる」、「精ちぐさ」、「のんこ」では遅延日数が1日以下で開花遅延は小さく、「夕霧」、「雪舟」は遅延日数が10日以上となり開花遅延が大きい。【平成22年度・花き研】

9月彼岸出荷コギクは電照で需要期に出荷でき、品質が向上する(現地実証)(PDF:161KB)

現地においてコギク9月彼岸作型で電照処理を行うと、需要期に出荷できる。現地実証結果から試算すると、需要期出荷できるため「美人草」、「あずさ」、「しずか」で増収となる。加えて、切り花の等階級が向上し商品性が高まる。【平成21年度・花き研】

8月咲きコギク露地電照栽培での再電照による開花抑制の品種間差(PDF:183KB)

8月咲きコギクの露地電照栽培で、発蕾時から1週間の再電照を行うと、供試した全品種で開花を抑制できる。開花抑制日数は「玉姫」で2日、「夕霧」では9日と品種により異なり、開花抑制の大きい品種は再電照による開花微調節に適している。【平成21年度・花き研】

コギク9月彼岸出荷作型では露地電照を行うと需要期に安定して出荷できる(PDF:237KB)

9月咲きコギク品種では、自然開花期が彼岸前の品種に電照処理を行えば、全ての品種で彼岸需要期に出荷することが可能である。また、夜間4時間の暗期中断による露地電照で開花の年次変動を抑さえ、安定的に開花させることが可能である。【平成20年度・花き研】

7月咲きコギクでは4時間の暗期中断処理で開花抑制が可能である(PDF:214KB)

7月咲きコギクでは多くの品種で電照による開花抑制が可能である。その際、暗期中断処理における電照時間は4~6時間の範囲では効果に差がなく、4時間電照で最も電照経費がかからず実用性が高い。【平成20年度・花き研】

バラ

グレー系薄紫色の中輪バラ新品種候補「ひたち1号」(仮称)の育成(PDF:240KB)(令和5年5月29日)

バラ新品種候補「ひたち1号」は、上品なグレー系薄紫色の中輪バラで、香りを有する。採花本数(収量性)は普通、日持ち性は劣るものの、花色や花形等に優れ、ブライダル用途等に適する。【令和4年度・花き研】

ピンク色のカップ咲き中大輪バラ新品種候補「ひたち2号」(仮称)の育成(PDF:213KB)(令和5年5月29日)

バラ新品種候補「ひたち2号」は、ピンク色のカップ咲き中大輪バラで、香りを有する。採花本数(収量性)は既存の多収性品種よりも多い。ボリューム等に優れ、小売りやアレンジメントなど幅広い用途に適する。【令和4年度・花き研】

バラは低日射時のLED補光による増収効果が高い(PDF:165KB)

バラは、およそ1万5千ルクス以下の低日射時にLED補光を行うと、夜間から朝までの連続補光と比較し効率良く増収する。また、切り花形質は、「ゴールドラッシュ」等の主要品種では、切り花重が増加するなど、品質が向上する。【令和2年度・花き研】

バラの改良切り上げ方式による増収効果及び切り上げ時期の影響(PDF:290KB)

「アバランチェ+」、「サムライ08」等主要6品種は、改良切り上げ方式による切り花栽培において、切り花長が短くなるものの増収する。また、6月切り上げ開始では切り花品質が大きく低下する「ヴァニティールージュ+」では11月切り上げ開始により、70cm以上の切り花の減少が軽減される。【令和2年度・花き研】

バラの改良切り上げ栽培による増収効果(PDF:264KB)

「サムライ08」と「アマダ+」は、改良切り上げ方式による切り花栽培において、切り花長がやや短くなるものの増収する。増収効果は、ベーサルシュートを15センチメートル残す方式の方が、5センチメートル残すよりも高い。【平成30年度・花き研】

バラ栽培における日中の炭酸ガス施用は収益性を向上させる(PDF:214KB)

バラ切り花のアーチング栽培において、日中に炭酸ガスを施用することで、収穫本数が無施用より増加し収益性が向上する。切り花長、切り花重、花蕾長等の切り花形質は、炭酸ガス施用と無施用でほぼ同等である。【平成29年度・花き研】

日没後昇温処理を活用した温度管理で冬季のバラ省エネ生産が期待できる(要約のみ掲載)

日没後3時間の平均気温が22℃、または25℃となるように加温し、その後翌朝6時までの平均気温がおよそ13℃となる温度管理を行うと、慣行の温度管理に比べて燃料使用量が18~22パーセント削減され、バラの省エネ生産が期待できる。【平成24年度・花き研】

高効率白色LEDを用いた補光によるバラ切り花の増収・品質向上効果(要約のみ掲載)

高効率白色LEDを用いた補光により、バラ「ローテローゼ」の収穫本数が増加すると同時に、切り花長および切り花重が増加する。【平成24年度・花き研】

ヒートポンプによるバラの暖房運転経費の削減(PDF:157KB)

ヒートポンプと温風暖房機を併用すると、温風暖房機単独運転に比べてバラ暖房の燃油使用量を半分以下に削減できる。暖房運転経費はヒートポンプの性能によって異なり、空気熱ヒートポンプで24パーセント、地中熱ヒートポンプで54パーセント削減できる。【平成23年度・花き研】

LED・蛍光灯による長日処理がバラの収穫本数・切り花品質に及ぼす影響(要約のみ掲載)

赤色LEDまたは蛍光灯を用いた長日処理により、バラ「ローテローゼ」の冬季の収穫本数が増加し、同時に切り花長および切り花重が増加する。【平成23年度・花き研】

夜間変温管理でバラの省エネルギー生産ができる(PDF:151KB)

バラ「ローテローゼ」、「サフィーア」では、夜間後半(0~6時)の加温設定温度を15℃および12℃と低くする夜間変温管理によって、18℃慣行とした場合と比べて燃料使用量を14~25パーセント削減でき、かつ同等の収量および切り花品質が得られる。【平成22年度・花き研】

バラ「ノブレス」の収量向上に対する電球型蛍光灯の長日処理の実用性(PDF:132KB)

省エネ効果の高い電球型蛍光灯を用いてバラ「ノブレス」に長日処理を行うと、収穫本数が約7パーセント増え、増収に対する実用性が認められる。【平成20年度・花き研】

切りバラの高温期の乾式輸送では前処理剤の使用により日持ちが2日程度延長する。(PDF:178KB)

切りバラの高温期の乾式輸送では、前処理剤の使用により日持ちが1.2~2.5日延長する。また、開花ステージ6の早い段階で収穫すると、後処理剤の使用だけでは開花が進まず、十分咲ききるためには前処理剤の使用が必要である。【平成17年度・流加研】

切りバラの鮮度保持における低温湿式輸送の効果(PDF:341KB)

切りバラの収穫後管理には、10℃以下の低温湿式輸送が効果的であり、特に輸送温度の高い夏季では、25℃の乾式輸送に比べて日持ちが1.4~4.3日程度延長できる。湿式輸送では、温度が高くなるにつれて輸送中に開花が進むので、10℃を超える際には注意が必要である。【平成17年度・流加研】

バラ養液土耕における遮根シートを利用した少量土耕栽培技術と管理方法(PDF:184KB)

埋設した遮根シート(透水性)に培地4Lを充填し、蒸発散量にみあった給液をすることで生育が安定し、改植が楽なバラ養液土耕栽培が可能となる。その際、土壌溶液を採取し、pH6.0~6.5、EC1.0~2.0dS/mを目安に管理する。【平成14年度・花き研】

バラのアザミウマ類に対する摘花の徹底と殺虫剤の併用による防除効率の向上(PDF:138KB)

施設栽培バラにおいて、摘花によってフルフェノクスロン乳剤は、ミカンキイロアザミウマとヒラズハナアザミウマに対する高い防除効果が長期間持続し、アセタミプリド水溶剤は、ヒラズハナアザミウマに対する防除効果が高くなる。【平成14年度・病虫研】

カーネーション

電気式温風機は燃料価格100円以上で温風暖房機より運転経費が安くなる(PDF:139KB)

電気式温風機は、機種によって異なるが、灯油単価が99~116円以上に上昇すれば温風暖房機の運転に要するエネルギーコストよりも相対的に安くなり、暖房コスト低減につながる。【平成20年度・花き研】

日持ち期間が長くエチレンに強い切り花カーネーションの品種(PDF:145KB)

県内で栽培されている品種の中で、「イエローインターメッツォ」、「クリームインターメッツォ」、「インターメッツォ」および「らなん」は日持ち期間が長く、かつ、エチレンに強い品種である。【平成18年度・花き研】

後処理剤使用による切り花カーネーションの日持ち延長(PDF:136KB)

10月から翌年5月までの切り花カーネーションは、水道水で観賞するより後処理剤のクリザールクリア500倍液を用いて観賞することで日持ち期間が延長できる。【平成14年度・花き研】

カーネーションの2年切り栽培における適品種(PDF:133KB)

2年切り栽培において、スタンダード系品種では「カトリーナ」等3品種が有望である。また、スプレー系品種では「ライトピンクバーバラ」等3品種が有望である。【平成14年度・花き研】

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農林水産部農業総合センター園芸研究所 

〒319-0292 茨城県笠間市安居3165-1

電話番号:0299-45-8340

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