ここから本文です。
更新日:2017年3月26日
2月26日(日曜日)に県内区間が全線開通した圏央道。
圏央道沿線の阿見町にLED照明の工場を新設するアイリスグループ会長の大山健太郎さんから寄稿していただきました!
記者会見で橋本知事と握手する大山会長(昨年11月)
今回、LED(発光ダイオード)照明の生産と関東圏の物流拠点を兼ねる「つくば工場」を阿見町に新設しますが、立地面で非常に魅力を感じ、建設地については即断即決をさせていただきました。2月末に開通した圏央道を活用することで、当社の埼玉工場(深谷市)で生産するLED照明の部品を「つくば工場」に効率よく供給でき、さらに常磐自動車道、東関東自動車道へのアクセスも容易なため、首都圏および関東全域へのスピーディな出荷を行う拠点として最適な場所だと思います。
また、地元の方々を中心に約130人の新規採用を予定していますので、雇用の面でも地域経済に貢献できればと考えています。
アイリスオーヤマはLED照明の普及以外にも、家電製品や精米事業で日本が抱えている課題を解決するべく、さまざまな取り組みを行っていますが、「節電」は大きなテーマだと考えています。
今回新設する「つくば工場」をLED照明生産の主要拠点として事業を拡大し、より一層社会に貢献していきたいと考えています。
「アイリスオーヤマ」は宮城県仙台市に本社を置く生活用品製造卸の会社です。
私は大阪府東大阪市の出身で、高校3年生の時に父ががんで余命1年もないと宣告されたため、進学を諦めて家業であるプラスチック製品の下請け工場を19歳で引き継ぎました。当時の年商は500万円、社員は5人。「脱下請け」を掲げて自社製品の開発と製造を手掛け、26歳の時には東日本の市場に対応する拠点工場を宮城県に建てました。
しかし、1973年のオイルショックで倒産の危機に陥りました。リストラを行い、生まれ育った大阪の工場を閉鎖。この経験から今に至るまで「会社の目的は永遠に存続すること。いかなる時代環境においても利益を出せる仕組みを確立すること」を企業理念に掲げています。
宮城のローカル企業となり、収益性と将来性が見込める新たな業態へと再起を図りました。着目したのは園芸用品。プラスチック製の鉢などをそろえ、ホームセンターとの直接取り引きを始めました。自社にしかない商品で需要を創出すると、そこにホームセンターの事業拡大時期が重なりました。ペット用品、世界初の透明な収納ケース。生活者目線で不満や不便さを解決する「ユーザーイン」の発想で商品開発を行い、常に新しい市場をつくってきました。
現在販売しているアイテムは全部で16,000点以上あり、年間約1,000点以上の新商品を開発しています。
「快適生活」をキーワードに、生活者の潜在的な不満を解消するソリューション商品で、家庭の不満や問題を解決する「ホームソリューション」を行ってきましたが、2011年3月の東日本大震災をきっかけに、現在は日本の課題を解決する「JAPANソリューション」に積極的にチャレンジしています。
特にLED照明事業は、東日本大震災以降、急速に高まる節電需要を受け、高い省エネ性と購入しやすい価格をコンセプトにLED照明の開発を行い、地球環境にやさしいエコ社会の実現を目指しています。
LED照明については、2015年に国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で採択された「パリ協定」の発効に伴い、脱炭素化社会に向けたLED照明の需要がより一層拡大するのではないかと予測しています。
このページに関するお問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください