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更新日:2021年6月23日
この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。
(作成:報道・広聴課)
令和3年6月23日(水曜日)
14時00分~14時44分 会見室
知事:お願いします。
茨城:幹事社の茨城新聞です。よろしくお願いします。それでは、今日は知事の方から発表事項があるということですので、よろしくお願いします。
知事:よろしくお願いします。まずは、東京2020オリンピックの聖火リレーについて発表をいたします。茨城県の実施方法は、直前まで状況を観察しながらということでございましたが、7月4日、5日の聖火リレーについては、本県においては予定どおり公道で行うということにいたします。
理由としましては、最近の県内の感染状況、ステージが2まで下がってきており、現在、ほとんどの項目は既にStage1まで下がっているということで、感染の落ち着きが見られているということでございます。
また、それに伴いまして、感染拡大市町村の指定も解除いたしまして、県内においては、外出自粛などを要請しているところはございませんので、公道での実施をすることは可能という判断をさせていただきました。
今後の感染状況、予断を許さない状況もあるわけですので、ぎりぎりまで状況を踏まえながら、場合によっては、臨機応変に方針を変更するということも考えてはおりますが、基本、この方針でやらせていただきたいと思っています。
当然、公道で行うということになりますと、密集対策ということが重要になってきますが、基本的には組織委員会と連携しながら、係員の重点配置や広報、それから、手持ちの看板などによって現場での啓発などなど、密にならないような状況をしっかりと対策を立ててつくっていきたいと思っています。
県民の皆様におかれましては、NHKのライブ中継もございますので、なるべくお家で聖火ランナーの皆様を応援していただければなと思います。
沿道にいらした場合には、密集を避けていただくこと、大声は出さないこと、マスクをきちんと着用することなどの注意点についてしっかりと守っていただいた上で、安心・安全なご声援をお願いしたいと思います。
茨城県の聖火リレーは7月4日と7月5日にルートが分かれておりますが、1日目は、袋田の滝でありますとか、バンジージャンプで有名な竜神大吊橋などを通って水戸に到着するというルート、それから、そもそもスタートは、サッカーの茨城県の聖地でありますが、鹿嶋をスタートするということでございます。2日目も、霞ケ浦など見所満載の場所を通ることになっていますので、そういう聖火リレーの見所も是非お楽しみいただければと思います。
聖火ランナーにつきましては、県にゆかりのある方々でございます。こちらの表に載っていらっしゃる聖火ランナーは主な方ということで、芸能人の方やスポーツ選手、あるいはオリンピックのレジェンド、あるいは宇宙飛行士の方など、非常に様々な分野から茨城を代表する方として聖火ランナーを担っていただくということでございます。
とりあえず、私の1つ目の発表は、以上です。
茨城:それでは、ただいまの発表事項について、まず、幹事社のほうから質問させていただきます。今回、聖火リレーの公道開催、予定どおりということで実施されることを発表されましたが、新型コロナの影響で、全国各地で中止とか規模縮小というのも相次いでいる中での発表となったかと思うのですが、改めて今回の聖火リレーの予定どおりの公道開催を決断されたお気持ちと、今回の聖火リレーが茨城県民にとってどのようなものになれば良いかという、知事のお考えをお聞かせいただければと思います。
知事:当初から申し上げておりましたように、聖火リレーについても、県民の皆様に、もし、例えば外出自粛などをお願いしている状況であれば、公道でのリレーを控えるという対応をすることはお話をさせていただいておりました。
幸いなことに、6月現在、非常に感染も落ち着いてきておりましたので、県民の皆様に外出自粛などの要請をする状況にはなっておりませんので、公道で開催することも十分可能ではないかなということで判断をいたしました。
そもそも、この東京2020は我が国にとっても大変大きなイベントであり、茨城県は開催県の一つとして、歴史に残る、県民の皆様の思い出に残る、未来に向けた大きなイベントでございますので、可能な限りしっかりと実施できるように、組織委員会、政府とも連携しながら行っていきたいと思っています。
他県は、まん延防止等重点措置など、まだ発令されている状況下でございますので、そういう状況下を踏まえながらのご判断だと思っていますが、茨城県の状況では、現在、公道での実施が十分県民の皆様のご理解を得られるものというふうに考えて、決定いたしました。
茨城:もう一つ、質問させていただきたいのですが、先ほどの説明で、「ただし」ということで、今後の感染状況により内容を見直す場合があるとおっしゃられましたが、予定変更もあり得るということで、その基準として、何か考えていらっしゃるものがあれば。
知事:感染が拡大し、県民の皆様に外出自粛を要請しなければならないような状況になれば、当然、公道での聖火リレーというのも予定を変えなければいけないと思っています。できればこのままでいきたいのですが、今後、不測の事態と言うのでしょうか、感染が急拡大する可能性がゼロとは言えませんので、そういう状況をしっかりと最後まで注視しながら、状況を判断しながら、適切に判断していきたいと思っています。
茨城:ありがとうございます。私の方からは、以上です。各社さん、質問があればお願いします。
朝日:聖火リレーなのですが、これまであった聖火リレー、前半の方ですと、例えば、密集対策として、間隔をどれぐらい置くかという具体的な数字を示したりとか、あるいは、中盤以降の話で言うと、いわゆる感染拡大している地域から沿道への観戦に来てもらうのはちょっと問題があるということで、地元の方に絞るような呼びかけであるとかということもされていたようでしたが、今日のこの発表を見ると、そこまでの規制はかけないという理解で良いのでしょうか。
知事:今後、そういう必要性も含めて検討して、密集防止対策というのは、必要に応じて追加・変更もしていきたいと思っています。現在のところ、具体的にどういう密集対策を取るかというのは、最終的にはまだ決めておりませんので、そういう内容なども是非検討していきたいと思っています。
朝日:分かりました。ありがとうございます。
読売:先ほど、密集が懸念される場所へはスタッフを重点配置というお話がありましたが、現時点で、例えば、懸念されているような想定があれば教えていただければと思います。
知事:具体的には、特にということはございませんが、例えば、セレブレーション地点、1日目、2日目のゴール、そういうところには人が集まるケースが想定されますので、そういうところなども十分気をつけて、対策を取っていきたいと思っています。
東京:聖火リレーに関して、他県の事例ですと、スポンサーの車両が列をなして、かなり大音量で走行するということがありまして、そこに批判が相次いでいる点もあるのですが、それによって密集が起きたり、ランナーよりもスポンサーのことを考えているのではないかという批判もあるのですが、その点に関して、知事は何か見解はありますでしょうか。
知事:具体的にスポンサーの対応をどうするかというのは、まだ我々の方では決めておりませんが、過去の例なども参考にしながら、今後、対応をしっかりと決めていきたいと思います。
共同:聖火リレーについては実施する一方で、もともと予定していたカシマスタジアムでのライブサイトは中止という方針だったと思いますが、こっちの中止理由は、密の防止ですとか感染防止の観点からだったと思うのですが、聖火リレーの実施との整合性についてご説明いただけますか。
知事:パブリックビューイングの場合はどうしても試合の応援ということになって、1か所で集まるので密になりやすい。それから、大声を出しやすいということもございますので、組織委員会もパブリックビューイングについては軒並み中止・縮小という話をされていますので、そういうことをある程度我々としても先取りした形で、県庁内のパブリックビューイングをはじめとして、カシマについてもパブリックビューイングについては中止ということにさせていただきました。
ある意味、公道で聖火リレーを応援する場合は距離を取りやすいというか、あとは、サッカーの試合観戦などと比べると、興奮して大声を上げるということについてもある程度コントロールができる状況なのではないかなと考えております。
茨城:他に質問はないでしょうか。ないようなので、次の発表をお願いします。
知事:次に、営業時間短縮要請などの関連事業者に一時金の支援を行うことについて発表いたします。本日から4月から6月分においての一時金の受け付けを開始いたします。1、2月にも同様に、営業時間短縮をされた方々への協力金と別に、外出自粛であったりとか、あるいは飲食店の営業時間短縮によって影響を受けた取引先の企業でありますとか、そういう方に幅広く支援を行ったわけでございますが、今回は4月から6月の売上げで、要件を緩和して、50%減ではなく、30%以上減少という要件で一律20万円の支給を行いたいと思います。
受け付けは本日から8月末までということでございます。電子申請、書面申請の両方ができます。前回の1、2月ではほとんど電子申請が多かったので、是非ご利用いただければと思います。お問合せ先もこちらに窓口を設けておりますので、平日の9時から5時まででございますが、お問合せいただければと思います。
私の方からは、以上です。
茨城:ありがとうございます。幹事社から質問させていただきます。今回の一時金について、事業者の方たちに具体的にどのように役立ってほしいとか、対象となる事業者への呼びかけなどあればお願いします。
知事:営業時間短縮を直接行った飲食店は協力金という形で支給させていただいておりますが、そことの取引先、あるいは、そもそもイベントなど、広い意味での外出自粛ということで影響を受けていらっしゃる事業者の方は大変多くいらっしゃると思います。
政府からの交付金が来たということも踏まえて、この6月まで感染拡大市町村の指定によって影響を受けた方々に広くこの一時金を支給させていただければと思います。
使い方はそれぞれの事業者の方々のご判断によるかと思いますが、金額的に十分ではないかもしれませんが、我々としては最大限の努力をさせていただこうということで、売上げの減が30%以上であれば受け付けさせていただきたいと思っています。
茨城:あと、前の会見でもしかしたら聞いたかもしれませんが、今回、対象とされているのは何件くらいになるのですか。
知事:1万5,000事業者を想定しております。
茨城:ありがとうございます。私の方からは、以上です。各社さん、質問があればお願いします。
毎日:要件を緩和されたとのことですが、その理由を改めてお願いいたします。
知事:前回、1、2月の際は、どのくらいのお申し込みがいただけるかということも少なからず不透明な状況である中、売上げ5割減少という国の前例なども踏まえながら行ったわけですが、実際、その1、2月の一時金を支給したときに、声として非常に多かったのが、5割は行っていないのですけれども、例えば3割を超えて売上げが減少した、非常に苦しいのだというリクエストが非常に強かったのです。ですので、財源が許す限りにおいては、是非そこまで一時金を支給したいと考えたところ、国から臨時の交付金が追加で出されましたので、それを活用して、今回、3割以上の売上げ減少の事業者の方に広く一時金を支給させていただくということにいたしました。
毎日:ありがとうございます。それと、申し込んだ場合は、どれぐらいで支給されるようになっているのでしょうか。
知事:審査などもありますので、ちょっとはっきりとは申し上げられないのですが、可能な限り素早く対応していきたいと思います。1、2月の分については、申請いただいた方は8割以上対応しておりますので、そういう意味では、今回もスピーディに行っていきたいと思っています。
毎日:ありがとうございます。
茨城:他、質問はないでしょうか。お願いします。
朝日:この件というよりも、さっき、聖火リレーのやり取りの中の最後の方で、カシマスタジアムでの競技の話もあったので、その関連でお聞きしてもよろしいでしょうか。
知事:はい、どうぞ。
朝日:今日、午前中に、東京五輪が開催される関係自治体と政府、組織委員会とWEB会議があって、県では代理出席という形で終わっているかと思うのですが、基本的に、上限の1万人であるとか、酒類販売とか酒類系統はなしということについては、茨城県としてはある程度容認する方向だと理解をしていますが、一方で、その会議の中で、各自治体から、夜9時以降の上限1万人の観客はやめた方がいいのではないかという声が上がったりしていますが、同じくカシマスタジアムの夜9時以降の競技もあると思いますが、その点について、県知事の見解としてはいかがなのでしょうか。
知事:直行直帰をお勧めするという対応も踏まえると、夜9時以降の試合については何らかの対策が必要になってくる可能性はあると思います。今後、詳細を詰めて、組織委員会と連携しながら対策を考えていきたいと思います。
朝日:現時点では、明らかに無観客でという呼びかけまでは考えていないということですか。
知事:そのつもりはございません。
朝日:分かりました。ありがとうございます。
茨城:他、質問、よろしいでしょうか。ないようなので、発表事項以外の質問をまず幹事社からさせていただきます。
知事:お願いします。
茨城:ワクチン接種についてですが、本日、先ほど、大井川知事ご自身、県職員の職域接種の先頭ということでワクチン接種を受けられましたが、その接種を受けた感想と、今の体調についてお聞かせいただければと思います。
知事:子どもの頃にお尻に注射を刺されたという記憶はあるのですが、それ以外に筋肉注射は初めてだったので、どんなものか、ちょっとドキドキしていたのですが、驚くほど痛みがなかったので、ちょっとびっくりしました。それから、体調については、今のところ、何の変化もございませんので、問題ないと思います。
茨城:知事ご自身で職域接種の県の職員の中で先頭に立ってワクチン接種を受けられたということの狙いなどがあれば教えてください。
知事:職域接種も含めて、ワクチン接種の機会をなるべく広げて、ワクチン接種のスピードを上げていきたいと思っております。県内企業も含めて、幾つかの企業・グループで職域接種も検討いただいていると認識しておりますが、県においても率先して職域接種を進めることによって、市町村の負担をなるべく軽減していきたいと思います。
今回、私が最初にやったというのは、皆さんに対する取材対応という意味も含めてですが、私自身も、コロナ対策の責任者として勤務をしておりますので、まずは職員の代表として接種をさせていただきました。
茨城:ありがとうございます。あと1問、質問させていただきます。新型コロナウイルスに関してですが、現在、県内の感染者数が以前よりは少なくなってきているところかと思うのですが、一方で、変異株L452Rも確認され始めています。現在の県内の感染状況についての知事の認識というのを改めてお聞かせください。
知事:第4波を5月、6月と経験したわけでございますが、その状況は一応脱したのかなと思っております。新規の感染者数も以前に比べると落ち着いてきている。コロナNextの茨城県のステージにおいてもかなりStage1に近いStage2のところまで状況は来ていると思っております。
ただ、懸念すべきは、一つは変異株です。デルタ株と言われているインド由来の変異株(※)が茨城県にも入ってきているということでございますし、その感染力を考えると、今後、急速なリバウンドが全く可能性がゼロということは言えないと思います。
実際に東京などでは感染者数がここ数日増えてきておりますので、首都圏との人の流れの多いこの茨城県も、当然、影響を受けると思っていますので、今後も最大限の警戒は続けていきたいと思っています。
茨城:ありがとうございます。私の方からは、以上です。各社さん、質問があればお願いします。
※ 本県で確認した「L452Rの変異株」は、最初にインドで検出された「デルタ株」(従来、「インド株」と呼称)であるかどうか検査中です。
NHK:五輪関連です。先日も知事の方からコメントの発表がありましたが、会場での上限が発表されたことに対して、競技会場を持つ茨城県の知事として、改めてその対応みたいなものを教えてください。
知事:政府の方で専門家の意見をお聞きしながら、五者協議で最終的に収容人数の5割か上限1万人ということを決定されたわけでございますが、我々としては、その判断に従って、しっかりとその条件の下で、安心・安全なオリンピックが開催できるように努力していくということだと、それに尽きるのではないかなと思っております。
NHK:ありがとうございます。私からもう1点、ワクチン接種について伺います。大規模接種会場を県の方でも設けて行っていますが、予約枠にまだ足りていないところがある状況だと思うのですが、その状況を知事としてはどう受け止めていらっしゃって、今後の対策をどう考えているか教えてください。
知事:接種券は、各自治体とも、それぞれ高齢者の方、65歳以上の方を中心に出していただいているわけでございますが、なかなか高齢者の方々が大規模接種会場に来ていただけないという状況もあるのかなと思います。やはりかかりつけ医のところで接種を受けるというところに安心感を感じられる方が、実は想定以上に多いのではないかなと思っています。
また、大規模接種の手続きも開始したばかりなので、まだまだ情報が浸透していないというところもございますので、今後、しっかりと情報を浸透させて、接種枠を無駄にしないように対応していきたいと思います。
その間、65歳以上に限らず、接種券が発行されないに限らず、エッセンシャルワーカーの方々などを中心に、接種枠を無駄にしない対応をしっかりと取っていきたいと思っていますし、そういう形で、あまり65歳以上ということに縛られずに、柔軟に接種枠を消化していって、なるべく早い段階で県内での集団免疫を獲得する努力をしていきたいと思っています。
NHK:ありがとうございました。
東京:昨年6月の県議会の定例会で、東海第二発電所の再稼働の賛否を問う県民投票条例案が否決されて、たまたまですが、今日でちょうど1年となりました。
知事は、あの時、否決された後、今回の否決が住民投票という選択肢を全て消すことにはならないというふうに報道陣にお話しされていたのですが、その考えは変わらないということでよろしいでしょうか。
知事:様々な可能性があると思っています。
東京:夏の知事選の結果、仮に2期目を務められることになった場合、次の任期中には事前同意の判断を迫られるという可能性もあろうかとは思います。現時点で、その様々な方法という中で、県民の声を聞くために、何か具体的に検討していることはあるのでしょうか。
知事:今のところ、コメントできるようなものはございません。
東京:仮の質問になってしまいますが、住民投票という選択肢が適当だと判断された場合、知事提出議案として、県民投票条例案のようなものを出すという可能性もあるのでしょうか。
知事:仮定のお話にはちょっとお答えづらいですね。まずは安全性の検証と、それから、実効性ある避難計画をつくっていくという、まずそこをやり遂げないとそもそもスタート台にも立てないと認識しておりますので、そこに、今、全力を注ぎたいと思っています。
東京:県民の声を聞くというのは、実効性ある避難計画だとか、安全性の検証というのが済んだ後の話だということですね。
知事:ということですね。聞く内容が何も定まっていないと、意見もお聞きできないかと思いますので。
東京:分かりました。もう一つ、お願いします。先日の県議会の予算特別委員会で、東海第二発電所の使用前検査に関して、原子炉に核燃料を装荷する前に、県の事前同意が必要かどうかという質問がありまして、知事は、言う必要がないと思っているということで明言はされませんでした。原子炉の起動には事前同意が必要というのは議論の余地はないかと思うのですが、核燃料を原子炉に入れるということについては、事前同意は前提にならないのでしょうか。
知事:再稼働については、広く県民の皆様の意見を、安全性の観点、それから、実効性ある避難計画の観点からお聞きした上で判断するということでございます。そのご質問の点については、今は答える状況にはないと思っています。
東京:核燃料を原子炉に入れるというのは、その後に続く原子炉を動かすということと一体的なプロセスではないのでしょうか。
知事:そうかもしれませんし、そうではないかもしれませんし、その辺についてはコメントは控えさせていただきます。
東京:分かりました。ありがとうございます。
共同:またコロナの関係でお伺いします。いわゆる第4波が来る前に、知事は、第3波の反省を踏まえて、早め早めの対策をということでしたが、その第4波が、今、落ち着いてきたという認識を示されたわけですが、今後の話になりますが、また感染拡大の波が来るということも考えられ、重症化率が高いと言われるデルタ株ですとか五輪による人の移動という要素が考えられるわけですが、今後の備えについて、病床拡大ですとか、ワクチン接種を進めるですとか、そういうお考えがあれば、聞かせていただけますか。
知事:最大の対策はワクチン接種を進めるということだと思います。現在、医療従事者、それから、高齢者や障害者施設については茨城県では優先的に接種を行っていただいておりますので、実際、この第4波を見てみると、医療機関、あるいは高齢者施設の感染、あるいはクラスターの発生というのが第3波と全く違う様相で少なくなってきております。はっきり効果が出てきているのではないかなと我々は評価しておりますが、第5波を起こさないためにも、何としてでもワクチン接種のスピードを上げていくということなのかなと考えております。
また、第4波において、我々が新しく始めたプール検査の方式を使った例えば大洗町のような町全体の希望者に対しての検査、これも非常に効果があったなと私は見ております。これによって一気に職場の従業員の方なども含めて検査をした結果、逆に、感染されている方、あるいは感染されていない方もはっきりして、感染の抑え込みと、かつ、町内の皆様の安心感を取り戻す効果もあったのかなと思いますので、これなども、次の対策としても、しっかりとまたできるように備えておきたいなと思っています。
共同:医療体制はもうこれ以上は拡充することはないのですか。
知事:医療体制も、600床まで病床を確保して、医療従事者の確保体制も備えておりましたし、場合によっては、それ以上という準備もしておりましたが、実際はそこまでいかなかったということも考えますと、今の体制を確保しておけば、とりあえず対応できるのかなと考えております。
共同:ワクチンの接種によって、第3波が最大だったわけですが、これ以上のものはもうとりあえずは来ないようにという。
知事:感染の大きな波をつくるのは、最初は、飲食関係をきっかけにしていろいろ新規陽性者の方が増えていく。我々が観察していると、その大きな波の頂上をつくるのはやっぱりクラスターなのです。それのインパクトが一番大きいのは、医療機関にクラスターが発生してしまった時、その次に高齢者施設とか福祉施設でクラスターが発生してしまうと、これが非常に対応が難しくなってしまって、重症の方、あるいは、お亡くなりになる方が増えてしまうという傾向があるのですが、その辺がワクチンで抑えられたことによって、今後、波が来るとしても、随分様子は違ってくるのではないかなと期待しております。
ただ、デルタ株のように、感染者の方も、若年齢層の方も非常に重症化しやすいという話もございますので、引き続き、警戒は怠らないようにしていきたいと思いますし、何といってもワクチン接種を急ぐということが一番重要なのかなと思っております。
共同:ありがとうございます。
東京:ワクチン接種について伺います。本県に限らずなのですが、ワクチンに対してのデマというのが、今、SNSを中心に広がっていまして、ワクチン接種が日本より進んでいる例えばアメリカなどでは、一定数よりデマが影響して増えないというような話も聞くのですが、そういった対策というのは、集団免疫を高めるために、県として対応を打つ必要があるのか、それとも、国が対応するべきなのか、知事としてお考えをお聞かせください。
知事:妊娠とか様々なものにワクチン接種が影響するというようなデマが流れているということでございます。そういうことについては、しっかりと科学的に反論していくというか、情報を流していくことが非常に重要かと思います。それについては、政府と連携しながら、そういう間違った情報を信じないように、県としても政府に働きかけていきたいと思います。
毎日:少し話題が違うのですが、先日、松本清張賞の発表がありまして、本県出身の大学生の波木銅さんが受賞されまして、昨年は県庁職員の千葉とも子さんが受賞されたということで、2年連続の県内出身者の受賞ということになるのですが、受け止めを聞かせていただけますか。
知事:大変うれしいニュースだったと思っています。今回、受賞された波木銅さんも、それから、去年、県庁職員として受賞された千葉さんも、今後、是非、さらに作品を生み出して、ご活躍いただいて、県民に対しても非常に大きな誇りと夢を与えてくれるのではないかなと思います。
毎日:舞台を茨城に設定されている作品も多くありまして、県の魅力向上にもつながるのかなと思うのですが、いかがですか。
知事:そうですね。是非、小説を読んだ方が茨城に巡礼に来ていただくように、期待したいと思います。
毎日:ありがとうございます。
茨城:先週末から「いば旅あんしん割」がスタートしたと思うのですが、これからの夏の観光需要に向けての県内の見通しなどがありましたらお聞かせください。
知事:特に見通しというものは持っておりませんが、海水浴場でも、たしか、3か所か4か所か開くという発表もございましたし、去年よりは観光客が訪れる可能性は高いのではないかなと思います。
各地でワクチン接種が進む中、とは言っても、人流が増えることによっての感染拡大の影響というのは可能性はあると思いますので、それを両にらみで、しっかりと注意深く状況を見ながら対応していく必要はあるのかなと思っています。
毎日:福島第一原発の処理水に関して質問なのですが、この間の県議会で、県庁内に連絡会議を設置したことをお話しされていたかと思うのですが、この運用について、どのような頻度で行っていくとか、直近で会議を開かれる予定がございましたら教えてください。
知事:ちょっと聞き取りづらかったのですけれども。
毎日:直近で会議をされるご予定があるのかと、どういう頻度で行っていくのか、分かれば教えてください。
知事:不定期で行っておりますので、直近どうのこうのということではないのですが、25日、それは言ってはいけないのでしたか。すみません、口が滑ってしまいました。来週、ちょっとそういう形で開く予定でございます。
事務局:県庁内の連絡会議ということでよろしかったでしょうか。
知事:庁内の連絡会議のことね。
事務局:そちらにつきましては、今後、必要に応じて開催させていただきます。今のところ、具体的にいつやるというところまでまだ至ってございません。
毎日:来週行うとおっしゃったのは、何の会議なのでしょうか。
知事:会議です。すみません、口が滑ってしまいましたが、コメントできませんので、申し訳ございません。
毎日:非公開で行われる会議ですか。
知事:非公開で行います。
毎日:分かりました。それと、知事、次の選挙に立候補することを正式に表明してから初めての会見になりますが、改めて立候補を決意した理由をお聞かせいただければと思います。
知事:1期4年がもうすぐ経過するわけでございますが、その間、茨城県の活力と、県民が皆さん幸福でいられるような県をつくるために努力してまいりました。
その間、台風被害、あるいはコロナ禍と、非常に大きな災害もあったわけでございますが、その中で、様々、茨城県がこれまでできなかったようなことを達成してきたということも言えるのではないかなと思います。例えば、企業誘致、医師確保、それから、国体での天皇杯・皇后杯の獲得、あとは、長年県民の大きな話題の一つであった魅力度ランキング、様々なことで変化が出てきたということは、広く県民の皆様にも感じていただいているのではないかなと思います。
これからの10年ということでスタートしたわけでございますので、さらに次の2期目を、知事として、さらに茨城県の人口減少などの大きな変化に対応できる力をつけるためにも、茨城県をより良いところにするために挑戦したいと思っております。
毎日:ありがとうございます。今、最大の課題というのはコロナだとは思うのですが、それ以外で、県政における一番の課題というのはどこにあるとお考えでしょうか。
知事:直近の課題は何と言ってもコロナ禍をどう克服するかなのですが、より大きな課題としては、人口減少による地方への影響、それから、気候変動問題、さらには、新たな技術革新などによる産業構造の変化に地方のこの茨城県がついていけるか、そういう様々な問題が出てくるのだと思います。
そういうものについて、前例踏襲、あるいは横並びという考え方ではもう通用しないということを私は様々な機会で県民の皆様にも訴えているのですが、前例にとらわれず、自分たちの頭で考えながら、未来を切り開いていけるような、そういう茨城県にする努力を今後とも続けていきたいと思っています。
毎日:ありがとうございます。
茨城:ジャーナリストの立花隆さんがお亡くなりになったということで、知事と同じ水戸一高出身だったかと思うのですが、何かコメントがあれば頂きたいのですが。
知事:日本を代表する評論家、あるいは小説家だったと思いますので、大変大きな存在を失ったと思います。
また、同じ高校出身の後輩としても、今後、立花さんの作品、執筆活動、それから、いろいろなお言葉に接する機会が失われたことについては大変残念に思っております。
東京:普段、日立市で産廃問題を取材している者なのですが、昨日、議会の特別委員会で正式に容認が決まりまして、25日にも議会としての態度が明らかになる予定にはなっているのですが、今後、議会として態度が決まった後に、市として判断が迫られることになると思うのですが、市の関係者とかに取材をしていますと、知事が市長に会って説明をしてほしいという声も一部聞かれるのですが、そういったお考えというのはあるのでしょうか。
知事:これまでも、市、あるいは市議会の特別委員会の先生方には様々な形でいろいろ意見交換、あるいは情報提供をさせていただいてきておりますので、今のところ、特段、私から市長のところに赴いてお話をするということは考えておりません。
茨城:他、質問はありませんでしょうか。ないようなので、終わりにさせていただきます。
ありがとうございました。
知事:ありがとうございます。
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