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更新日:2019年12月9日
みなさんは、手あらい、台所やトイレなどで使った水が、どのようになるのか知っていますか?
ここでは、使った水のゆくえと、守ってほしいルールについてお話します。
みなさんが使った水(おすい)は、地下にうめてある下水道管(げすいどうかん)をとおり、下水処理場《汚れた水をきれいにする施設》に運ばれます。下水処理場できれいにした水は、川や湖や海にかえしています。下水道管は、おすいが自然(しぜん)にながれるよう図1のようにかたむけてうめています。
そのため下水道管は、距離(きょり)が長くなると深くなるので、途中(とちゅう)にポンプ場をつくり、点検(てんけん)や修理(しゅうり)がしやすいようにしています。
深いところは、地下30m(たて物でいうと地下8階くらい)になるところもあります。
図1 下水処理場までのおすいの流れ
下水処理場に運ばれたおすいは、図2のように、それぞれのやくわりを持った槽(そう)をとおして、きれいにしています。このたくさんの槽の中で、一番大切な槽は「反応(はんのう)タンク」です。
反応タンクには、たくさんの細菌(さいきん)や原生動物(げんせいどうぶつ)などの微生物(びせいぶつ)が入っている泥(どろ)《活性汚泥(かっせいおでい)といいます》があり、微生物が生きるのに必要(ひつよう)な空気(くうき)をおくっています。この反応タンクで、最初沈殿池(さいしょちんでんち)をとおったおすいが、活性汚泥とまざると、微生物のはたらき《細菌が水の中のよごれを食べる→原生動物が細菌を食べる→後生動物(こうせいどうぶつ)が原生動物を食べる》により、水がきれいになります。
図2 下水処理場の処理の流れ
【槽の役割】
沈砂池(ちんさち):おすいをゆっくり流し、砂などを底(そこ)にしずめます
最初沈殿池(さいしょちんでんち):沈砂池からのおすいをゆっくり流し、沈砂池でしずまなかったこまかい
よごれを底にしずめます
反応タンク(はんのうたんく):微生物のはたらきにより水をきれいにします
最終沈殿池(さいしゅうちんでんち):活性汚泥が入った水をゆっくり流し、活性汚泥を底に沈めます
塩素混和池(えんそこんわち):大腸菌(だいちょうきん)などの菌(きん)を消毒(しょうどく)します
ビンの底にしずんでいる泥(どろ)が活性汚泥で、この中に微生物がたくさんいます。
活性汚泥をけんびきょうで見ると、微生物のすがたを見ることができます。写真の中央にうつっているのは、後生動物の『クマムシ』です。
図3 反応タンク内微生物の食物連鎖図(しょくもつれんさず)
下水処理場では、24時間365日、みなさんが使ったおすいを集めて、きれいにして自然にかえしています。
使いかたをまちがうと、おすいを集められなくなったり、きれいにできなくなったり困(こま)ることがおきてしまいます。
そこで、下水道の施設(しせつ)《下水道管、ポンプ場、下水処理場など》をみなさんにきもちよく使ってもらい、また、できるだけながもちさせるために、いくつかのルールを守ってもらいたいと思っています。
〇調理(ちょうり)した油(あぶら)や
生ごみ(野菜、肉や魚のくず)
〇かみの毛
〇水にとけない紙など(ティッシュや紙おむつ など)
〇下水道管の中で油とごみが固(かた)まり、下水道管を詰(つ)まらせることがあります。下水道管が詰 まると、台所やトイレの水が流れなくなったり、おすいがマンホールから道路(どうろ)にあふれたりすることがあります。
〇ごみが機械(きかい)に絡(から)まると、うごかなくなったり、故障(こしょう)したりすることがあります。たとえば、ポンプが故障するとおすいが下水処理場に運ばれなくなるため、下水道管が詰まった時とおなじようなことがおこります。
〇おすいに入っている微生物のはたらきにより、下水道管をくさらせるガスを発生(はっせい)することがあります。下水道管がくさると、道路に穴(あな)があいてしまうことがあります。
詰まりは、管の直径(ちょっけい)が、20センチメートルくらいの、比較的(ひかくてき)、みなさんの
家庭(かてい)の近くにうまっている下水道管で、おこることが多いようです。
〇生ごみは、三角(さんかく)コーナーや水をきるネットを利用(りよう)し、水をよくきって、ごみとして出してください。
〇かみの毛は、排水口(はいすいこう)へネットをつけることで取りのぞけますので、ごみとして出してください。
〇油は、固めたり、新聞紙(しんぶんし)などでふき取って、ごみとして出してください。
〇水にとけないティッシュや紙おむつは、ごみとして出してください。
〇ガソリン、灯油(とうゆ)、アルコールなど気体(きたい)にかわりやすいもの
〇下水道管の中で気体にかわって爆発(ばくはつ)するおそれがあります。
分からないことがありましたら、説明(せつめい)しますので
茨城県流域下水道事務所 水質管理課
(いばらきけんりゅういきげすいどうじむしょ すいしつかんりか)
まで、れんらくしてください。
電話番号 029(823)1621(代表)
FAX番号 029(823)1626
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