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更新日:2018年7月31日
下水道の供用開始から年月が経過するにつれ老朽化が進み,下水道の管きょを原因とした道路等の陥没が全国各地で見られるようになっています。下水道施設の老朽化は,私たちが管理している流域下水道でも例外ではありません。管きょやマンホールなどの管路施設は,誰もが利用している道路等の下に埋まっていることから,万が一にも事故があると多大な迷惑を掛けてしまうことになり,また命に係わるような事故につながることもあります。
マンホールの劣化状況(23年経過) |
管きょの劣化状況(29年経過) |
管路施設の老朽化を早める原因として,汚水中から発生した硫化水素(気体)が管きょ内壁面の結露に溶けて硫酸になることにより,コンクリートを溶かしてしまうことが挙げられています。コンクリートは強アルカリ(pH12~13)なので,硫酸(強酸)が付着すると溶けて(腐食して)強度を失ってしまいます。実際にコンクリートの腐食が進んでいる箇所のコンクリート表面のpHを測定すると,最高でpH2程度になっていることがあります。
劣化したマンホールのpH測定(pH5程度) |
劣化した管きょのpH測定(pH2程度) |
このコンクリートを溶かしてしまう硫酸生成の原因となる硫化水素は,汚水中に含まれる有機物(生ごみなど)が多いと発生する可能性が高くなることから,「下水道をご利用の皆様へ」にもあるように,家庭の排水口のつまり防止や,管路施設の寿命を延ばすためにも下水道に生ごみを流さないなど,正しく利用して頂きますようお願い致します。
しかし,通常の利用であったとしても下水道施設の老朽化は避けられないことであるため,下水道施設を原因とした道路陥没等の事故を出来るだけ防止するためにも,定期的に管路施設の点検や調査を行い,状態が悪いところを発見した際には,今後も今までと変わりなく下水道を使い続けられるよう老朽化が著しい箇所について管路施設を更新しています。更新の際には,硫化水素によるコンクリートの腐食が主な原因であれば,プラスチック系の管きょやマンホールにするなど,老朽化の原因や現場の周辺状況から最適と考えられる方法で改築更新や対策工事を行っています。
管路施設の調査状況(目視調査) |
管路施設の調査状況(TVカメラ調査) |
改築前のマンホール |
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改築後のマンホール |
改築前の管きょ |
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改築後の管きょ |
管路施設の改築更新工事の際には皆様にご迷惑をお掛け致しますが,今後も安全で安心な下水道を継続するためにも道路上での工事等へのご協力をお願い致します。
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