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更新日:2020年5月7日
私の方から,4日にお約束いたしました茨城県のコロナ対策の判断基準について,数値目標も含めた形でご用意いたしましたので,その発表をさせていただきたいと思います。
まず最初に,現状認識と再開に向けた考え方でございますが,まず,コロナ対策というのは,皆様のご努力によって,現在,数値が著しく改善をしているところでございます。医療従事者の皆様,それから,県民全ての皆様のお力添えに心より感謝を申し上げたいと思います。
これからもコロナ対策というのは非常に長く続くわけでございまして,その取り組みは継続して持続していかなければなりません。ただ,長期戦を戦うに当たり,どういう状況になったらどういう風な自粛をするのか,どういう状況になったらそれが緩和されるのか,あるいは厳しくなるのか,そういうことを数値的なものも示しながら,透明性をもって運用することがこの長期戦を戦っていく上で非常に重要ではないかと感じております。
いたずらに全ての経済活動・社会活動を止めても良くないですし,いたずらに緩和して,再度の大きな感染拡大を招くようなこともしてはならない。そこのバランスというのがこのコロナウイルスとの戦いでは非常に重要になってくると考えています。
したがいまして,こちらにもございますとおり,ウイルスとの共生ということを念頭に置いて我々は長期戦に臨まなければならないと考えております。
今後,社会経済活動をどういう風に再開,あるいはまた自粛に戻るかもしれませんが,再開ということを考えていったら良いのかということで,県内の医療提供体制や,県内だけではなく,隣接する首都圏,特に東京都の感染状況,さらには,専門家のご意見なんかも踏まえながら,現状のStageを4段階に分けて判断をし,基準を示すということでございます。Stageごとに,それぞれStage1だったらどういう外出自粛,Stage4だったらどういう休業要請,Stage3だったらどういう学校再開基準という風に,我々のコロナ対策指針をStageごとに分けてお示しを今回させていただきます。
我々の認識でいいますと,皆様ご存じのとおり,新規の感染者数,1名,ゼロ,そういう数字がここ1週間以上続いているわけでございますが,現在の感染状況はStage2ぐらいではないかなと。Stage1が一番収束しているという状況なのですが,Stage2ぐらいまではいっているのではないかなと思います。ただ,我々がStage2の現状で行っている休業要請なり外出自粛,これは目いっぱいの要請をさせていただいていますので,一番厳しい状況の時に行う全ての手をほぼ打ち出しているところで,対策の現状はStage4と申し上げている理由はそこにございます。
政府の今後の方針なども踏まえながら,今,我々がStage2と考えている状況で落ち着いてきている感染状況がもう1週間続くことで,丸々2週間,このStage2という状況が続けば,それにあわせて段階的に外出自粛や休業の要請を緩和していきたいと思います。現在は,感染状況はStage2なのですが,対策はStage4まで強化している状況なので,それを一気にStage2にするのではなく,段階的にStage3,Stage2と,ちゃんと時間を置いて見ていくということを考えております。
現在の県内の陽性者の数でございますが,こちらの下側が現在でも療養中の方でございます。ここ最近,4月の末からずっと下がってきております。退院されている方が非常に増えてきているということです。陽性者に占める療養中の人の割合も54.8%まで落ちてきているということでございます。それから,県内の医療提供体制です。医療崩壊を防ぎながらコロナ対策をするということは非常に重要でございます。
病床稼働率は,ピーク時では53.2%だったものが,現在は36.8%ということで,この後ご説明しますStageで言うとStage3からStage2に改善してきていると言えます。こちらの安田先生のご尽力に負うところも大変多いわけでございます。その下の太い線は重症者向けの病床がどれだけ稼働しているかということでございますが,これもピーク時で20%,現在では,退院の方も含めて,改善された方も含めて13.3%まで落ちております。この病床数も,我々,逐次増やしてきてまいりました。それも含めて,あと,茨城の医療がすばらしい水準で,数々の重症の方,中等症の方も改善に向かわれているということもあるわけでございます。
県内の感染状況,陽性者数と陽性率でございます。ピーク時で1日当たり7.6人であったものが,現在では1週間平均で0.7人です。陽性率についても,ピーク時で7.3%ですが,現在は0.7%まで落ちています。それから,陽性者のうちの濃厚接触者以外,要するに,感染経路が100%特定できない新規の感染者ということでございますが,この下の濃い色でございますが,ピーク時では平均2.4人いたものが,今では0.4人と,2.4人から0.4人に改善しているということでございます。ということで,市中感染の形跡も非常に少ないということが言えるかと思います。
実は,我々の指標の中では,県の状況だけではなくて,首都圏の感染状況も考慮に入れることにいたしております。特に東京を代表とする首都圏との人の往来,これはどんなに色々な自粛をお願いしても全て止めることはできません。我々の感染状況も,東京に遅れて2カ月とかという話がございましたが,ほぼ一致して増えたり減ったりしていたという状況も,過去の傾向を見るとそういう分析もございます。東京都内で爆発的に感染が拡大しているところで,今現在,茨城県がいくら落ち着いていても,非常に危険な状態であると我々は考えております。したがって,東京都の陽性者数,特に感染経路がわかっていない方の数を我々の判断基準の一つとさせていただきます。これは現在の東京都の数字でございますが,感染経路不明の方は,ピーク時では平均値で108人いたものが,今は37.6人まで落ち着いてきているということでございます。
Stageの考え方ですが,Stage4,これは一番最悪の状況でございます。感染爆発・医療崩壊のリスクがもうそこまで来ている,あるいは,もうそういう状況になってしまっているというようなStage4。Stage3が感染拡大している状況です。市中感染の可能性のあるような人が一定数以上発生している,このStage4にいく可能性のある,ただ,もうちょっとコントロールできているという状況です。Stage2,これはある程度クラスターも押さえ込んで,病床にも余裕があって,感染経路も基本的に特定できているという状況です。Stage1になれば,ほぼ収束に近いです。完全に収束というのは,新型コロナウイルスの場合は,ワクチンの開発とか治療薬の開発とかを待たなければならないわけで,それは1年先なのか,1年半先なのかわからない。識者によっては2年先という人もいらっしゃるのですが,概ねこういうStageで我々はものを考えていけるのではないかと思っております。
緊急事態措置の緩和に関する判断指標ですが,まず,県内の医療体制です。重症病床稼働率が一つです。60%を超えたらもうStage4だと判断します。60%以下ではStage3,Stage2が30%以下,Stage1では10%以下という稼働率です。重症の病床をいかに確保するかということは,コロナウイルスの対策の中で,重症患者をしっかりと医療的にケアするということを守るために最も重要な指標の一つだと思います。それから,病床稼働率全体です。これも70%を超えたらStage4,以下だったらStage3,45%以下でStage2,30%以下でStage1ということになります。
今,軽症者を別の宿泊施設に移したりすることによって病床稼働率も大幅に改善をしてきているところでございますが,医療崩壊を防ぐために,いかに中等症から重症者の方をしっかりと守るという体制をつくっていくか,軽症者の方は自宅に待機させずに,宿泊施設にいていただいて,しっかり観察をして,一旦ちょっとでも悪くなったらすぐ入院できる体制を築いていくことが,医療体制を維持しつつ,感染対策をしっかりと行うために非常に重要だと考えています。
それから,医療体制の他に,県内の感染状況です。1日当たりの陽性者の数です。10人超でStage4,10人以下でStage3,5人以下でStage2,Stage1が1人以下ということで,13の特別警戒都道府県の中で比べると,私はかなり厳しい基準になるのではないかなと思っています。
それから,陽性者のうちの濃厚接触者以外,いわゆる感染経路が若干不明というような新規の方です。この人たちが広がると非常に感染拡大の可能性を示唆するわけですので,これも非常に厳しい目で,1日当たり5人超でStage4と位置づけ,Stage3は5人以下,Stage2が3人以下,Stage1は1人以下でございます。
陽性率も,7%を超えると死亡率が上がるとかという国際的な研究もあるようでございますが,7%を超えたら我々はStage4だと位置づけて,Stage3が7%以下,3%以下がStage2,1%がStage1でございます。
都内の感染状況の経路不明者の数です。100人超でStage4,100人以下でStage3,50人以下でStage2,Stage1が10人以下というふうに起きました。
過去の最悪が,重症病棟だと,稼働率20%,病床稼働率全体だと53.2%,1日当たりの陽性者数7.6人,新規の感染者が2.4人,陽性率は7.3%,都内の感染状況が108人ということで,これまでの一番厳しい時は,茨城県はStage3かStage4の間ぐらいまでいっていたのではないかなと分析しています。ところが,現在では,それぞれ非常に改善してきておりまして,現状では,どの指標もStage1か,あるいはStage2に該当するところまで改善しておりますので,全体としてStage2の状況に感染状況はあると見ております。
ただ,Stage2にあると分析しているから,直ちに外出自粛・休業要請,その他のコロナ対策の様々な措置について一気にStage2にいくということはいたしません。現在は最悪の事態に対する措置をとっているということで,Stage4の対策,ほとんど全て外出自粛,ほとんど全て休業要請,ほとんど全て学校休業という状況でございます。これを一気にStage2にいくのではなくて,大体2週間程度の観察期間を見ながら緩和していくということでございます。この1週間以上,Stage2の状況で非常に落ち着いていたので,措置としてはStage4ですが,もう1週間様子を見た上でStage3に移行するかどうかを15日に判断したいと考えております。
ただ,この逆というのも当然あるわけです。Stage2の状況にいたと思ったら,感染状況が悪化してきて,実はStage3,あるいはStage4の動きになってきたという時は,これは2週間を待たずに1週間で判断して戻していくということで,コロナとの長い戦いにおいては,そういう感染状況を踏まえながら,行ったり来たりしながら,適宜フレキシブルに対応していく。ただし,緩和は抑制的に,引き締めはクイックにという風に考えております。
休業要請,営業時間の短縮の具体例でございますが,休業要請,今はほとんど全業種やっていますが,Stage4,Stage3になるとさらにもっと絞った対象になります。3密が非常に起こりやすいところ。さらにStage2になると,それを本当に一部の施設だけに休業要請を限定するということになると思います。
これが全体像です。この医療状況,あるいは感染状況がStageごとに定義されています。東京都も含めて県内はこうなっていますという,それにあわせて,外出自粛はこうすべき,休業要請はこうすべきという,この表が大体感染のStage状況に合わせた対策として妥当なものなのかなと考えております。
ただ,現在は感染状況はStage2でありますが,対策はStage4の状況です。あと1週間,状況を判断して,もしStage2のままだったら,15日はこの対策を一つ緩めて,Stage3の対策にいくということも判断できると我々は考えております。
ただし,この注にございますが,医療施設,高齢者施設,障害者施設,こちらはどのStageにあっても最大級の厳重な対策を継続します。今回のコロナ対策で,我々も4つのクラスターを生みました。今の感染状況を見ると,そのほぼ全てが収束しきったと言えるわけですが,全て病院,あるいは高齢者の施設,あるいは障害者の施設で,一度クラスターが起こると,他県でもそういう例がたくさんありますが,非常に我々としては困難な事態に直面せざるを得ないということで,こちらについては最大限の注意を払って,医療従事者の方,施設の方を守るための対策を厳重に行っていくということを考えております。
県の施設でございますが,緊急事態宣言が延長されたということで,我々は17日まで延長するわけでございますが,18日以降に基本的に新しく15日の判断に基づいて対応いたします。ただし,こちらにあるような博物館とか美術館,あるいは公園,図書館,それらについては対策をとりながら開業するということを政府の方でも指導されておりますので,対策をとれた順に,11日からこれらの施設については,順次,開館していくということで,準備ができたら,順次,発表をさせていただきます。
ということで,我々の対策についての考え方は一通りご説明をいたしましたが,入院調整本部の安田先生に統括監をしていただいていますが,茨城県の今回のこれまでの対策の中で,私は,一つ,特筆すべきというのは,安田統括監を中心に,各保健所をまたがって,県内全域で,コロナ対策の病床の確保,配分,あるいは患者の配置,様々なご努力を中心にされていて,非常にそれが成功されたということ,それから,他県などではよくニュースになっているたらい回し,コロナ感染者の可能性が否定できないので病院をたらい回しされてしまうという状況も,安田統括監のおかげで,茨城県ではそれを防ぐための指針なりを救急と病院と一体となった対策をとっていただいております。
先般,私どもの方では医療従事者の方々に応援基金をつくるということを発表させていただきました。現在,5,600万円以上の寄附をいただくことができて,さらに県の予備費を使って,11日以降,入院患者1人当たり100万円という応援金を,順次,病院側にお渡しするということを進めていく予定でございます。
また,一方で,医療従事者の方々,家族への感染を心配してご自宅に帰れない,外泊をしているという方々がいらっしゃいます。是非そういう方々のために,ゆっくり休める宿泊施設をご用意できないかと様々な宿泊施設にご相談をさせていただいておりました。つくばホテルズグループ様が我々の呼びかけに応じていただきまして,全面的にご協力いただけるということで,グループ内の水戸とつくばのホテルについて,明日から1室1名2,000円という値段でご提供いただけることになりました。
詳細については,各医療機関に直接我々が個別に情報提供させていただきますが,この場をかりまして,つくばホテルズグループ様に心から御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
政策企画部政策調整課:029-301-2030,029-301-2025
保健福祉部医療人材課:029-301-3191
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