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霞ヶ浦北浦は、ワカサギ、シラウオ、エビ等の水産資源に恵まれ、古くから多種多様な漁業が盛んに行われています。令和4年の漁獲量は498トン(漁業・養殖業生産統計)で、全国湖沼漁獲量の約5.1パーセントを占めています。なお、全国湖沼の漁獲量は、比較的重量のある貝類(シジミ等)が全体の約75パーセントを占めていますが、霞ヶ浦北浦の漁獲量は魚類およびエビ類が主体の漁獲となっていることに特徴があります。
わかさぎ・しらうおひき網漁業(トロール)での網揚げの様子
現在、霞ヶ浦北浦では、動力漁船で網を曳く、わかさぎ・しらうおひき網漁業(通称:トロール)を中心に、いさざ・ごろひき網漁業(通称:横ひき)、さし網漁業や湖岸付近では漁具を固定する張網漁業(定置網)などが行われています。
かつては、ワカサギやシラウオは、風力を利用した帆びき網漁業により漁獲されていましたが、昭和42年以降は漁獲効率の良いトロールに転換が進み、現在に至っています。
網いけすからコイを取り上げる様子
陸上から見る網いけす施設
第1種区画漁業権(小割式養殖業)に基づく網いけす養殖業は、地域漁業振興計画の一環として昭和39年に導入され、漁場の高い生産性と養殖技術の発展により、急速に生産量を伸ばしました。
網いけす養殖では、コイやフナなどが養殖されており、その中でも大部分を占めるのがコイ養殖です。本県の令和4年の養殖コイ収獲量は763トン(漁業・養殖業生産統計)で全国第1位となっており、その全てが霞ヶ浦北浦で養殖されています。
ワカサギ加工の様子
霞ヶ浦北浦周辺での水産加工の歴史は古く、江戸時代末期から製造が始まったと言われています。ワカサギ、シラウオ、エビ類、ハゼ類などの漁獲物は、煮干しや佃煮といった伝統的な加工品の原料として利用され、当地域を代表する特産物となっています。
霞ヶ浦北浦では産地市場が存在しないことから、水揚げされた漁獲物は漁業者が地元の水産加工業者に直接持ち込むという流通形態がとられてきました。しかし、近年では漁業者自らによる自家加工や、鮮魚のまま消費地市場への出荷なども行われるようになり、流通形態の多様化が進んでいます。
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