自動車運転代行業の認定制度の概要
法制定の背景
自動車運転代行業は、飲酒した者等に代わって自動車を運転する役務を提供する事業として、飲酒運転の防止に一定の役割を果たしてきたところですが、その一方で、これまで原則として自由に営業することができたため、交通事故の多発、事業者による運転者に対する最高速度違反等の下命容認、暴力団関係者等不適正業者による不明瞭な料金設定、損害賠償保険の未加入等の問題点が指摘され、その業務の適正な運営が課題とされてきました。
そのため、自動車運転代行業の業務の適正な運営を確保し、もって交通の安全及び利用者の保護を図るため、自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律(平成13年法律第57号。以下「法」という)が平成14年6月1日に施行されました。これに伴い、自動車運転代行業者は、公安委員会の認定を受けなければならないこととなりました。
認定制度とは
自動車運転代行業を営もうとする者が、業務を適正に遂行することができないと認められる事由に該当しないことにつき、公安委員会が確認する制度です。
自動車運転代行業を営むことができない者(欠格事由)(法第3条)
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ないもの
- 禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から起算して2年を経過しない者
- 次の違反者
- 本法の規定
- 道路運送車両法の規定(自家用自動車の有償運送禁止の規定等)
- 道路交通法を読替えて適用する自動車の使用者の義務等の規定等
- により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から起算して2年を経過しない者
- 最近2年間に、本法の規定に基づく営業停止命令、営業廃止命令に違反する行為をした者
- 心身の故障により自動車運転代行業の業務を適正に実施することができないものとして国家公安委員会規則で定めるもの
- 集団的に、または常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
- 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者
- 損害賠償措置が国土交通省令で定める基準に適合しないと認められる者
- 安全運転管理者等を選任しない者
- 法人でその役員のうちに、上記1から6までに該当する者があるもの
遵守事項等(法第11条~第19条)
- 営業開始前に、利用者から収受する料金を定め、これをその営業所において利用者に見やすいように掲示すること。
- 代行運転自動車の運行により生じた利用者等の生命、身体または財産の損害を賠償するための措置を講じておくこと。
- 営業開始前に、自動車運転代行業約款を定め、これをその営業所において利用者に見やすいように掲示すること。
- 一定の刑に処せられて2年を経過していない者等の所定の事由に該当する者を運転代行業務に従事させないこと。
- 利用者に代行運転役務を提供しようとするときは、代行運転役務の提供の条件について利用者に説明し、その説明に従って代行運転役務を提供すること。
- 利用者に代行運転役務を提供しようとするときは、代行運転自動車に標識を表示すること。
- 随伴用自動車に、第4条の認定を受けて自動車運転代行業を営んでいる旨の表示その他の表示事項または装置を表示し、または装着すること。
- 運転代行業務従事者に対し、当該業務を適正に実施させるため、利用者の利益の保護に関する事項について指導すること。
- 自動車運転代行業者についての道路交通法の規定の適用については、同法の所定の規定に対する車両及び自動車には代行運転自動車が含まれているものとするほか、次に掲げる規定の必要な読替を行います。
- 最高速度違反行為に係る車両の使用者に対する指示等(道路交通法第22条の2等)
- 安全運転管理者等(道路交通法第74条の2)
- 自動車の使用者の義務等(道路交通法第75条等)
- 罰則(道路交通法第117条の2等)
公安委員会の認定を受けるためには
茨城県内で公安委員会の認定を受けるためには、申請書に必要な書類・手数料を添え、主たる営業所を管轄する警察署交通課に提出します。
詳しくは、自動車運転代行業の認定申請をご覧下さい。
このページの内容についてのお問い合わせ先
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担当課:交通部 交通総務課 企画係
連絡先:029-301-0110 内線5032
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