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更新日:2024年2月29日
生まれ育った茨城県で仕事がしたい、子どもの相談や支援に携わりたいと考え茨城県の心理職を志望しました。児童相談所は子どもに関するあらゆる相談に応じる機関であるため、地域に暮らす子どもたちの生活のより身近なところで支援できると思った点も大きな理由の一つです。
療育手帳の判定や困りごとに応じて子どもの心理検査や相談を行っています。心理検査を通し、子どもの特性や考え方をアセスメントし、生活の話を聞きながら、現在の困りごとへの支援の手立てを一緒に考えます。すぐに解決できることばかりではありませんが、困っている気持ちを共有したり、小さな目標を立てながら、相談に来た保護者や子どもが“また明日もなんとかやってみよう”と思えるよう関わることを心掛けています。
来所した子どもと面接を重ねていく中で、前回よりたくさんのことを話してくれるようになったとき、友達ができたこと、苦手なことを頑張ったことなど生活の変化について教えてくれたとき、「また面接に来てね」と言ってくれたときなど、子どもたち自身やその生活が少しずつよくなっている報告を受けたときに特にやりがいを感じます。また、そういった子どもたちの成長や変化の兆しを保護者にフィードバックし、温かい気持ちを共有できたときにもとても嬉しい気持ちになります。
色々な事情や心配ごとがあるため相談に繋がりますが、時には期待された結果に至らず、話し合いが平行線のまま折り合いがつかなかったり、不満が語られることもしばしばあります。そんな相談が終わってしばらしてから「あの時はありがとうございました」とお礼のお手紙やご連絡をいただいたことがありました。当時、私自身何か役立つことができたという手ごたえはありませんでしたが、近況を知らせるご連絡をいただき、胸が熱くなりました。今思えば、当時のその強い相談者の方からの要望やうまくいかないことへの不満は“なんとかしたい”“今の困っている状況をよくしたい”という気持ちの裏返しであったのだと思います。この経験を通して相談者の方々の見えない想いがあることを意識するようになり、どんな面接にも真摯に向き合い、できるだけ丁寧に話を聞くよう心がけるきっかけになりました。
自分ができること・できないことの限界を知ること、休日には自分が好きなことをする時間を持つことの2つを大切にしています。自分ができること・できないことを知ることで今後何について知識を得ればよいのか見通しを持てたり、分からないことをそのままにせず「教えてほしい」と同僚や上司に相談することができます。2つ目ですが、休日に旅行に出たり、趣味に触れたりリフレッシュすることで気持ちに余裕をもって仕事に臨むことができます。気持ちに余裕がないと、相手の心や表情の機微に気づかず、丁寧な仕事ができません。また、話題のアニメや音楽、ドラマなど自分の好きなことを通して、面接に来た子どもたちと共通の趣味の話ができたり、仕事に役立つことが多くあります。
実際に働いてみると保護者や子どもの相談を行うだけでなく、関係機関との連携など地域における児童相談所の役割も大きいことが分かりました。また行政の事務的な仕事も多くあり、研修の企画や準備、書類の作成、会議など目には見えない仕事も日々たくさん行っています。私自身、事務的な仕事は苦手ですが、同僚や上司に相談しながら、一つずつ解決するようにしています。
出産のため産休および育児休業を取得しました。出産後に戻れる場所があったこと、また復帰を温かく迎えてくれた職場の上司や同僚がいたことにとてもありがたく思っております。現在も育児のため時短での勤務を行っており、時々テレワークを活用しながら、仕事と育児のバランスを保って働くことができる点が働きやすいと感じています。
2014-2015 | 福祉相談センター(中央児童相談所) (児童の療育手帳判定・児童の心理判定や面接) |
2016-2018 | 福祉相談センター(知的障害者更生相談所) (知的障害者の療育手帳判定) |
2019-2020 | 中央児童相談所 (虐待の初期対応業務) |
2021- | 中央児童相談所 (児童の療育手帳判定・児童の心理判定や面接) |
勤務前 |
6時00分 起床 7時50分 出勤 8時20分 職場到着 |
午前 |
8時30分 メール・記録の確認 9時30分 療育手帳判定 11時30分 面接記録の作成 |
昼休み |
12時00分 昼食 |
午後 |
13時00分 カンファレンスや判定会議 14時00分 来所面接(心理検査・児童面接) 15時30分 面接記録の作成や事務手続き 16時45分 退勤(時短勤務のため) |
勤務後 |
17時30分 保育園お迎え 18時00分 帰宅 18時30分 入浴 19時00分 夕食 20時30分 子どもの寝かしつけ 22時00分 就寝 |
地域の保護者や児童、関係者の方々などたくさんの人と関わる仕事であり、今でも日々自分に何ができるだろうか、これでよかったのだろうかと考えることが多くあります。また、専門的な知識が必要な職種であるためこの仕事を続けている限り、これからも勉強は欠かせません。しかし、自分一人では向き合えないことも、同僚や上司にアドバイスをもらったり、励まされたりと支え合いながら仕事を行うことができる職場です。これからも自己研鑽をしながら、保護者や子どもによりよい支援ができるよう向き合っていきたいと思っています。みなさんと一緒に働ける日を楽しみにしています。
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