ここから本文です。
更新日:2024年11月25日
茨城県では、子育て中の職員が仕事と家庭を両立しやすい環境づくりに努めており、育児休業(以下「育休」)については対象となる職員が全員取得できるよう、全庁を挙げて取り組んでいます。
今回は、育休を取得した2名の男性職員(事務職、獣医師)の体験談をご紹介します。
他の体験談も知りたい方は過去の記事もご覧ください。
初めての育児ということもあり、夫婦ともに不安な点が多かったことから、育休は取得するべきものと初めから決めていました。
また、具体の期間については、産後の妻の体への負担や、ある程度子育てになれる時期までという考えを念頭に、業務が落ち着いた時点からおよそ6か月間を目安に取得しようと、こちらも早い段階から決めていました。結果的に、離乳食が始まる頃まで育休を取得ができたので、良い期間だったと思います。
職場には、安定期に入った段階ですぐに上司へ相談し、育児休業予定を考慮した事務分担にしていただくなど、ストレスなく業務や出産準備を行うことができました。妊娠中から、妻への負担を考慮し家事を積極的にこなしたかったので、早く帰れる環境を整えていただいたことについて、上司や課員の皆様には大変感謝しています。
仕事面では、年間のスケジュールから、育児休業の取得開始時期と業務の区切りがつく時期が重なる予想がついており、また、引き継いでいただく職員への信頼もあり、特段の心配はありませんでした。
一方で、これまで長期間職場を離れる経験がなかったため、取得前からスムーズに復職できるか漠然とした不安は抱いていました。そういった不安もあって、育休の取得期間中は、Webexを適宜確認し、今の職場の状況を少しでも把握できるように心がけていました。
家庭面では、まず収入の減少と子育てに伴う未知の出費に対する金銭面の不安がありましたが、夫婦ともに育児休業給付の支給がありましたし、6か月間という限定された期間だったこと、また、子どもも小さいため大きな出費を伴うような外出等もありませんでしたので、収入の減少の影響を感じることなく生活できました。
我が家では、里帰り出産ではなかったため、退院後すぐに自宅での育児が始まりました。
最初の1~2か月は、表情もなく、ひたすらに大きな声で泣く我が子に何もすることができず、また、子を連れて出かけることもできないストレスもあり、育児の大変さを大いに痛感しました。
加えて、2~3時間おきに起きては泣くの繰り返しで、家のどこにいても聞こえる泣き声のおかげでまとまって眠れない日が続き、この時は、育休を取得して本当によかったと実感した時期でもありました。振り返っても本当に大変な時期でしたが、だからこそ、夫婦で共有すべき時間でもあると思います。
一方で、時間が経つにつれ、笑顔を見せたり喃語を話したりするなど、徐々に人間味が出てくると成長を感じましたし、おもちゃや絵本に興味を示していることがわかるとあやしがいも出てきて、育児の楽しさを実感できました。
先にも書かせていただきましたが、育児休業中もWebexのやり取りを見て、職場の状況を確認していましたし、上司や同僚のおかげもあってスムーズに職場に復帰することができました。
時差出勤の取得も検討しましたが、突発的な対応を除いて、定時で帰り、家事や育児を積極的に行うことで、私の職場復帰が妻の負担とならないよう、今も心がけています。
昨日できなかったことが今日できるようになっていたり、日々成長する子どもの成長の節目を夫婦で見守ることができたことは、本当に良かったと思います。
また、おむつの替え方やミルクのつくり方など基本的なことがひととおりできるようになったので、育児に対する自信がつきましたし、ほかの家事と同じように、夫婦どちらでも育児ができる状況が整えられたことは大きな収穫だと思います。
育児休業の取得後は、当然、子どもと過ごせる時間がより限られたものになりましたので、子と過ごす時間をより大切に感じるようになりました。
茨城県では、男性職員に対する育休関連の制度が充実しており、収入の面も手厚く配慮されています。
また、私の身近なところでも、長期の育休を取得する職員も複数おり、男性が育休を取得しやすい環境が整ってきている印象です。
必ずしも全ての自治体で同じような環境が整っているわけではなく、自治体によって制度や雰囲気の差は当然あります。
主体的に育児をしながら働き続けられる環境が整っているということは、将来の自分の働く姿をイメージする上で大切な要素になると思います。そういった点も考慮して、一つの就職先として、茨城県職員という選択を前向きにご検討いただけると嬉しく思います。
妻は妊娠中から体の変化などで大変でしたし、さらに帝王切開での出産だったので産後もダメージが大きく、そのような状況で妻に一人で子供の世話を任せるのは酷だと思い、育児休業を利用することにしました。
育児休業はもともと一年取るつもりでしたので、配偶者出産休暇(3日)、育児参加休暇(5日)、有給休暇(30日)、夏季休暇(2日)を取得後、育児休業を令和4年11月17日から令和5年11月30日まで取得予定で申請を行いました。しかし、12月から入園できる保育園が見つからなかったため、翌年4月14日まで延長し、妻は9月に職場復帰したのでそこから約7か月間一人で子どもの世話をしました。
育児休業明けに、ちゃんと働けるかがとても不安でした。4月から古河保健所に異動になったばかりでしたが、異動後すぐに、9月頃から育児休業を取得したいと上司に伝えていたので、半年で業務の基本を叩き込んでもらいました。
いざ育児休業から明けてみると、通常業務は体が覚えていて、仕事を思い出すのに時間はかかりませんでした。
金銭面の不安はもちろんありましたが、育児休業手当金もあったので想像よりも困ることはありませんでした。
子どもが生まれてから1か月間は、妻の実家へ一緒に帰り、子供の世話をしました。夜間は妻が授乳をしている間にミルクを準備し、ミルクをあげ終えたら、ゲップをさせ、寝かしつけるといったチームプレイで乗り越えました。1か月検診を受け、母子ともに問題なかったので、自宅へ戻りましたが、この最初の1か月が一番寝不足になり、心がささくれ立ってしまうのがわかりました。
子どもが成長していくにつれ、次第に生活のリズムができていき、夜間も十分に眠れるようになりました。生後5か月くらいから離乳食をあげ始めたところ、最初のうちは、「この得体の知れないものはなんだ?」といった表情ですぐに吐き出してしまいましたが、徐々に食べてくれるようになりました。手間暇かけて作ったものは全然食べないのに、冷凍食品やレトルトの離乳食だとよく食べ、離乳食の食いつきは、かけた手間とは関係ないことを学びました。無理せず気長に離乳食を進めていこうという気持ちで、夫婦でお互いに協力し合いました。
子どもが1歳になり妻が職場復帰してからは、日中は一人で育児をしていました。
朝、子どもと一緒に起きて朝ごはんを食べ、妻を見送り、朝ごはんの片付け、洗濯や掃除を子どもが教育テレビを見ている間など隙を見ながらやりました。子育て支援センターのイベントに参加したり、ベビースイミングへ行ったりして、生活に変化があるように心掛けていました。午後のお昼寝から目が覚めたら、お散歩に行き、近所の公園のブランコで遊んだり、手押しの三輪車に子どもを乗せて、散歩中の犬を探しに行ったりするなどして過ごしていました。ワンオペは日中の家事と子どもの世話を全部自分でやらなければなりませんでしたが、できる時はしっかりやって、できない時があってもいいという気持ちで乗り越えました。
スムーズに復帰することができました。通常の業務は体が覚えていたので、復帰してすぐの窓口相談や来客対応も問題なくこなすことができました。
育児休業に入る前に、業務の基本を丁寧に教えてくれた上司や同僚、そして暖かく迎えてくれた職場の方々には感謝しかありません。
育児休業を利用してよかったことは、子どもの成長を間近で見ることができたことです。子どもの成長はあっという間で、日々できることが増えていきます。その成長を妻と共に見守れたことがとてもいい経験になりました。
とはいえ、育児は楽しいことばかりではなく、理不尽なこともいっぱいありました。床に散らばる麺、テーブルやいすに擦り付けられるごはん、片付けたそばから散らかるおもちゃなどなど・・・。
育児休業を取得することで理不尽なことに少しだけ耐性ができたのは、思わぬ副産物でした。
就職先を決めるうえで、ワークライフバランスの実現が可能な職場であるかどうかは、重要なポイントになってくると思います。
茨城県では、育児休業に限らず様々な制度があり、職員のワークライフバランスの実現を図っています。最近では、育児休業を長期間利用する男性職員も多くなっている印象であり、制度の活用が進められています。就職先を選択する際の要素として考えてみてはいかがでしょうか。
このページに関するお問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください