梅毒　あなたの身近にも！？

梅毒は急激に増えています！

茨城県内の梅毒感染報告数は急速に増えており、今年は過去最多となりました。中でも土浦保健所管内は

県内で最も梅毒報告が多くなっています。土浦保健所では、県民の健康と安心のため、性感染症検査の普及や情報発信などの取り組みを行っています。

梅毒感染は男性では20～50代に多く、女性では20代で最も多いことが国内のデータからわかっています。
茨城県内も全国と同様の傾向が見られます。しかし土浦保健所管内では20代女性の報告が多くありません。これは、若い世代の女性が適切に検査・治療が受けられていない可能性があります。
保健所では普段から無料匿名で性感染症検査を行っており、女性の方も検査を受けやすい配慮をしています。

梅毒とはどんな病気？​​​​​​

梅毒は主に性行為を通じて人から人へうつる感染症です。梅毒にかかると、感染したところ(性器や口の中)に小さなしこりができたり、全身に発疹がでたりします。また放置すると数年から数十年かけて全身に異常をきたし、時には死に至る可能性もあります。

ここで問題となってくるのが、梅毒は症状が自然に一旦消えたり、気づきにくかったりして見逃されてしまいやすい病気だということです。県内の報告では、10人に1～2人ほどは梅毒に感染しているにもかかわらず症状の自覚がありませんでした。

症状がない、あるいは自然に一旦消えた場合も、周りの人に感染するリスクはあります。一時的でも気になる症状があったり、周囲で感染した人の話があれば、早めに検査を受けましょう。梅毒は早期に適切な治療を行えばきちんと治すことができます。

女性と梅毒の関係

女性の梅毒は、自身の健康の問題だけでなく、赤ちゃんへの影響も大きな問題となります。

県内のデータでみると、女性の感染者の10人に1人が妊婦さんです。妊娠中の梅毒感染は死産・早産のリスクとなるほか、梅毒にかかって生まれてくる赤ちゃん(いわゆる先天梅毒)は、様々な発育の問題をきたす恐れがあります。

妊娠中も梅毒の治療は可能です。また治療が早いほど赤ちゃんへの影響が少ないことが知られています。妊娠の可能性があるときや、妊娠を希望しているときは、早めに感染症の検査を受けましょう。

梅毒＝性風俗？

梅毒＝性風俗という思い込み・偏見は危険です。県内のデータを見ると、男性の感染者では性風俗を利
用している人が一定数いますが、女性では性風俗を利用していない人や性風俗で働いていない人の感染
も多いです。過去の県内のアンケート調査では、女性では、特定のパートナーから感染した人のほうが、
性風俗で働いている人よりも多かったという報告もあります。
全国的に梅毒の感染者が急増していることを踏まえると、性行為があれば誰でも感染のリスクがある
と考えた方がよいでしょう。自分は関係ないと思わず、正しい知識を持ち、感染を広めないことが
大切です。
コンドームは梅毒を100％予防するわけではありませんが、適切に使用することで感染のリスクを減らすことが出来ます。また少しでも気になる症状・感染のきっかけがあれば検査を受けることも重要です。

梅毒が気になったら

梅毒は血液検査で調べることができ、身体の診察は必要ありません（ただし、感染のきっかけが疑われるイベントから3カ月以上たってから採血をする必要があります）。お近くの医療機関や保健所で検査ができますので、ご相談ください。

土浦保健所では梅毒を含む性感染症の検査が、無料・匿名で行うことができます。事前予約制のため、あらかじめ電話にてご連絡ください。

茨城県各保健所の連絡先はこちら。
https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/yobo/shitpei/yobo/nanbyo/aids/index.html

ひとりで抱えこまないで

性感染症は周りに言いにくい部分があり、ひとりで悩んでしまう人も多いかもしれません。保健所では検査を受けるべきかどうか悩んでいる場合に、電話で相談に乗ることが出来ます。プライバシーが気になる場合には匿名での相談も可能です。保健所には看護師資格を持つ職員が在籍しており、女性の方でも安心して相談を行えます。

土浦保健所には、症状があって検査に来る人だけでなく、無症状で検査をする方、友達同士で誘い合ってくる方、ブライダルチェックでくる方など、様々な事情を持つ方が検査を来ています。一人でかかえこまず、気になることがあれば気軽な気持ちで相談してみましょう。