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更新日:2020年11月6日
この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。
つくば霞ヶ浦りんりんロードにおける自転車転倒事故について(2)
つくば霞ヶ浦りんりんロードにおける自転車転倒事故について(3)
(作成:報道・広聴課)
令和2年11月6日(金曜日)
10時30分~11時08分 会見室
時事(幹事社):幹事社の時事通信です。よろしくお願いします。まずは,知事の方から発表をよろしくお願いします。
知事:本日は,県民の健康長寿を目指す観点で,一つ,発表をさせていただきたいと思います。この表のように,茨城県の健康問題を語る上で,生活習慣病による死亡率が全国平均に比べるとかなり高い。その要因の一つが,どうも塩分の取り過ぎであるということがわかります。
こちらの左の表にございますように,脳疾患系,あるいは心疾患,糖尿病,全国的にも,茨城県はワーストから1桁台,あるいは10位ということで非常に悪いわけですが,その要因の大きな一つとして考えられているのが塩分の摂り過ぎということでございます。男性ですと全国平均より1日平均0.4グラム,女性ですと0.2グラムほど多く摂っているということでございまして,健康長寿日本一を目指す観点からも,減塩ということをしっかりと県として進めていかなければならないと考えておりまして,このたび,11月20日を皮切りに,毎月20日を「いばらき美味しおDay」という減塩の日ということでキャンペーンをスタートさせたいと思います。
20日という意味は,40(しお)の語呂合わせの半分ということで20日を選んだわけですが,減塩の日に合わせて,県内の様々な企業等と連携した取り組みの普及啓発を行ってまいります。
まず,県内のスーパーでは減塩商品の特設コーナーを設置していただいたり,あるいは,減塩商品のPOPなどを表示いただくというようなこともお願いしております。それから,減塩の日に合わせまして,スーパーのチラシによる広報なども販売促進のためにお願いをするところでございます。
また,県内スーパーや公共機関における減塩の日のポスター,チラシの掲示でありますとか,県庁の食堂,カフェテリアひばりなどでも減塩メニューを提供するというようなことも実施したいと思っております。
さらに,「いばらき美味しおスタイル」という形で,減塩メニューを提供いただける飲食店に対して,「いばらき美味しおスタイル指定店」という形で登録をしていただいて,県でも広報させていただくということでございます。条件としては,塩分3グラム以下の献立を1品以上提供いただく。食材の一部に県産品を使用していただくということで,11月6日から募集を開始したいと思います。
さらに,美味しおスタイル指定店にはプラチナ店というカテゴリーも設けまして,より積極的に健康食を出していただけるというお店に対して,プラチナ店という指定をさせていただきたいと考えています。
プラチナ店の条件としまして,減塩以外に,野菜たっぷり,カロリー控えめというような健康的なメニューを提供していただく。それも5品以上提供していただくということが一つ。その5品以上提供していただく健康メニューの中で,最低3品以上は減塩メニューが含まれているということが条件でございますし,お店でありますとか,スーパーでありますとか,それが10品,減塩メニューはそのうち5品以上ということになります。
こういう形で,県全体で減塩運動というのを進めることによって,県民の生活習慣病の減少,それから,健康の改善ということを是非推し進めていきたいと考えております。私からの発表は,以上です。
時事(幹事社):ありがとうございます。幹事社から何点か質問させていただきます。この取り組み,例えば,美味しおスタイル指定店などを含めて,ほかに先行する自治体があるのかどうか,お伺いします。
知事:同じような減塩の日を定めたような動きをしていた例として,岩手県などがございまして,摂取量についても成果を上げたという実績もございますので,茨城県としても是非そういうところを見習いながら,しっかりと県民の生活習慣の改善を是非進めていきたいと思っています。
時事(幹事社):わかりました。もう1点,このタイミングでの発表となったということで,どういった経緯があって,どういった検討が行われてきたのかというところはございますでしょうか。
知事:このタイミングになった経緯というのは,今まで何でやらなかったのかということですか。
時事(幹事社):そうですね。あと,なぜこの時期なのかということです。
知事:別に,特に理由はありません。健康長寿に対する取り組みは,これまでも「元気アっプ!リいばらき」のようなメタボ対策になるようなアプリを提供してきたとか,取り組みはしてきておりましたが,さらに取り組みを進める上で,何が一番最優先かと考えた時には,どうもこれは減塩というのが重要な要素になるのではないかということで,しっかりと県民にわかりやすい形でのキャンペーンを進める必要があるということで検討してきた結果,現在,発表するというタイミングになったということです。
時事(幹事社):わかりました。ありがとうございます。では,幹事社からは以上です。この発表事項に関して,質問ございますでしょうか。
茨城:プラチナ店という話が出ましたが,プラチナ店となることのメリットとか特典みたいなものは何かあるのでしょうか。
知事:そもそも指定店になった時に,のぼりであるとか,ステッカーであるとか,指定店であるということを示すようなものを提供させていただくということでございますし,プラチナ店になれば,プラチナ店であるということのシンボルマークを提供させていただくことになるかと思いますので,そういう意味では,お店,あるいはスーパーについても,しっかり取り組んでいるというプレミアムがつくという効果はあるのではないかなと思っています。
茨城:プラチナ店を増やしていいくに当たって,飲食店とか,スーパーとか,お弁当屋さんとか,そういったところに,こういう取り組みをしているよという普及に向けての取り組みというのは何かあるのでしょうか。
知事:既にこういう取り組みをするということは色々相談をしておりまして,もう既に何社かご協力いただけるところも出てきておりますので,今日,スタートとして募集を開始する中で,しっかりと啓蒙しながら,是非多くの方に参加いただけるように努力していきたいと思います。
茨城:ありがとうございます。
共同:そもそもなぜ茨城県では塩分の摂取量が多かったという要因などの分析は行っていますか。
知事:逆に,県外ご出身の記者の方はどのぐらいいらっしゃいますか。その方にお聞きしたいのですが,茨城県で食事して,ちょっとしょっぱいなと思ったことありませんか。
共同:どちらかというと,素材の味を生かす系の。
知事:比較的薄味に慣れた人からすると,ちょっと味が濃いなと思うメニューなどもあるような気もするのですけれども,例えば,お味噌汁の味付け,あるいは,うどん,そばの味付けなどについても,味の濃いところはあるのではないかなと思います。それは慣れというか,習慣みたいなところもあるので,気をつけて,少し塩分を抑えめにと心がけるだけでも大分違うと思いますので,そういう意識を皆さんに常日頃から持っていただくということが重要なのかなと思っています。
共同:もう一つ,これの位置づけなのですが,これは県の呼びかけというか,キャンペーンといった位置づけになる。
知事:県によるキャンペーンですね。単なるキャンペーンの中でも,特に,各飲食店さんとかスーパー,あるいはお弁当屋さんとか,そういうところが努力しているのがわかるような形で,県としてもタッグを組んでやらせていただきたいということで,県民に,より普及しやすい形で。この意識が広がっていくと,今度はご家庭でも,皆さん,ちょっと塩分控えめにしようかなというふうに気持ちがどんどん動いてくるのではないかなということを狙っております。
時事(幹事社):他にありますでしょうか。
茨城放送:生活習慣病の予防,それから,減塩といったことというのが,ある種,基礎疾患の項目を減らすという取り組みの一つということで,これというのは考える一つになるのでしょうか。
知事:そうですね。茨城県はちょっと不思議なところで,平均寿命は全国でもあまり良い方ではない,どちらかというと30番ぐらいだったかなと記憶していますが,健康寿命は結構高いのです。ですので,あまり皆さんの自覚と実際の寿命とマッチしていないというところがあるのですが,統計とかを見てみますと,生活習慣病の割合というのが非常に全国的にも高い地域になってしまっておりますので,そういうところをしっかり改善することが,実質的な健康長寿をさらに伸ばしていく重要なポイントだと思いますし,平均寿命も,元気で健康でいて長生きしていただくという方を増やすためにも,こういう取り組みが重要なのかなと思っています。
茨城放送:ある種,そういうことによって,基礎疾患を減らすということによって,今,新型コロナ禍と言われていますが,そういった危険性を抑えるということもあるわけですか。
知事:新型コロナの関連性ということについては,別に,新型コロナを意図しているわけではないのですが,こういう基礎疾患を持っていると新型コロナも重症化しやすいということも当然ありますし,全体的な健康を維持するということの重要性というのが,これから高齢化が進む中でも,本当に重要になってくるのかなと思っています。
茨城放送:ありがとうございます。
TBS:今回の減塩のお店に呼びかけということでありますが,学校給食とか,そういうことに関しては何か対応はしますでしょうか。
知事:当然,学校給食にも呼びかけて,市町村の運営になると思いますが,減塩メニューを取り入れていただけるように働きかけていきたいと思います。
TBS:生活習慣病の原因の一つ,塩分以外にも,適度な運動とか,いろいろ対象等はあると思いますが,今後,そういうところの拡大というのも視野に入れているのでしょうか。
知事:茨城県の健康長寿を考えていく時に,若い方たちの健康意識を,特にメタボリックシンドローム,あるいは,カロリーの摂り過ぎによるメタボというものが働き盛りの方を中心に多いということもあって,「元気アっプ!リいばらき」というアプリによって健康を管理していて,参加者の中でも競い合えるようなアプリを提供してメタボ対策というのも既に進めてきたところでありますし,今回,高齢の方なども含めて,減塩をしていくことで,生活習慣病の予防をさらに推し進めるということの組み合わせで,これをさらに徹底していくことが非常に重要なのではないかなと思っています。
TBS:ありがとうございます。
読売:少し個人的なお話かもしれないのですが,知事も,普段,減塩に対して気をつけていらっしゃいますか。また,このキャンペーンをやることで気をつけていきたいという意気込みがあればお願いします。
知事:私も気をつけていますと言いたいところですが,これまでそんなに意識はしてこなかったので,3グラムとか,具体的な基準も,今回,私自身も勉強になりましたので,少ししっかりと自分の食生活の中でも気にしていこうかなと思っています。
東京:この指定店募集連絡先に書いてある委託業者の日宣メディックスというのは,どうやって選定されたのでしょうか。
事務局:何社かに呼びかけをいたしまして,その中でプレゼンテーションをしていただきまして,その中で選定をさせていただきました。
東京:わかりました。ありがとうございます。
時事(幹事社):いかがでしょうか。では,発表事項に関しては以上とさせていただいて,幹事社の方からそれ以外の質問をさせていただきます。
まず,偕楽園の有料化から1年となりました。これまでの知事の受け止めと,今後の魅力向上などを含めて,課題や展望,あと,新型コロナでそもそも集客が難しいという状況もあると思うのですが,そのあたりも踏まえて,知事のお考えをお願いします。
知事:昨年度の実績,今年度に入ってからの4,5月も含めた実績を見ても,新型コロナの影響が大き過ぎてしまって,有料化によって様々な魅力向上策をとろうとしていたことができなかったり,とっても,その成果としてなかなか測れなかったりしている状況であるのかなと思っています。最近,少しずつ戻りつつあるとは思いますが,これからが本当の成果を出せる時期なのかなと思っています。
皆さんも既にご存じのとおりのライトアップの試みでありますとか,梅まつりの時期に合わせてチームラボなどと組み合わせた大規模なイベントも企画しておりますし,あるいは,拡張部で県内初のPark-PFIを使った迎賓館のような施設をつくっていくという企画もございますし,そういうことによって,今まで本当に梅まつりの時期だけの集客しか期待できなかった偕楽園について,茨城県の魅力を支える通年型での観光施設に脱皮していく努力をしっかりと進めていけば,かなりの効果が期待できるのではないかなと希望しております。
時事(幹事社):わかりました。ありがとうございます。次なのですが,りんりんロードの事故についてなのですが,まず,この事故についての知事の受け止めと,対策について,今後のスケジュール感というか,例えば,補正予算を組んで対応するとか,そういったあたりはどのようにお考えなのか。
知事:実は,私も,自民党県連のサイクル部会のときに一緒に走って,私自身がまさに同じ場所で転倒して,これは確かに危険だということを指摘してきたわけですが,今回は不幸な事故になってしまって,早急に対策をとる必要があると思っております。
とりあえずは,ここはちょっと滑りやすいということを注意する掲示などで対応をしながら,できれば,年度内にしっかりと舗装も含めて改修を,特に,通行量の多い土浦からつくばにかけての,多分,カラー舗装のところが濡れているとぬるぬるとぬめりやすく,藻がつくというか,そういうことで滑りやすくなってしまうようなので,そういう舗装の改修というのを進めていきたいと思っています。
時事(幹事社):わかりました。年度内というのは,それは補正を組むというような。
知事:いや,既存予算の中でやりくりできると思っています。
時事(幹事社):わかりました。ありがとうございます。続いて,「いばらきアマビエちゃん」なのですが,アプリなどもリリースして,NTTとの協定などいろいろ普及に向けた取り組みをされていると思いますが,現状の進捗といいますか,普及度について,どのような状況でしょうか。
知事:事業者の登録というのはかなり進みまして,特に飲食店などではもう8割以上の方が登録をいただいているということで,かなりそちらの方は進んできているのかなと思います。
ただ,問題は利用者の方で,利用者の方も伸びてはきているのですが,全体の県民の数からするとまだまだ少ないというところで,この前も,NTTドコモ様と連携して,登録の仕方などについて,インストラクトというか,ドコモショップで教えていただくような協定を結ばせていただいたわけなのですが,ここについてしっかりとさらに推し進める必要があるなと思っています。北海道などの状況を見ても,これから冬場にかけてかなり感染者が増える可能性が私はあると思っていますので,アマビエちゃんの浸透ということが急がれるのかなと思っています。
一方,利用者の方に提供している月2回の抽選の県産品のプレゼント,あれも結構話題になってきていまして,色々な方から,実は自分は当たっていないのだけれども知り合いが当たったとか,自分も当たったとか,それで結構ちまたで話題になっているのかなと。非常に好評になっているのかなと思います。そういうのをうまく活用しながら,利用推進の起爆剤にしていきたいと思っています。
時事(幹事社):ありがとうございます。最後に1点なのですが,先ほどと重複する部分もあるのですが,これまで新型コロナの対策で,補正予算をほぼ毎月といっていいほど組んできましたが,12月の議会に向けてまた補正を組む考えがあるのかというのと,あるとすれば,コロナ対策という今の局面を踏まえて,どういうメニューになるのかというのを伺えますでしょう。
知事:コロナ対策に対する補正は組みます。中身については,まだ検討中なので,ここで申し上げることはできませんが,組みます。
時事(幹事社):わかりました。ありがとうございます。幹事社からは以上です。各社さん,お願いします。
共同:各県知事から,全日空の出向受け入れに関する声が幾つかの県から上がってきていますが,茨城県の考え方はいかがでしょうか。
知事:残念ながら,茨城空港には全日空が飛んでいないので,真っ先に手を挙げているところは全日空さんが飛んでいる路線のあるところなのかなと私は推測しているのですが,ちょっと確認はしていないのでわかりませんが,茨城県としても,もし要請があれば,当然,検討はしたいと思っています。ただ,一方で,全日空以外にも,そういう状況でいろいろ対応しなければならない企業はたくさんございますので,全日空だけ取り上げて,是非やりますというわけにもいかないのかなとも思っております。
共同:それともう一つ,県庁内部でのはんこ廃止が完了したということでしたが,ここ1カ月,自治体のはんこ廃止表明が相次ぎまして,その中では茨城県は結構先駆け的な存在になるのかなと思います。それで不都合が生じたとか,こういう難しさがあったり,逆にこういうメリットがあった,発見があった,そういった点があればお聞かせください。
知事:内部の手続きに使っている印鑑というのは,いわゆる認め印を慣習として押していて,本人の証明にもならないし,本人の意思確認にしても何となく中途半端だし,何となく慣習でずっと続いてきたというものが非常に多かったのかなと分析しておりますので,廃止することによって不都合ということは特段聞いていませんし,逆に,自宅にいながら,文書を電子的に送ることができれば,ステイホームを実施しながらの業務遂行にもスムーズに移れる。あるいは,逆の言い方をすると,印鑑を押して紙で提出しなければならないという内部手続きがあったがゆえに,わざわざステイホーム期間中に役所に来なければならないということがもうなくなるという効果としては見込めるので,今後,例えば,感染がさらに拡大してきた場合においての危機管理,さらには働き方改革,そういう意味では,一歩前進なのかなと思っています。
共同:それと,廃止に当たって特に難しさといったものは。
知事:なかったです。決めの問題ですので。内部手続きなので,全然難しくなかったです。
共同:ありがとうございます。
読売:昨日の知事会で,政府の呼びかけを受けまして,年末年始の帰省とか,旅行の分散呼びかけのメッセージが採択されました。改めて知事としての受け止めと,県として考えている取り組み,あとは県民へのメッセージなどあれば,お聞かせいただけますでしょうか。
知事:政府として,なるべく一度に人が集まるのを避けて,分散して休暇を取ろうということを推奨するという意味だと思いますので,県としても,そういう具体的な要請が来れば,しっかりと協力していきたいなと思っていますし,柔軟な対応を皆さんにも求めていきたいと思っています。
読売:県庁としては,仕事始めとか,その辺での対策,取り組みとかは何か考えていますか。
知事:そもそも,我々,既に,仕事始めというのも,講堂に集まってみんなで知事の話を聞くということももう廃止して,事前に私が録画した年頭訓示をそれぞれのモニターで見ていただくということなので,これは,実は,別に自宅でも見られる話だと思いますので,そういう意味では,環境はできていますので,不必要に職員が登庁しなくてもいいような体制はできていると思いますので,柔軟な分散登庁,あるいは必要最低限の人数での県庁の運営なども,この際ですので,試してみたいと思っています。
読売:多分,政府としても,11日にかけての分散休暇取得だと思うのですが,柔軟な休暇取得を。
知事:そうですね。その前提として,県庁の話だけで言うと,県庁の運営を,実際に登庁される方,自宅から勤務する方も含めて,どれだけの少ない人数で回すことができるかという実験なども併せて検討したいなと思っています。
読売:同じく新型コロナ対策なのですが,昨日,国内の感染者が2カ月半ぶりに1,000人を超えて,県内でも1カ月ぶりに10人台,2桁台になりましたが,改めて,現在の感染状況の受け止めと,今後の感染拡大防止に向けた県としての取り組みなどをお聞かせ願えますでしょうか。
知事:茨城県も,感染者の数,10人前後のところで行ったり来たりという状況が続いていますが,ヨーロッパであるとか,あるいは北海道の状況を見ておりますと,今後,冬場にかけて気温が低くなってくると,感染がさらに大幅に拡大する余地というのは非常に大きいのかなと思っています。
それに備えて,県では,対策を先手,先手で打ってきているつもりでございますが,これまでの病床の確保,あるいは検査体制の拡充に加えて,この前発表しましたように,近所の様々な診療所でインフルエンザかコロナかわからないような方を含めて,きちんと検査をして,治療いただけるような体制も県の医師会の協力を得て構築しているところでありますので,そういう体制をさらに確実に回せるように備えていきたいと思っています。
読売:他県の知事だと,第3波が来たとおっしゃっている。愛知県知事とかですが,知事として,今はまだ第2波の延長上なのか,それとも第3波の入り口にきているのか,どういう意識でしょうか。
知事:あまりそれを議論しても意味がないかなと僕は個人的に思っているのでありますが,7月から再び感染者が出てきたものが,結局,今回の特徴は,第1波と違って,第1波は完全に外出自粛と休業要請と緊急事態宣言を出して,東京以外は抑えたのですが,東京でくすぶっていた火がまた第2波という形で再燃して,それが今回は緊急事態宣言で外出自粛というような形でどーんと抑えていないので,ずっと感染者がある程度の数,出続けている状況が続いているということなのかなと思います。ですので,種火は全国的にあるので,その条件さえ揃えば,クラスターが発生したりとかして,急激にまた感染者が増える可能性というのはどこにでもあると認識しています。
NHK:先ほどお話があった診療・検査医療機関の件ですが,今週から運用が始まりましたが,その所感をお聞かせ願えますでしょうか。
知事:各現場の診療機関の医師の方々,大変いろいろご苦労,あるいは悩まれることが多い中でご協力をいただいて,600以上もの診療所等にご協力いただくことができる形でこういう体制をスタートすることができたのは,県としても本当に心から感謝を申し上げたいと思っていますし,これがしっかり機能して,これから来るであろうインフルエンザとコロナとの同時流行の可能性のある時期を茨城県としてはしっかり乗り切っていきたいと思っています。
NHK:実際に運用してみて,現場の方から,連絡なしに直接来るとか,そういった話というのは上がってきていますでしょうか。
知事:まだ今のところ私の耳には届いていません。
NHK:ないですか。
知事:はい。
NHK:まだ始まったばかりなので,そういったことをまだ存じ上げない方もいらっしゃるかもしれないのですが,改めて知事のほうから呼びかけをお願いいたします。
知事:やり方が今までと変わったとはいえ,発熱のある場合には,まず電話でお問い合わせいただいて,予約をしていただいて,地域の診療所等に行っていただくか,保健所等の受診・相談センターにお問い合わいただくというのが基本的なルールでございますので,まずはお電話をいただくということが先決なのかなと思っています。
茨城:工場立地動向調査についてなのですが,先日,上半期分が発表になりましたが,改めまして,受け止めと,下半期について見通しをお聞かせください。
知事:工場立地動向調査,上半期の発表で見ると,これまで,私,よく皆さんに,断トツで茨城はトップを続けてきましたと申し上げているわけなのですが,コロナの影響は避けがたく,上半期の今回の発表では工場立地の件数及び面積とも厳しい状況なのかなと。全国的に厳しい状況の中でも,茨城県も厳しい状況なのかなと思っています。
ただ,一方で,茨城県の企業誘致部隊は相当頑張っておりまして,下半期に向けてかなりの大型案件,10ヘクタールを超えるような大型案件もほぼ内定しているものが幾つもございますし,サプライチェーンの見直しという形で,海外の拠点を茨城県に持ってくるというような話も進んでいますので,通年で見ると,茨城県はまたかなりのいい成績を出せるのではないかなと私は自信を持っています。
東京:前回の定例記者会見で,福島の処理済み汚染水について,海洋に捨てることについて,知事は幾つかの条件を挙げられた上で,容認することも視野に入ってくるという言い方をされたと思います。これに対して,日本共産党県委員会から,過日,申し入れがあったかと思うのですが,撤回してほしいということと,国に再検討を申し入れてほしいという内容,この申し入れを読まれたかどうかということと,現時点での処理済み汚染水に対するスタンスを改めて説明していただいてもよろしいでしょうか。
知事:処理水についてのスタンスというのは,私から言わせると,ずっと一貫しておりまして,これが最良の方法だということの検討の経緯というのをしっかりと示していただきたいということと,風評対策,これは科学的に安全だということであったとしても,風評という懸念があるので,風評対策を地元の理解を得ながらしっかり打っていく,この2つが重要ですよねということを申し上げておりまして,その方向で国が対応していただけるのであれば,当然,理解をするということなのかなと思っていますし,そのスタンスは変わっておりませんので,共産党の方からの申し入れはあったかもしれませんが,私としては,一貫した姿勢で本件については臨んでいきたいと思っています。
東京:10月22日の記者会見で,何か方針を変えたということではないということですね。
知事:ありません。
東京:わかりました。
読売:先ほどのりんりんロードの件なのですが,滑りやすい路面は,全長180キロの中でどのぐらいあるという認識が現在あるのでしょうか。
知事:カラー舗装のところが20キロぐらいあるというふうに。
事務局:旧りんりんロードのところなので,40キロぐらい。20キロぐらいはもう直してある。
知事:だから,残り20キロということですね。
読売:その直した20キロというのは,前回,知事が視察された後に直したのですか。
知事:いや,そんな早くは直らない。たまたま直っていたということだと思います。
茨城:先ほどの偕楽園1年の件でお尋ねしたいのですが,これまで,コロナの影響で,料金収入というのは想定よりも抑えられたのかなとは思うのですが,今年に策定されたアクションプランでは,おそらくそういった料金収入なども活用しながら,それから,園内のハード整備ですとか,そういったものにも活用されていくのかなと思っていたのですが,そういったところに対しての影響というのはどの程度あるのかというところをお聞かせください。
知事:いずれにしても,料金の収入だけで維持費も全部賄うことは無理なので,あれは,ある意味,負担の公平さという観点も含めて,梅まつり以外の時には県外の方,梅まつり期間中は県内の方も含めて,利用者の方にご負担いただくということで,ある意味,利用していない方が税金を納めて,その税金から出ている維持管理費,あるいは魅力を増すための新たな投資の費用も出すわけなので,その点の公平性の観点から料金を有料にさせていただいたということでございますので,料金収入は,当然,想定よりも減っていますが,それによって何ら魅力向上のための投資とか,そういうものが影響されることはありません。
茨城:ありがとうございます。もう1点,先ほどのりんりんロードの件で確認なのですが,カラー舗装の20キロの部分に対して,今年度中に改善されるという。
知事:全部ではなくて,土浦からつくばの区間ですね。特に交通量の多いところをまず優先的に。多分そこは年度内に完成するようにできるのかなと思っています。できれば,残り全部20キロをやりたいですが,なかなか時間的な制約もありますので,可及的速やかに,少なくとも交通量の多い土浦-つくば間は年度内には全て改修を終えようというふうにしたいと思います。
時事(幹事社):時事通信から,もう1点,お伺いします。これは参考レベルなのですが,米大統領選なのですが,もうほぼ大勢は判明したような情勢ですが,ECサイトなどを通じてアメリカへの県の工業製品の売り込みなどをされてきた件もありますので,知事としてどうごらんになっているかということを伺えますでしょうか。
知事:大統領の選挙の結果によって,茨城県のこれまでのアメリカ市場に対する取り組みがそんなに大きく影響されることはないのかなとは思っておりますので,まだ結果は最終決定していないので,紆余曲折もどうもありそうなので,しっかり見守っていきたいなと思っています。
時事(幹事社):ありがとうございます。他にありますでしょうか。では,ないようですので,以上で,ありがとうございました。
知事:ありがとうございました。
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