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更新日:2020年4月21日

新型コロナウイルス感染症に係る知事記者会見(2020/4/16)の発表内容

知事からの発表内容

 茨城県内におけるコロナ対策の現状,動きについて,本日,アップデートさせていただければと思います。

 まず,ご覧いただきましたとおり,感染者数の推移です。この1週間も含めて,いわゆるこれまでの感染の濃厚接触者,知人とか家族とかクラスター関係,そういう方以外の新規の数は大体5人以下で収まっております。そういう意味でも,今見る限りでは,新規の数は安定していると。状況は全くコントロールできなくなっているというものではないと理解しております。しかしながら,これは,現時点がどうなっていて,それが2週間後どういう数字になるかというのは全く予断を許さないと我々は考えております。

 一つ,これをご覧いただきますと,地域ごとの感染者の分布です。クラスターが発生したところは非常に多くて,この1週間の人数の拡大も竜ケ崎保健所管内などは非常に多くなっている。これは大体がクラスター関係者ということと,また,日立保健所,ひたちなか保健所など県全域にわたって感染が広がっているという状況がご覧いただけるかと思います。

 続いて,感染者の数を一番多くするのはクラスターの発生なのですが,もともと4つあったクラスター,1つは終息させたので,現在,我々が把握しているいわゆるクラスターは3つだと考えております。

 この1週間ですが,かなりの数の検査を網をかけてやっております。相当な数が陰性として出ているのですが,陽性もこの1週間でそれぞれのクラスターでちょうど7人ずつ増えているというのが現状です。

 ただ,一方で,かなりの数,PCR検査を回しながら関係者の把握をして可能性を潰していっていますので,まだまだ陽性の患者が増えてはいますが,何とかクラスターを潰していきたいと考えています。

 現在の茨城県の医療体制,今こういう状況で,今後患者が急増してきた時に真っ先に問題なのが医療体制,皆さんご存じのとおり,そうでなくても茨城県は人口10万人当たりの医師数が全国でもほぼ最下位に近い状況の中で,今,必死になって入院体制,医療体制の維持を図っております。

 県の入院調整の本部で今把握している病床の数は,総数でいうと,今まで119床を確保しています。これは条件付きではなくて,すぐにでも使える病床という数です。そのうち14床が重症者用の病床です。105床が中等症なり軽症者用の病床となっています。それぞれ入院患者が入っていますが,14床に対して,6名,今そこに入院されている重症の方がいらっしゃる。中等症が16名,問題は,軽症が56名いらっしゃるということです。つい最近までは,厚生労働省の指針で,陽性イコール即入院だったものですから,こういう数になっています。

 現在,まず,病院自体のキャパシティを増やすということで,県全体で119床から151床まで,これも条件付きではありません。必要となったらすぐさま受け入れられるという前提で151床まで増床するという目途ができております。

 そのうち,重症者用の病床も14床から30床まで必要であれば増やせるように手配することができました。それから,主に中等症の方の病床として121床,合計151床ということになります。

 この中で,我々が一つ危惧しているのは,一生懸命こうやって病床を確保して,スタッフを確保して,支えているのですが,県内に,非常に悲しいことでございますが,医療機関及び医療従事者に対する偏見,あるいは差別的な対応が見られている。大変現場の方々が苦悩されている。例えば,前にもお話ししましたが,タクシーに乗せてもらえなかったり,あるいは,子どもを保育園に連れていくと入園を拒否されたり,そういう事例が報告されておりますので,是非,県民の皆様には,こういう最前線で頑張っていらっしゃる方に対して,温かいエールと,一緒になって戦うのだと,彼らを助け,支えていただければと思っております。

 その他に,ちょっと戻りますが,医療崩壊を防ぎながらどうやって体制を維持していくかというもう一つのキーが軽症者なのです。今,軽症者が56名いらっしゃいます。この方を入院病床から,いわゆる病院とは別に用意する施設にどんどん移っていただけるかどうか。それによってこの病床が空くかどうかというのが非常に大きいわけでございます。今日時点では,10室,つくば市の施設で既に3名の受け入れを始めております。20日時点でこれが200室に増えます。さらに,21日には230室,さらにその先に大体その倍近くの施設を確保できる見通しがある程度立っております。

 公的,民間両方合わせてこういう状況になっておりまして,最初のつくば市の施設での軽症者用施設の決定を受けて,地元で大きな問題になったという話も伺っております。しかし,感染症対策の専門家のご指導をいただきながら,適切な運用体制で,絶対にここから周辺に感染が広まるような可能性を100%排除できるような体制でやっておりますので,もし仮にこの施設が近くにあるとわかっても,決して不安になる必要はないということを申し添えます。責任は私が一切負いますので,その点は安心していただければと思います。

 それから,医師会に対して,我々,昨日,発熱外来の設置への協力を要請いたしました。医療崩壊を防ぐためのもう一つの方法として,院内感染の防止,あるいは患者のたらい回しという事象も既に東京などでもよく起きているという話を聞きますが,そういうことを防ぐために,各地の医師会の構成員の先生方のご協力もいただきながら,発熱外来ということで,発熱のある方の診療をスムーズに別途行うことによって,院内感染の防止,あるいは,効率的な診療の確保を目指していきたいということであります。

 ということで,実は,昨日,私は,口頭ですが,西村大臣に,政府の緊急事態宣言対象地域の拡大という話を伺っているので,本県も対象に入れてほしいと依頼をさせていただいております。本日,正式に文書でも既に依頼をさせていただきました。マスコミ等でも随分報道されていますが,今,緊急事態宣言対象地域になっている首都圏から大量に人があふれ出ている状況が目につきます。

 そういうところで,流入を何とかストップしたいということと,ある意味,対象地域とならないと,法的なバックグラウンドを持って休業要請ができない,難しいということもあって,例えば,感染者の数,あるいは2倍になるスピード,さまざまな観点で緊急事態宣言対象区域を選んできたわけでございますが,茨城県のように,首都圏の近郊で,人の流れが見えていて,かつ,問題は,茨城県は東京と最も違うのが医療体制です。医師,あるいは看護師,スタッフ,病床を含めて東京とは比べものもならないくらい脆弱なわけです。このままその流れで感染が仮に今のペースを維持できなくなって,倍,倍と増えていくようになると,あっという間に茨城県は医療崩壊を起こしかねないと我々は危惧しておりますので,是非,政府には,本県の追加を検討していただきたいということでお願いをさせていただいています。

 直近の報道ですが,全国を追加するという議論も専門家の間でされているという話も聞きますが,是非それを実現していただければと思っております。

 もう一つ,新しい策として,休業要請ができないとしても,業種・業態の特性に応じて,営業する時のガイドラインを今,作成しております。今はまだ作成途上なのですが,正式には今後発表することになると思いますが,例えば,パチンコ店の例です。最近,特に県南の方で人があふれているという問題がありますが,社会的距離を保つようにしながら営業する。従業員やお客様は常にマスク着用,それから,手洗い徹底,それから,換気であるとか,消毒液の設置であるとか,あるいは,緊急事態宣言対象地域に茨城県はまだ入っていないということが前提ですが,例えば,首都圏からのお客様に対して,是非政府の政策に協力しましょうと呼びかける張り紙をするとか,そういう趣旨のガイドラインを業態ごとに作って,是非協力を要請すると。そういうことも休業要請にかわるものとして考えていければなと思っております。

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