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更新日:2020年5月20日
各林業指導所やきのこ博士館,林業技術センターで対応した野生きのこの名前を調べる相談と県内で発生した毒きのこによる中毒の概要を紹介します。野生のきのこは種類を調べ名前を知るのが難しい上,猛毒を持つものもあるので,食用にする場合は,慎重に選別してください。
なお,名前を調べる相談の「種数」は,相談ごとの重複や名前のわからなかったものも積算しています。
件数:1,037件
種数:985種(うち毒きのこ382種)
食用 | |
ウラベニホテイシメジ | 157件 |
ヒラタケ | 80件 |
チチタケ | 75件 |
クリフウセンタケ | 74件 |
サクラシメジ | 46件 |
有毒 | |
クサウラベニタケ | 91件 |
ハイイロシメジ | 38件 |
クロハツ | 23件 |
カキシメジ | 19件 |
ハナホウキタケ | 18件 |
平成28年度は相談件数が1,037件で,持ち込まれたきのこの延べ種数が985種となった。昨年度(相談件数918件,延べ種数2,629種)に比べると,相談件数は約13%増加したが,延べ種数は約62%減少した。
平成29年2月22日水戸地方気象台発表の「茨城県気象年報平成28年(2016)」によると,平成28年は5~8月上旬にかけての降水量が平年の48~75%と少なかったこと,また,年平均気温が平年よりも+0.5℃~+1.2℃と高かったことが報告されており,このような気象条件が,きのこの発生に影響したため,延べ種数の大幅減少につながったものと考えられる。
毒きのこの延べ種数は382種と約36%増加した(昨年度281種)。全相談に対する毒きのこが占める割合は,約38%で,昨年度(約10%)に比べると3.8倍に増加した。平成28年9~11月に,きのこによる食中毒が計3件発生しており,相談件数及び毒きのこの延べ種数が増加した要因は,きのこ同定相談への関心が高まったためと考えられる。
なお,平成28年度に山菜・野草類に関する相談はなかった。
・9月26日,大子町在住の男性2名女性1名の計3名が,知人から譲り受けたきのこを,炊き込みご飯に調理し,家族4名(男女各2名)で食べたところ,30分後に吐き気,嘔吐等の症状を発症したため,翌日未明に医療機関を受診した。うち女性1名は入院した。持ち込まれたきのこの形状から,クサウラベニタケと同定した。
・10月31日,筑西市在住の女性2名が,親戚から食用のイッポンシメジとして譲り受けたきのこを,自宅で大根・にんじん・白菜・里芋とけんちん汁に調理して食べたところ,1時間後に胃のむかつき・嘔吐,3時間後に水溶性の下痢症状を発症したため,医療機関を受診し,点滴治療後帰宅した。持ち込まれたきのこの形状から,クサウラベニタケと同定した。
・11月1日,笠間市在住の男女2名が,前日吾国山にて食用のヒラタケと思い採取したきのこを,塩ゆでして生姜醤油をかけて食べたところ,30分後に吐き気,嘔吐等の症状を発症したため,医療機関を受診した。持ち込まれたきのこの形状から,ツキヨタケと同定した。
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