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更新日:2022年5月12日
各林業指導所やきのこ博士館、林業技術センターで対応した野生きのこの名前を調べる相談と県内で発生した毒きのこによる中毒の概要を紹介します。野生のきのこは種類を調べ名前を知るのが難しい上、猛毒を持つものもあるので、食用にする場合は、慎重に選別してください。
なお、名前を調べる相談の「種数」は、相談ごとの重複や名前のわからなかったものも積算しています。
件数:355件
種数:644種(うち毒きのこ53種)
食用:ヒラタケ……………………………… 54件
アラゲキクラゲ……………………… 24件
エノキタケ…………………………… 24件
ハタケシメジ………………………… 13件
クリタケ……………………………… 11件
クロゲナガタケ……………………… 11件
ナラタケ……………………………… 11件
有毒:ハイイロシメジ……………………… 9件
ミネシメジ…………………………… 9件
ニガクリタケ………………………… 4件
オオワライタケ……………………… 3件
クロハツ……………………………… 3件
ニセアシベニイグチ………………… 3件
食用:………………………………………0件
有毒:………………………………………0件
本年はきのこ・山菜類に係る中毒事例は発生しなかった。
令和3年度は野生きのこ類の相談件数が355件で、持ち込まれたきのこの延べ種数が644種となった。昨年度(相談件数544件、延べ種数1,219種)に比べると、相談件数は約35%減少し、延べ種数は約47%減少した。
水戸地方気象台発表の「茨城県気象年報令和3年(2021年)」に、令和3年は年降水量が多く、年平均気温が平年に比べかなり高くなったこと、年間日照時間が平年に比べ多くなったことが報告されている。このような気象条件にあいまって、コロナ禍できのこ相談に訪れる人が減少したのが相談件数と述べ種数減少の原因と考えられる。
一方、毒きのこの延べ種数は53種と約67%減少した(昨年度162種)。全相談に対する毒きのこが占める割合は、約15%で、昨年度(約30%)より減少した。また、県内では、きのこによる食中毒は発生しなかった。
山菜・野草類に関する相談はなかった。
食用きのこの相談件数は3年連続で、1位ヒラタケ(54件)となった。以下2位アラゲキクラゲ、エノキタケ(24件)、3位ハタケシメジ(13件)、4位クリタケ、クロゲナラタケ、ナラタケ(11件)となった。1位のヒラタケは、晩秋から冬にかけて発生する、柄がほとんどない大型のきのこであるが、似たきのこに有毒のツキヨタケがあるので、注意してほしい。食用きのこと毒きのこが混在することもあるので、1つ1つのきのこをよく見て、慎重に同定してほしい。
毒きのこでは、1位ハイイロシメジ、ミネシメジ(9件)で、以下3位ニガクリタケ(4件)、4位オオワライタケ、クロハツ、ニセアシベニイグチ(3件)となった。1位のハイイロシメジは図鑑によって食用扱いにしているものもあるが、中毒を起こすことが知られており、最新の図鑑では、毒きのことして取り扱っている。3位のニガクリタケ、4位のクロハツなどについても、それぞれ近縁種に食用きのこがあるため、慎重な同定が必要である。
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