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更新日:2024年9月9日
平成23(2011)年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故後、放射性物質による食品汚染が問題となりました。茨城県衛生研究所では、水道水については平成23年10月から、加工食品については平成24年4月から放射性物質試験検査を行っています。
水道水及び牛乳等の飲料は2Lのマリネリ容器、加工食品は100mLのU-8容器に詰めてから検査を行います。
ゲルマニウム半導体検出器という装置(図1)を使用し、試料から放出されるγ線を検出器で測定します。放射性物質(核種)から放出されるγ線はそれぞれ核種に固有のエネルギーを持っているため、その違いにより核種が特定でき精密な測定が可能となります(図2)。当所では、主に放射性セシウム(Cs-134、Cs-137)を対象核種として測定しています。
図1 当所で使用しているゲルマニウム半導体検出器 |
図2 γ線スペクトル |
Cs-134は604.7keV、 Cs-137は661.6keV のエネルギーのピークを測定しています。 |
測定に使用する容器 |
衛生研究所では、県内水道水及び県内で製造された加工食品の放射性物質試験検査を行っています。
令和5年度は、水道水56検体の検査を実施しました。
これまでに検査を実施した検体数は以下のとおりです。
<水道水>
平成23年10月~令和6年3月までに4120検体
<加工食品>
飲料水、牛乳、乳児用食品、魚加工品、肉加工品、卵加工品、
野菜加工品、果物加工品、穀物加工品、菓子類、乳製品等
平成24年4月~令和6年3月までに1055検体
衛生研究所では、厚生労働省の通知に準じ、放射性セシウム(Cs-134、Cs-137)の検査を行っています*)。
これまで(令和6年3月まで)に検査した水道水(4120検体)及び加工食品(1055検体)は、すべての検体において目標値・基準値以下でした。
水道水の放射性セシウム(Cs-134、Cs-137)の目標値
|
目標値(Bq/kg) |
水道水 |
10 |
食品の放射性セシウム(Cs-134、Cs-137)の基準値
食品群 |
基準値(ベクレル/キログラム) |
乳児用食品 |
50 |
牛乳 |
50 |
飲料水 |
10 |
一般食品(乳児用食品、牛乳、飲料水、以外) |
100 |
*)平成23年10月~平成26年3月の間の水道水はCs-134、Cs-137の他にCs-136、放射性ヨウ素(I-131)も測定していました。
検査結果は県のホームページ内で公表しています。
茨城県以外の県の過去の検査結果や出荷制限、検査計画等、食品の放射性物質に関する情報についてもっと詳しく知りたい方は、厚生労働省のホームページをご覧ください。
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