令和4年の土木企業立地推進委員会(長谷川重幸委員長)の重点審査テーマは「社会課題の解決と新たな経済成長を目指した企業誘致とインフラ整備のあり方」です。
本委員会では、この審査テーマに対して県が取り組むべき施策について検討するとともに、その他所管事項についての調査等も行ってまいり、以下調査の概要につきまして、ご報告いたします。
以下,調査の概要につきまして,ご報告いたします。
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【令和4年10月5日(水曜日)】
<一級河川相野谷川 河川改修事業 (取手市)>
相野谷川は、県道常総取手線八丁橋を上流端として利根川に合流する流域面積約15.3km2、延長約5.4kmの一級河川です。
流域の市街化による流出量の増加に対応するため、昭和54年度に改修事業に着手し、平成21年度までに最下流からJR常磐線までの約2.2km区間の改修が完了しました。現在は国道6号の興産店部の狭隘断面を解消するため、令和元年度より常陸河川国道事務所と協定を締結し、相野谷川橋の改築を進めています。
本事業の整備状況について、竜ケ崎工事事務所等から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
<都市軸道路(主要地方道野田牛久線)整備事業 (つくばみらい市)>
都市軸道路は、埼玉県三郷市の東京外かく環状道路(一般国道298号)と茨城県つくば市の一般国道354号を結ぶ全長約30kmの広域幹線道路であり、茨城県内区間は千葉県境から国道354号までの約15.6kmです。
このうち、守谷市大柏地内からつくばみらい市東楢戸地内の約8.4kmの事業を進めており、令和3年度末まで全線暫定2車線により供用しております。
現在は、4車線化の整備を進めており、この道路の整備により、つくばエクスプレス沿線開発地区がより強く結ばれ、将来の交通需要への対応や地域の利便性の向上が図られるとともに、まちづくりや地域間交流の一層の促進が期待されます。
本事業の整備状況について、土浦土木事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
<都市計画道路新都市中央通り線 整備事業(つくば市)>
都市計画道路新都市中央通り線は、つくばエクスプレス沿線の開発地区である葛城地区、島名・福田坪地区、萱丸地区と研究学園都市を結び、各地区の連携強化や新たなまちづくりの促進、常磐道谷田部ICへのアクセス性向上に資する延長約13.6km の幹線道路です。
本路線は平成11年度に都市計画決定され、令和3年度末までに約12kmの区間を供用しています。現在事業中の萱丸工区は本路線におけるミッシングリンクとなっており、本区間が供用しますと、つくばエクスプレス沿線の各地区が結ばれるとともに、みどりの駅周辺での交通渋滞の緩和や、生活道路への自動車混入の抑制等に寄与することから、速やかに整備を進めることが必要となっています。
本事業の整備状況について、土浦土木事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
<新しい高度浄水処理技術の導入 (土浦市)>
企業局では、供給する水の品質向上や運転経費削減等の課題に対応するため、民間企業と共同研究に取り組み、評価委員会で審査のうえ、新しい高度浄水処理技術として「帯磁性イオン交換樹脂処理」と「オゾン促進酸化処理」を採択しました。
平成30年度からは、県南水道事務所敷地内において、実施設での最適な運転方法を構築するための検証を開始するとともに、施設の実施設計を行い、令和2年度から「オゾン促進酸化処理施設」を先行して整備をしています。
本事業の整備状況について、県南水道事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
【令和4年8月8日(月曜日)】
<主要地方道大洗友部線 バイパス整備事業 (茨城町)>
主要地方道大洗友部線は、大洗町と笠間市を結び、茨城中央工業団地や北関東道茨城町西ICへのアクセス道路としての役割も担う重要な幹線道路です。
茨城町地内の国道6号から西側区間は、幅員が狭小のうえ、屈曲部分が多く円滑な交通に支障をきたしていることなどから、全体延長約7kmのバイパスを整備しています。これまでに工業団地内を含めた西側約4kmを供用しており、現在は、工業団地から国道6号につながる東側の残る約3km区間を整備しています。
本事業の整備状況について、水戸土木事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
<キヤノンモールド株式会社 (笠間市)>
笠間市に本社を置くキヤノンモールド株式会社は、キヤノングループに属し、精密プラスチック金型の設計・製作を行う国内有数の金型製造事業所です。
2021年5月に本社および友部地区の6工場を笠間市に集約し、事業を展開されております。
事業内容等についてキヤノンモールド株式会社から説明を受けた後、工場内の視察を実施しました。
<偕楽園公園(広域公園) 都市公園事業(水戸市)>
日本三名園のひとつである偕楽園は、令和元年11月から有料化され、更なる魅力向上が求められています。
「日本を代表する通年型観光地」及び「県民の豊かな生活を体験できる公園」とするために策定された「偕楽園魅力向上アクションプラン」などを基本として、偕楽園の歴史的・文化財価値を高めるため、板塀や駐車場整備などを実施しています。
本事業の整備状況について、水戸土木事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
<茨城港常陸那珂港区整備事業 (ひたちなか市)>
茨城港は、首都圏のニューゲートウェイとして北関東地域の経済・産業活動を支援するとともに、東京湾沿岸地域の港湾物流機能を補完する国際物流拠点として、重要な役割を担っています。
このうちの常陸那珂港区では、貨物の増加や港湾利用における効率向上などに対応するため、中央ふ頭地区において、水深12m岸壁の延伸及び背後のふ頭用地などの整備を進めているほか、北ふ頭地区において、荷役機械の更新を進めています。
本事業の整備状況について、茨城港湾事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
【令和4年5月12日(木曜日)】
<(仮称)上曽トンネル整備事業 (合併市町村幹線道路緊急整備支援事業)(桜川市)>
(仮称)上曽トンネル整備事業は、桜川市と石岡市間の上曽峠をトンネルで結ぶ幹線道路整備事業です。上曽峠を通る主要地方道石岡筑西線は、幅員狭小等の山岳道路であり、冬季は通行規制が余儀なくされております。本トンネルを整備することにより、円滑な通行が確保され、災害時の緊急輸送や筑波連山を挟む東西地域間の交流促進及び地域振興が期待されます。
また、県西地域から茨城空港までを結ぶ基軸が形成され、地元産業や物流・観光を支える重要な路線となります。
本事業の整備状況について、筑西土木事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
<主要地方道結城坂東線 バイパス整備事業(坂東市)>
主要地方道結城野田線は、結城市結城を起点とし、坂東市を縦断して主要地方道つくば野田線に至る広域的な幹線道路です。
本事業は、坂東市市街地の交通渋滞緩和及び圏央道坂東インターチェンジへのアクセス向上を目的に、坂東市沓掛地内から岩井地内までの延長3km区間が平成18年度より事業化となりました。現在1.12kmの供用を開始しており、残り1.88km区間の事業を進めております。
本事業の整備状況について、境工事事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
<一級河川八間堀川 河川改修事業(常総市)>
一級河川八間堀川は、下妻市加養地先を上流端とし、常総市水海道橋本町地先で新八間堀川に分岐し、常総市水海道淵頭町地先において小貝川と合流する全体延長17.77kmの河川です。
大雨による浸水の被害等を防止し、地域住民が安心して暮らせるよう、下流側の10.73kmを平成13年度までに改修し、現在は県道土浦境線から上流の千代川工区4.65kmで事業を進めています。
本事業の整備状況について、常総工事事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。
<圏央道常総インターチェンジ周辺地域整備事業(常総市)>
本事業は、圏央道常総インターチェンジ周辺約45haに農業生産エリア(農地エリア)と産業団地エリア(都市エリア)を集積し、生産(第1次産業)、加工(第2次産業)、流通・販売(第3次産業)が一体となった地域農業の核(第6次産業)となる産業団地を形成し、常総市の基幹産業である農業を活かしたまちづくりを目指すものです。
官民連携事業(PPP事業)として、市・事業者の戸田建設株式会社・地権者協議会の3者が協力して推進しており、地域農産物の新たな販路開拓、地域雇用の創出、新規就農者の増加、農業従事者所得の増大、市内の経済活性化等が期待されます。
本事業の整備状況について、常総市等から説明を受けた後、現地調査を実施しました。