平成30年の土木企業委員会(下路健次郎委員長)の重点審査テーマは,「地域振興とイメージアップに必要な社会資本整備~誇りある郷土・交流人口の拡大につながる県土づくり~」です。
本委員会では,この審査テーマに基づき,災害発生時の被害を最小限にし,県民の安全・安心を確保できるよう,大規模災害への対応等について検討するとともに,その他所管事項についての調査等も行ってまいります。
以下,視察の概要につきまして,御報告いたします。
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【平成30年8月20日(月曜日)】
<主要地方道土浦竜ケ崎線バイパス 整備事業(阿見町)>
本路線は土浦市から龍ケ崎市までの県南地域を南北に縦断する幹線道路であり災害時の第一次緊急輸送道路等にも指定された大変重要な路線です。圏央道へのアクセス強化及び周辺道路の渋滞緩和等を図るため,約5.4kmのバイパスが計画され,これまでに約3.3km区間を供用しています。
本路線の整備状況について,竜ケ崎工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<アイリスオーヤマ(株)つくば工場(阿見町)>
今年4月に完成した同工場は,企業局が造成した阿見東部工業団地に立地し,6月現在で60名が勤務しています。同工場は,LED照明の生産拠点及び国内最大級の自動倉庫を備えた物流拠点として創業を開始しており,その概要について説明を受けた後,施設の調査を実施しました。
<国道125号大谷バイパス 整備事業(美浦村)>
国道125号は,千葉県香取市を起点とし,県南・県西地域を横断し,埼玉県熊谷市に至る重要な幹線道路で,災害時の第一次緊急輸送道路にも指定された大変重要な路線です。線形不良・狭隘区間の解消による交通の円滑化及び交通安全の確保を図るため,約2.6kmのバイパス整備を進めており,これまでに約380m区間を供用しています。
バイパス整備事業の概要について,竜ケ崎工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<都市計画道路宍塚大岩田線 整備事業(土浦市)>
本路線は,土浦市南部地域を東西に結び,市街地における交通渋滞の緩和,地域間の交流や連携強化に資する主要な幹線道路として位置づけられています。このうち,土浦市下高津付近において高津橋の架け替えなどの整備を進めており,整備状況について土浦土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<国道125号 道路舗装修繕事業(土浦市)>
国道125号では,土浦市若松町地内において,大型車交通量の大幅な増加に伴い,舗装の劣化が急激に進行していたことから,「路上路盤再生工法」により現況に見合う舗装構成に再構築し,舗装の長寿命化を図っています。事業の概要について,土浦土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<都市計画道路新都市中央通り線 道路整備事業(つくば市)>
本路線は,つくば市中心部からTX沿線の各開発地区を結び,常磐自動車道谷田部IC付近に至る延長約13.6kmの幹線道路であり,新たなまちづくりの促進等に資する重要な路線です。これまでに約10.8kmの整備が完了しており,残る区間のうち,つくば市の葛城地区から県道土浦坂東線までの約1.1kmを面野井工区として整備を進めています。
本路線の整備状況について,土浦土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
【平成30年7月20日(金曜日)】
<主要地方道筑西三和線バイパス 整備事業(結城市)>
本路線は,筑西市の国道294号を起点とし古河市の国道125号に至る県西地域の主要な幹線道路であり,筑西幹線道路の一部として重点的に整備を進め,これまでに関城バイパスや鬼怒川大橋が供用しています。本路線の整備状況について,筑西土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<国道354号境岩井バイパス 整備事業(境町)>
本路線は,群馬県高崎市から古河市を通過し,鉾田市に至る県南西地域を東西に横断する重要な広域幹線道路です。このうち,県道結城野田線から県道若境線までの約2km区間を優先して整備を進めており,圏央道境古河ICに連絡する一部区間は平成27年3月に供用開始しています。本路線の整備状況について,境工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<国道294号常総拡幅 道路整備事業(下妻市)>
本路線は,県西地域を南北に縦断し,国道50号,125号,354号等の主要な国道を結び常磐道,圏央道,北関道ともアクセスする重要な路線です。交通量が約2万台/日と多く,慢性的な交通渋滞が発生していることから,常総市中山町から筑西市野殿までの約27.5kmについて4車線化の拡幅事業を進めています。本路線の整備状況について,常総工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
【県外調査(愛知県・岐阜県)平成30年7月11日(水曜日)~13日(金曜日)】
<北設楽郡公共交通活性化協議会(愛知県北設楽郡設楽町)>
愛知県北設楽郡(設楽町,東栄町,豊根村)は,人口減少や高齢化が進行するなか住民の移動手段の確保及び充実を図るため,北設楽郡公共交通活性化協議会を設置し,持続可能で魅力的な地域等の実現に向け,3町村が連携し,利便性の高い地域公共交通ネットワークの構築を図っています。3町村で町村の枠を超えた公共交通ネットワークの取り組みを基盤とした地域環境整備について説明聴取及び現地調査を行いました。
<鍋屋上野浄水場(愛知県名古屋市)>
大正3年に名古屋市初の浄水場として誕生した名古屋市鍋屋上野浄水場は,木曽川を水源とし,日量最大29万立法メートルの浄水能力を有し,現在では全国的に珍しい緩速ろ過方式と急速ろ過方式を併用し美味しい水を名古屋市内に給水しています。施設の概要等について説明聴取及び現地調査を実施しました。
<半田運河周辺地区(愛知県半田市)>
半田市では,半田運河周辺や半田赤レンガ建物,さらには新美南吉ゆかりのごんぎつねの里地区を含む約962.5haを「半田運河蔵の街・ごんぎつねの里地区」に指定し,歴史や文化を活かしたまちづくりが進められています。半田運河周辺地区の歴史的景観を活かした都市整備について,説明聴取及び現地調査を実施しました。
<中部国際空港セントレア(愛知県常滑市)>
2005年2月に伊勢湾の常滑沖に開港した中部国際空港セントレアは,国際拠点空港として,国際線旅客便は毎週約350便,国内線旅客便は毎日約80便が就航するとともに,貨物専用便のネットワークも世界に広がっています。農産物等の輸出促進と航空貨物の需要拡大に向けた取り組みについて,説明聴取及び現地調査を実施しました。
<岐阜公園(岐阜県岐阜市)>
明治15年に開園した岐阜公園は,近年,日本遺産に指定された岐阜城跡など,その歴史的な価値が再認識されるとともに,周辺に残された歴史的資源を活かし,憩い・学習・交流等の拠点となる本格的な歴史公園として再整備が進められています。織田信長公居館跡を含む都市公園の整備等について,説明聴取及び現地調査を実施しました。
平成30年6月28日(木曜日)
<大洋海岸津波高潮対策事業(鉾田市)>
茨城沿岸津波対策検討委員会での結果を踏まえ,現況の堤防高が低い区間について,東日本大震災の復興事業として堤防嵩上げ工事を進めています。事業の概要について,鉾田工事事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<鹿島港外港地区整備事業(鹿嶋市)>
ばら済み貨物船の大型化等に対応するため,大水深岸壁(-14m)を有する外港地区を整備しております。東日本大震災の後,港湾計画の一部を見直して整備した耐震強化岸壁は,平成25年度に暫定水深(-13m)で早期供用開始しており,現在,浚渫工事や防波堤の整備を進めております。事業の整備状況について,鹿島港湾事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。
<都市計画道路 宮中佐田線 街路改良事業(鹿嶋市)>
本路線は,鹿嶋市の中心市街地を南北に縦断し,国道51号や国道124号などの広域幹線道路を結ぶ都市計画道路であり,鹿嶋市内の交通の円滑化や地域の連携強化,更には災害時の緊急輸送道路としての機能強化を図るため整備が進められております。本事業の進捗状況について,潮来土木事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。
<管路耐震化(更新)事業(鹿嶋市ほか)>
東日本大震災により県企業局の管理する水道及び工業用水の管路等に甚大な被害を受けたことを踏まえ,平成24年度に策定した「管路更新事業化計画」に基づき,管路の耐震化(更新)を進めています。事業の概要について,鹿行水道事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。
<鰐川橋耐震補強事業(神栖市・潮来市)>
県道水戸神栖線は水戸市と神栖市とを結ぶ幹線道路であるとともに,災害時の第一次緊急輸送道路にも指定された大変重要な道路です。鰐川を渡河する鰐川橋において,災害時におけるライフラインの確保を図るため,耐震補強工事を進めております。事業の概要について,潮来土木事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。
<一級河川前川 水辺空間づくり河川整備事業(潮来市)>
一級河川前川は,水郷潮来あやめ園や十二橋,川沿いの遊歩道などが市民に親しまれる憩いの場になっているとともに,あやめ祭りをはじめ,観光の中心的な役割を担っております。当該河川では,平成23年度に作成した「前川かわまちづくり計画」に基づき,県と市とが共同し,景観や歴史,文化,観光資源を活かした良好な水辺空間の形成を進めております。事業の概要について,潮来土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<鹿島浄水場(鹿嶋市)>
鹿島浄水場は,鹿島コンビナートなど本県の重要な産業基盤に工業用水を供給しており,東日本大震災の被害を踏まえ,震災などによる停電時にも電力を確保できるよう,平成25年度から非常用自家発電設備が稼働しています。施設の概要について,鹿行水道事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
平成30年5月21日(月曜日)
<茨城港常陸那珂港区整備事業(ひたちなか市・東海村)>
本港区は,首都圏の経済活動等を支援すると同時に,東京湾沿岸地域の港湾物流機能を補完する港湾です。貨物量の増加への対応や企業立地の促進,船舶利用の安全性向上を図るため,港湾施設や港湾関連用地等の整備等を進めています。本事業の進捗状況について,茨城港湾事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<国道245号 道路改良整備事業(4車線化)(ひたちなか市・東海村)>
本路線は,水戸市を起点とし日立市に至る幹線道路で,沿線には常陸那珂開発地区や原子力関係施設等を有し,国道6号を補完する機能を担うほか,災害時の第一次緊急輸送道路に指定された大変重要な道路であります。本路線においては,慢性的な交通渋滞の解消を図るため,4車線への拡幅整備が進められており,ひたちなか市から東海村までの約15km区間については,これまでに約10.7km区間の4車線化が完了しています。
本路線の整備状況について,常陸大宮土木事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。
<一級河川中丸川 河川改修事業(ひたちなか市)>
ひたちなか市の市街地等を流れる中丸川は,近年浸水被害が頻繁に発生しています。このため,昭和55年度から河道の整備に着手するなど改修事業を進めているとともに,市の公園事業と併せ上流部に多目的調節池を事業展開しています。本事業の進捗状況について,常陸大宮土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<国道245号 那珂湊拡幅整備事業(湊大橋)(水戸市・ひたちなか市)>
本路線は,水戸市を起点とし日立市に至る幹線道路で,県中央部と県北地域とを結び,国道6号を補完する機能を担うほか,災害時の第一次緊急輸送道路に指定された大変重要な道路であります。本路線においては,慢性的な交通渋滞の解消を図るため,4車線への拡幅整備が進められているなかで,水戸市とひたちなか市の境界である那珂川に架かる湊大橋は,幅員が狭いうえ老朽化が進んでいることから,架け替えによる4車線化を進めています。
本路線の整備状況について,水戸土木事務所から説明を受け,現地調査を実施しました。
<主要地方道大洗友部線バイパス整備事業(茨城町)>
本路線は,大洗町と笠間市を結ぶとともに,茨城中央工業団地や北関東自動車道茨城町西ICへのアクセス道路の役割も担う重要な幹線道路です。しかし,幅員が狭小のうえ屈曲部分も多いことから,円滑な交通の確保を図るため,約7kmのバイパス整備を進めており,これまでに約4km区間が供用しております。バイパス事業の概要について,水戸土木事務所から説明を受けた後,現地調査を実施しました。
<(仮)石岡小美玉スマートICアクセス道路整備事業(小美玉市)>
本路線は,常磐自動車道石岡小美玉スマートICと茨城空港をほぼ直線で結ぶことにより,常磐自動車道と茨城空港とのアクセス性の向上を図るため,県と小美玉市とが連携して整備を進めております。本路線の整備状況について,水戸土木事務所から説明を受けた後、現地調査を実施しました。