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更新日:2021年7月29日
この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。
(作成:報道・広聴課)
令和3年7月29日(木曜日)
11時00分~11時38分 会見室
知事:お願いします。
日経(幹事社):よろしくお願いします。幹事の日経新聞と申します。今日は代表幹事として、3点ほど質問させていただきます。
まず1点目がコロナなのですが、昨日、過去最多の人数が確認されて、明日から感染拡大市町村、16市町村、改めてその現状と、これから帰省なども増えると思うのですが、そのあたりをどう見ていらっしゃるか。これから帰省とかが増える中で、現状と先行きをどう見ていらっしゃるか。国にまん延防止等重点措置などを要請するお考えがあるのかどうか、そのあたりからお聞かせください。
知事:27日に第4波のピークだった69人を超えてきて、昨日には194人という茨城県として過去最高の感染者を出したわけで、感染拡大のスピードが今までの第3波、第4波に比べても大変早いと感じております。
我々としては、しっかりと対応していくために、一昨日、感染拡大市町村に対する不要不急の外出自粛及び飲食店における営業時間短縮の要請を決定したわけですが、今後、さらに感染拡大の状況の推移を見ながら、さらに医療機関の逼迫状況を踏まえて、国に対するまん延防止等重点措置の要請、場合によっては、県独自、あるいは国の緊急事態宣言まで踏み込むことも視野に入れて、しっかりと対応が遅れることのないように対応していきたいと考えております。
日経:まだ現時点で緊急事態宣言やまん防を申請するかどうか未定という。
知事:そうですね。この状況で感染が拡大していけば当然そうなってしまいますが、どこでピークアウトするかというのがまだ見えない状況だと思います。おそらく、東京都の方がピークアウトしない状況であると首都圏からの感染の圧力がずっと続くことになるので、なかなか茨城県もピークアウトしづらいのではないかなと感じておりますので、東京都を中心とした1都3県がどうやってピークアウトさせるのかということを、まず政府と1都3県にしっかりと対応していただくことが大変重要になってくるのかなと思います。
我々の目安としては、まん延防止等重点措置の申請をするのは、入院病床185床を超えてきたとき、入院病床の項目についても茨城県のコロナNextでStage3に移行しますので、その段階でまん延防止等重点措置の要請をしなければいけないなと考えていますし、全体の状況がStage3からStage4に移るということが見えてきた場合には、躊躇することなく、国に対しても緊急事態宣言の要請をしたいと思いますし、県独自の緊急事態宣言の発動も考えたいと考えております。
日経:ありがとうございます。では、2点目ですが、東京オリンピックなのですが、首相は中止の選択肢は否定しておりますが、こういった開催期間中に東京などでコロナの感染者が最大になってしまったのですが、このあたりで、五輪開催が正しい選択肢だったのかというのはなかなか難しいことだと思うのですが、そのあたりをどう考えていらっしゃるかということと、茨城では学校連携プログラムで、一部、有観客で、実質無観客と言うべきかということなのですが、そのあたり、改めて、県としての判断の評価をお聞かせください。
知事:東京オリンピックを中止するという議論というのは、私は、ぎりぎり最後の努力をしても、もう国民の生命を守りきれない、あるいは、医療が崩壊してしまうという状況を全く避けることができない、崩壊してしまったというような状況になる前提での議論なのかなと思っています。
我々に求められていることは、感染拡大をしっかりとコントロールしながら、東京オリンピックという記念すべきイベントをしっかり成功させて、アスリートたちの頑張り、それから、その頑張りが国民に与える感動、そういうようなことも踏まえて、しっかりそれを成功させていくということなのではないかなと。
感染者が拡大していることは、オリンピックを開催していることと本当に直接的な因果関係があるかどうかということも検証されずに、ただ単に感染者が増えたから東京オリンピックを中止せよというのは非常に暴論なのではないかなと。
どちらかというと、東京オリンピックが開催されていることよりも、緊急事態宣言などの長期的な発動からの自粛疲れによる人流の抑制が効いていない、そっちの方が私としては感染拡大の大きな要因になっているかと。あとは、デルタ株の蔓延ですね、その2つが大きな要因であるようにも見えますので、安易に東京オリンピックを中止すべきだという議論は、私としては、非常に問題なのではないかなと思います。
これだけ日本の選手たちが頑張っていらっしゃる中で、かつ、金メダリストたちが記者会見のインタビューのコメントで、こういう状況下で大会を開催してくれてありがとうという発言をされている中で、マスコミの方が安易に東京大会の中止論をぶち上げるというのは、私は本当に気をつけた方が良いと思いますし、あまり安易に言うのは無責任なのではないかなと感じております。
茨城県においては、実質無観客ということではございますが、組織委員会とのしっかりとした協議の中で、とにかく感染拡大地域の首都圏からの人流を抑制するという方法を模索してきたわけで、最終的な結論は、チケットの販売先で、例えば、首都圏からの方についてお断りする、キャンセルということが技術的に難しいということが明確になったので、学校連携の児童に限って観戦をしていただくということを選択させていただきました。
結論から言うと、3,500人ぐらいの方が観戦されたわけですが、NHKのニュース放送などでも拝見させていただきましたが、観戦した子どもたちには、非常に大きな思い出になったというか、自国開催のオリンピックを見る機会なんていうのは一生に一度あればラッキーというような話でございますので、私は、非常に結果的には良い選択をしたのではないかなと感じております。
日経:ありがとうございます。では、最後の質問ですが、間もなく知事選が近付いてきました。ここに来てようやく立候補も出るような動きも出てきましたが、2期目の審判を迎えて、どういったところをアピールされていくのか、あるいは、マニフェストの制作状況がどうなっているのか、そのあたりをお聞かせください。
知事:2期目に向けて候補者が出てこられるというお話があるというのは伺っております。私としては、この4年間の県政運営について、県民の皆さんにしっかりと審判をいただきたいという気持ちでございます。
現在のコロナ対策も非常に重要なわけで、先手先手の対応をしながら、感染拡大の防止、それから、医療崩壊を防ぎながらの医療体制の維持、そういうことに注力していただいた実績、方向性、また、その継続の必要性も主張していきたいと思いますし、それ以外の県政全般についての思い、今後の大きな激動の時代が、非連続の時代が来ると、私は考えてございますので、人口減少、気候変動、それから、AIをはじめとする技術革新による社会変化、さらには、国際情勢の大きな変化による安全保障の問題、この日本を取り巻いている様々な環境が変わっていく中での非連続の時代における県政運営の在り方、考え方ということをしっかりと2期目も継続して、本当の意味での力のある、かつ誰一人取り残すことがないという言葉を実際に実施できる力のある地方をつくっていくために、是非県民の皆様の審判を受けたいと感じております。
マニフェストについては、まだ現在制作中で、告示までには発表するように準備したいと思っています。
日経:いつ頃までに発表を。
知事:まだ未定です。
日経:では、幹事社からの質問はこれまでで、各社から質問をお願いします。
共同:コロナの関係で、2つ、お伺いします。先ほど、知事もおっしゃいましたとおり、自粛疲れから人流抑制ができていないという側面は確かにあると思うのですが、であれば、茨城においては、特に1都3県との往来についてですが、どのような形でこれまでと違うような呼びかけができるか、また、行政が違うような手を打てるかということをお伺いできますか。
知事:一つ、大きな違いは、茨城県の場合は、先手先手で国のまん延防止等重点措置、あるいは緊急事態宣言の指定を受ける前に、独自の対策、感染拡大市町村の指定、あるいは独自の緊急事態宣言などによって短期間で宣言期間を終えているということで、半年以上、ずっと制限期間が続いている首都圏に比べると大分状況が違うのではないかということが一つ、それから、例えば、東京などで問題になっている営業時短の要請をしているお店に対する協力金の支払いが、例えば5か月たっても支払われていないというような作業の滞りについては、茨城県の場合は、DXを使った作業の自動化などによっておよそ3週間程度で支払っておりますので、ご協力いただいている飲食店の間でも、例えば、東京のような不満のマグマはそれほど高まっていない可能性があるのではないかなということで、今のところ、従来どおりの協力要請にも、比較的、茨城県の場合は効果が期待できるのではないかと考えております。
これが実はそうではなかったということがはっきりすれば、また次の対策を考えなければいけないのでしょうけれども、なかなか実際には打つ手がないというのが、多分、現実上の問題だと思いますので、それについては、専門家の皆様、あるいは国、政府との協議ということで、どういう対策が可能なのかということを考えていかざるを得ないのかなと思っています。
共同:もう1点なのですが、これまでの認識として、コロナ対策はワクチン接種の方に主戦場が移ったという趣旨のことをおっしゃっていたと思うのですが、それでそういった病床の拡充等にも一旦はめどが立っているのではないかというようなお考えでしたが、このあたりの姿勢といいますか、現状認識には変わりはございませんでしょうか。
知事:もちろん、コロナ感染拡大対策という意味では、抜本的な対策としてはワクチン接種でございます。残念ながら、我々県、市町村はじめ、ワクチン接種体制を拡充してきたわけですが、その拡充した体制が打てる4割(※)ぐらいしかワクチンをいただけない状況でございますので、一部、県の大規模接種会場が毎日4,500人ぐらい接種できるわけで、そこで少し取り返すことができたとしても、市町村が用意した接種のキャパシティの4割(※)ぐらいしかワクチンがいただけない状況なので、今、ワクチンの接種を急いで感染拡大を防ぐという状況にはスピード的にはないのかなと。その前に行動の自粛要請をさせていただいたとしても、感染の拡大が広がって医療体制にかなりの負荷が出てくることも予想されますので、医療体制の強化についてもしっかり準備をしているところであります。
※ 記者会見終了後、「5割」に訂正しました。
共同:追加で1問なのですが、時期的に、感染拡大の時期と聖火リレーから五輪というところが重なってしまい、どうしても因果関係があるように見えてしまうのですが、知事の認識としてはいかがでしょうか。
知事:私は、五輪と今回の感染拡大の因果関係は極めて低いのではないかなと思っています。要するに、人が動くことによって感染拡大するわけですが、今回の五輪はほとんど無観客になりましたし、あるいは、茨城県の場合でも、観客を入れるとしても、首都圏からの人流を入れない形での、シャットアウトしての開催でございます。
選手の感染も組織委員会から発表されていますが、それほど大きな数ではない。今回の例えば東京都の三千何百人の感染の主要な原因が東京オリンピックかと言ったら、それは違うのではないかなと。どちらかというと、オリンピックある無しにかかわらず、人流が抑えられないということの方に、私は、より大きな原因がある。あと、ワクチン接種のスピードが間に合わなかったということ、その2つが今回の大きな要因なのではないかなと見ております。
NHK:コロナの感染に対しまして、知事も危機感を示しているように思ったのですが、県民の方に対して、呼びかけといいますか、注意喚起を改めてお願いします。
知事:一昨日の感染拡大市町村の発表の際にもお伝えしたとおり、新しい生活様式という形で、皆さんが耳にたこができるほど聞いているマスクの着用、手洗い、それから、なるべく自宅にいらしていただいて、テレワークをしていただく。会食については、普段接している方で少人数、そういう話などをさせていただきました。基本的に、対策というのはそれに尽きるということでございます。
若い方は、自分たちは重症化しないのではないかということで、変にコロナ感染症に対して楽観的な見方をされている方もいらっしゃるようですので、そんなことはないと。重症化する方もいらっしゃると。重症化した場合には命の問題になりますし、あるいは、重症化しなかった場合でも、後遺症が残る方もいらっしゃって、皆さんの人生に大きな影を落としてしまう可能性もあるということで、是非感染には万全の対策をしていただきたい。
ただ、今回の感染の主流であるデルタ株は今までよりも感染力がかなり強いので、今までだったら感染しなかったような場面でも感染する可能性がございますので、万が一感染してしまったら、早めに医療機関、あるいは保健所にご相談いただいて、手当てを受けていただきたいと思いますし、皆様には、感染したからといって、その人たちに対する不当な差別は是非やめていただきたいと思っています。以上です。
毎日:前回の会見で、自治体単位での大規模検査について、市町村側からの希望があればやりたいというようなお考えも示されていましたが、その後、手を挙げる自治体があっかどうか教えてください。
知事:今のところ、ないというふうに認識しています。
毎日:検討している自治体も特にありませんでしょうか。
知事:まだそういう段階と言ったら変ですが、感染が非常に増えているとはいえ、まち全体が、例えば、前回の大洗町のように、人口の何割かが感染しているのではないかくらいの状況ではないので、まだそういう要望は出てこないのではないかなと思います。
毎日:大体何割ぐらいを超えてきたら。
知事:どうでしょう。分かりませんが、ちょっと難しいですね。でも、まち全体とかが疑心暗鬼になるような状況で、正常な社会生活に不安を覚えるような段階になったら、そういう対策も是非躊躇なく打ちたいと思います。
毎日:ありがとうございます。
読売:先ほどの五輪の観戦に関してなのですが、カシマでは街宣車が来るなどのちょっと緊張感が高まる場面もあったと聞いております。その他、大きなトラブルはなかったでしょうか。
知事:特にあったとは聞いておりません。
読売:あと、子どもたちが感染しないように、2週間前から検温するですとか、座席は間隔を取るですとか、いろいろな感染対策を取られたと思うのですが、そういった面でのトラブルであったり、感染例というのはまだ報告はされませんか。
知事:ございません。
読売:そういった意味では、感染対策を徹底して実現ができたと知事はお考えでしょうか。
知事:はい。私は、非常に良かったのではないかなと認識しております。
読売:五輪で、今後、県勢の選手の登場も本格化するのですが、何かエールなどがあれば、県勢選手にお願いします。
知事:コロナ感染症が拡大していて、世の中でいろいろな声が出ている中で、選手の方々は、是非、目の前の試合、プレーに集中していただいて、そういう外の声を気にすることなく、自らこれまで培ってきた力を100%、120%発揮していただくことに集中していただきたい。是非、それで夢見ていた成果を勝ち取っていただきたいと思います。
読売:ちょっとテーマが変わってしまうのですが、自衛隊の輸送機オスプレイについて伺わせていただきます。防衛省は、8月以降、航空自衛隊の百里基地でオスプレイの訓練を行うとしています。これについて、知事の受け止めと、防衛省側に安全対策など、どういったことを求められたのか、お聞かせください。
知事:7月14日に防衛省職員の方がいらして、県民生活環境部長に百里基地でのオスプレイの飛行訓練についての説明がございました。同日、地元の小美玉市をはじめとした5つの市町にも同様の説明をしたと伺っております。
防衛省からの説明では、8月から百里基地でオスプレイの飛行訓練を月数回行うということ、それから、具体的な飛行日程の事前連絡は、妨害行為などの恐れもあって困難であるということ、それから、海外での墜落事故などの原因検証などにより、信頼できる機体で訓練が行われることなどが伝えられました。
今回の飛行訓練においては、過去に事故があったことも踏まえながら、安全対策に万全を期してほしい、あと、周辺住民に不安を与えないことを是非徹底してほしいと県側からはお伝えしたところでございます。
読売:ありがとうございます。県議会の議会改革について伺わせてください。昨日、県議会の改革推進会議が答申をまとめました。その中で県議会基本条例の見直しについても触れられていて、執行部からの重要政策の事前説明について、努力義務から義務規定に改正することが盛り込まれています。この内容を受けまして、執行部側から議会への説明について、やり方などを変えていく等のお考えはありますでしょうか。
知事:昨日、小川座長から、基本的に執行部と議会との関係を大きく変更するものではなく、これまで行ってきたものを再確認するものだというお話もいただいておりますので、特に執行部として対応を変える必要があるとは考えておりません。
読売:ありがとうございます。最後に、一つ、伺わせてください。知事選についてなのですが、告示までに集会等も予定されていると思うのですが、一方で、新型コロナウイルスの感染者が増えている中で、選挙戦略の見直し等も何か検討されていらっしゃるのでしょうか。
知事:イベントに対しての開催規定、収容人数の50%以下、あるいは5,000人のどちらか大きい方、ただし1万人以下という条件を我々の方では開催の条件として指定させていただいています。その県側からの条件を、感染防止に対するガイドラインをしっかり守って行っていくということではないかなと思っています。
読売:分かりました。ありがとうございます。
茨城:ちょっと話が戻ってしまうのですが、五輪の話ですが、カシマでの学校連携プログラムは終わりましたが、まだまだサッカーの試合が続くと思うのですが、先日、日本代表も決勝トーナメントに進むということで、カシマに来ることになったと思いますが、そのあたりで、今、コロナの感染拡大も増えているということで、改めて、地元として、カシマのコロナの対策を強化する予定というか、考えはありますでしょうか。
知事:いや、無観客ですので、特段、県側として、特に感染防止のための対策が必要とは認識しておりません。選手の感染防止については、組織委員会の方でしっかりと対応していただけると認識しておりますので、無観客ということで、これまでどおりの対応で十分ではないかなと考えております。
茨城:あと、ちょっと話が変わりますが、先日、静岡県熱海市の大規模な土石流発生を受けて、県独自に土砂警戒区域の緊急点検に乗り出すということで発表されましたが、その後の進捗状況がどうなっているか、教えてください。
知事:土砂災害警戒区域の中で、人家などの被害などが考えられる特別警戒区域の中での特に必要なものとして、459区域について、衛星写真などで確認した後、必要性の高いところについて現地調査をしていくという予定でございます。衛星などによる調査による対象の抽出というのは大体8月の上旬には終わる予定なので、その結果に基づいて、現地調査を、順次、8月いっぱいをめどに行っていきたいと思っています。
茨城:8月の上旬。
知事:8月の上旬に絞込みを行いまして、その対象に対して、8月中に、直接、人的に実際に現場の確認をしていきたい。それを8月いっぱいで終わらせたいと思っています。
茨城:ありがとうございます。
東京:ワクチンの話に戻ってしまうのですが、国のワクチン政策が二転三転しているというか、朝令暮改のようなことも続いているかと思います。つい先日も、市町村へのワクチン配分の調整を8月にやると言っていて、後半はやっぱりやめますというようなこともありました。今の国のワクチン確保、ワクチン政策全体に対して、何か言いたいこととか要望があれば、いただけないでしょうか。
知事:要望は直接河野大臣にお伝えしましたので、特にここで追加のコメントはございません。
東京:どのようにご覧になっているかという、何かコメントはありませんでしょうか。
知事:ワクチン確保の状況がどういう経緯なのかというところはよく分かりませんが、できればワクチン確保のちゃんとした見通しを持った上で、市町村に対して、接種能力の拡大も併せて要請してほしかったなと。そこのアンバランスさというのは、言ってみれば、ちょっと考慮が足りなかったのではないかなという部分ではあるのではないかなと思います。
東京:ありがとうございます。
朝日:3点、お伺いします。まず、東京五輪の中止の是非のお話なのですが、知事が先ほどおっしゃったように、五輪の開催と感染拡大の直接の因果関係は証明されていないというのはそのとおりかと思うのですが、ただ、一方で、オリンピックをやっているのだから、外出自粛と言われてもというように、知事が先ほどおっしゃったように、自粛疲れに拍車をかけているというか、間接的に人流が増えてしまう影響にはなっているのではないかと私自身は思うのですが、知事はいかがお考えでしょうか。
知事:いや、私は逆だと思っていまして、要するに、オリンピックだから外出を自粛してくれと言っているのではなくて、感染拡大しているから外出を自粛してと言っている話であって、オリンピックが開催されていることと人流が増えていることの因果関係が証明されていない限り、この感染拡大をオリンピックのせいにすることは、私はちょっと乱暴なのではないかなと思っております。
逆に、自宅で観戦している人がもし増えているとしたら、逆に人流を抑制することに、もしかしたらオリンピックゲームは貢献している可能性もありますので、それよりも、多分、自粛疲れになってしまって、人流が少なくならない、それから、いわゆる飲食店のお酒の提供なども、いわゆる闇営業みたいな形でそこかしこで行われていて、若い世代の方々がそこに出かけているとか、そっちの方なのではないかなと私は見ていますけれども。
朝日:オリンピック開催によって、政府の外出を自粛してくださいという声が国民に届きづらくなっているという面はないでしょうか。
知事:どうなのですかね。そういう話ではないような気がしますね。首都圏については、出かける場所がまずあるということが一つ言えていて、それは夜も含めてお店がやっていたりしたら出かけられるわけですから、首都圏の方々はパーセンテージを知っているわけです。そういうところに皆さん出かけてしまう。あとは、若い世代なので重症化しないだろうという、今までも大丈夫だったから大丈夫だろうという楽観論で出かけてしまっている結果として、デルタ株を中心とした感染力の高いコロナウイルスに感染している方が爆発的に増えつつあるということなのではないかなと思います。五輪はちょっと関係ないのではないかなと、正直、私は思っています。
朝日:2点目なのですが、1都3県からの人流抑制について、一昨日の会見の際に、何か対策を考えなければいけないかもしれないけれども、なかなか茨城独自でできることではないかもしれないのでというご発言があったと思うのですが、具体的にどういうことを念頭に置いて発言されたのでしょうか。
知事:帰省の再考についてのお願いとか、そういうことについて、今後、検討すべきかどうかということを、今、部内でも議論しております。そのくらいしか打つ手はないかなと思っています。
朝日:分かりました。感染拡大市町村での時短要請なのですが、昨日も感染者数が過去最多だった一方で、飲食店でのクラスターというのはほとんど昨日の数字にはなかったかなと思うのですが、現状においても時短要請というのは有効だとお考えなのかというところと、あと、県南、県西、鹿行地域で拡大している一方で、大洗町も感染拡大市町村に追加されていて、海水浴客を含めて、他県からの人流が多いことが要因なのかなと思うのですが、海水浴場であったりとか、アクアワールドの対応だったりについて、何か対策を取るお考えはございませんでしょうか。
知事:まだその段階には来ていないのかなと感じております。これが緊急事態宣言というような段階になった時には、そこについても強いメッセージを出していく必要が出てくるのではないかなと思いますが、まだそこまでの段階には至っていないというのが我々の現状認識です。
朝日:飲食店の時短の効果については。
知事:飲食店の時短の効果については、それはいつも必ず議論になるのですが、感染拡大の当初はやはり飲食店由来が非常に多くなって、それで、一旦、ある程度の閾値を超えてしまうと、今度は職場内とか家庭内とかが増えてきてしまう。でも、最初のきっかけは、マスクを外した飲食というところが非常に多いので、その対策としては、例えば、家族で食事をするなと言うわけにもいかないし、職場でしゃべらないでくださいというのも難しいので、対策として取れる数少ない方法なのかなと思いますし、国の方でも協力金の支払いという制度も整っているので、自治体としてはそれ以上の打つ手がなかなか見つからないというのが正直なところです。
朝日:ありがとうございます。
日経:質問ございますか。
茨城:2点、質問させていただきます。まず、オスプレイに関してなのですが、百里基地での訓練、これは8月以降に複数回とのことでしたが、具体的な日程や回数というのは明らかにされていなかったと思いますが、日程や回数について、防衛省に対して、明示するよう求めるお考えはございますでしょうか。
知事:今、周辺の市町から飛行訓練日程を明らかにしてほしいという要望が出ていると認識しておりますし、防衛省の方からは、機密事項ということで、訓練スケジュールについての公開を今のところ拒否されておりますが、住民の理解を得ながら訓練をしていただくということが大前提で考えると、オスプレイがもうここに存在しているということが公開されていることを踏まえれば、それほど、安全保障上、あるいは、大きな差が出ないのではないかなという気もしますので、県としても、十分その辺を周辺市町と協議しながら、県としても、防衛省に対して、必要であれば、飛行日程の公開など、周辺住民の安心感の醸成のために協力するようにお願いすることも検討したいと思っています。
茨城:ありがとうございます。もう1点なのですが、オリンピックでサッカー日本代表が勝ち上がって、1位通過ということで、カシマスタジアムで戦うことになりましたが、その辺の所感をよろしくお願いします。
知事:昨日のフランス戦で、過去最強という呼び声も出てきた日本チームの活躍を、このカシマスタジアムの会場で見られるというのは、テレビを通してですが、非常に我々県民にとってはうれしいニュースなのかなと思いますし、決勝が行われないのは残念なのですが、是非決勝まで勝ち進んで、日本の初の金メダルを勝ち取ってほしいなと思います。
茨城:ありがとうございました。
日経:ご質問ありますか。では、ないようなので、終わらせていただきます。ありがとうございました。
知事:ありがとうございました。
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